タイニ一家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 07:11 UTC 版)
「ダレン・シャン (小説)」の記事における「タイニ一家」の解説
デズモント・タイニー(Desmond Tiny) 通称、ミスター・タイニー。本人は「デス・タイニー(destiny:運命)」と呼んで欲しいらしい。 本作における黒幕的存在で、物語の鍵を握る重要人物。バンパイア一族とバンパニーズ一族に関する様々な予言を行い、双方にバンパニーズ大王及び大王ハンターの出現とその後の傷あるものの戦の発生を伝えた。幼い子供の血は美味いと発言するなど、争いと暴力を好む残忍な性格であり、ダレンは彼のことを初対面で「悪意の塊」と感じた。時間を移動する能力や一瞬で人を殺す能力など様々な人間離れした能力を持ち、その能力を使い他人や世界を影で操り常に争いが起こるよう仕向け、それを見物することを楽しみとする。だが完全な神というわけではなく、更に古い掟(エバンナ曰くあえていうのなら『天』)に縛られている。 いつも心臓の形をした懐中時計を持ち歩いており、寿命はない。芸術品や歴史的価値のある物を集めているが、文学には全く興味がない。非常に残忍な人物ではあるが、まれに優しく微笑むなど人間的な表情を浮かべるときがある。また、息子のミスター・トールが死んだときは彼なりに悲しみを表していた。 20世紀後半頃から世界が平和に向かっていると感じ、それを阻止し世界を自分が望むままの暴力と残忍さで満たすため、自分の傀儡である「闇の帝王」の誕生を画策する。その候補となったのがダレンとスティーブであった。それぞれの母親に怪しまれないタイミングで彼らを身篭らせ、2人がバンパイアとバンパニーズそれぞれのリーダーになるように仕向けた。スティーブがダレンを逆恨みしたことも、クレプスリーがダレンを家族から引き離して手下にしたのも、すべてタイニーが仕組んだ通りの展開。ダレンとスティーブを戦わせ、勝ち残った方を「闇の帝王」として共に世界を操ろうと企むが、ダレンがスティーブと相討ちに持ち込んだため阻止される。ダレンとスティーブを精霊の湖に閉じ込めるが、エバンナの頼みでダレンを助けることを許可し、リトル・ピープルに作り変えて過去に送った。 レディー・エバンナ 未来予知をはじめとした色々な能力を持つ『魔女』。本人はその呼称を非常に嫌い、あくまでも『魔術使い』であるらしい。タイニーの娘でミスター・トールの姉。 普段は醜く(本人曰く、初めてなった人間の姿)、ぐるぐる巻きにしたロープを衣服として身につけているが、姿は好きに変えられる。バンパイア又はバンパニーズの子どもを産むことができ、その子供はエバンナの血を受け継いでいるため、様々な能力があるが、本人は産みたがらない。趣味で飼育する毒蛙にすみかを守らせている。 飄々とした性格で 、未来を変えぬようにするため傷あるものの戦ではバンパイア側にもバンパニーズ側にもつかないように努めていた(だが間接的にバンパイアとダレンを応援している節は見られる)。人の死も予知できるため親しい人物の死にも動揺することはない。だがダレンが勇気をもって運命に立ち向かったのを目の当たりにして考えを改め、自分も運命に立ち向かうことを決意。ダレンとスティーブの死後にタイニーと取引をして「エバンナが子供を産むかわりに、タイニーはダレンをリトル・ピープルとして蘇らせて過去に送る」こととした。子供の父親をバンパイアにするかバンパニーズにするかはエバンナに託されたため、子供はそれぞれの血を引く二卵性双生児になり、エバンナの子供を新たな旗頭として再び戦争を起こさせようとするタイニーの目論見は破られる。さらに、タイニーが文学に興味がないことを利用し、過去へ向かうダレンにダレンの日記を託す。 リトル・ピープル デズモント・タイニーの部下。青いローブを着た、雑食の小人達。シルク・ド・フリークで働いていることもあり、たいてい4人から6人シルク・ド・フリークにいる。 継ぎの当たった顔で、緑色の瞳を持ち、耳は皮膚の下に埋まっており、多くの者は会話が不可能。鼻や味覚はないので、腐った肉や泥を食べようが関係ないらしい。彼らにとって空気(酸素)は毒であり、特殊な薬品を染み込ませたマスクがないと10時間程で死んでしまう。バンパイアほどではないが、身体能力は高い。 デズモンド曰くエルフやレプラコーンというのは、何も知らずにリトル・ピープルを目撃した人間が勝手に名前を付けたもの。元々は死んだ者の魂で、ミスター・タイニーとの取引によりリトル・ピープルとして生き返ったものである。 レフティ(Lefty) #主要登場人物の項を参照。
※この「タイニ一家」の解説は、「ダレン・シャン (小説)」の解説の一部です。
「タイニ一家」を含む「ダレン・シャン (小説)」の記事については、「ダレン・シャン (小説)」の概要を参照ください。
- タイニ一家のページへのリンク