キャロル
キャロルとは祝歌、鳥のさえずりのこと。快適で、すばらしいクルマのある生活をうたったもの。初代は1962年2月にデビューした、360cc時代の軽乗用車である。軽カテゴリーでは唯一4気筒エンジン(総アルミ製)を採用したことが注目だった。リヤに搭載したエンジンは水冷で、18馬力を発生した。価格37万円。5月、電動式ウォッシャーと2個のサンバイザー、フェンダーミラーを装備したDx追加。価格は39万5000円だった。11月には、同じボディに600ccエンジンを載せた600を発売、4ドア型(43万5000円)もあった。63年9月、360cc型にも4ドア車を追加。64年3月にはキャロル・シリーズ生産累計10万台を達成した。しかし、9月には600シリーズを廃止。360はその後、66年10月に初のマイナーチェンジを行い、スペアタイヤをエンジンルームに移し。ボンネットをトランク用に開放。サスペンションとステアリングのジョイント部に2年または3万kmノン・グリジンクのメンテナンスフリー化をはかった。70年8月まで初代キャロルの名前をつないだ。
長いブランクののちキャロルという名前が復活したのは、89年11月。アルト用のエンジン、駆動系、サスペンションなどを含むフロアパンの供給を受け、これに独自にデザインしたボディを載せたモデルで、正式な車名・モデル名はオートザム・キャロル。オートザムとはマツダ系の軽自動車などを扱うディーラー名だった。2ドアのFFと4WD車があり。エンジンは550ccで40ps。これが車名でいうと2代目となる。
90年2月、軽自動車の規格改正によって、エンジンを660cc・42ps仕様に変更。ボディの拡大分は前後バンパーを大型化することで対応した。91年1月には高性能ターボ車(61ps)を追加設定。ブラックのボディカラー、グリル中央のフォグランプ、ボンネットエアスクープなどが外観上の特徴だった。ノーマルルーフとキャンバストップ車があった。91年3月にはNAエンジンを52psにパワーアップした。91年9月、4WD車に3速ATを追加。ターボ車にはABS装着車を設定した。
92年8月、全長寸法を新規格いっぱいの3290mmに延ばし、テールランプのデザインを変えた。エアバッグとABSがオプションで選べるようになった。
95年10月、フルモデルチェンジ、3代目登場。ドアは旧型のものを利用するが、ボディは新しくなり、ややスクエアなスタイルとなった。エンジンは52psと64ps(ターボ)があり、FFと4WD車をそろえた。ルーフ後部を延ばしたことにより、後席のヘッドルームに余裕が生まれた。運転席SRSエアバッグは全タイプに標準設定。
98年10月、4代目に変わった。新型はボディも含めてスズキからOEM供給を受けたアルトに変わった。3ドアと5ドア車があり、駆動方式はFFと4WDの設定があった。エンジンは46ps仕様とLEVの55ps仕様の2種。ミッションは4速、5速MTまたは3速AT。99年10月に、MT車全車にクラッチスタートシステムを採用した。アイドリングストップシステムやCVT車も設定。2000年12月のマイナーチェンジでは、ラジエーターグリルをマツダ車のアイデンティティである5角形に変更。そのほかヘッドランプは形が変わり、大型マルチリフレクターとなった。MTは5速に進化。
2001年11月、SXスペシャルというお買い得車を追加した。2002年4月には内装を一部変更、運転席・助手席SRSエアバッグ、フロントシートプリテンショナーを全車に標準装備。同時に超-低排出ガス車の認定を取得した。現行はSXスペシャルのほか、ミレディ、ミレディLという仕様がある。エンジンはすべてDOHCで、NA、VVT、リーンバーンの3仕様を使い分ける。駆動方式はFFと4WD。これに5速MTと4、3速ATを組み合わせる。5ドアモデルが基本だが、SXスペシャルには3ドアモデルもある。
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