アウレリウスの教師達とは? わかりやすく解説

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アウレリウスの教師達

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 07:22 UTC 版)

マルクス・アウレリウス・アントニヌス」の記事における「アウレリウスの教師達」の解説

136年成人儀式終えたアウレリウス直ち弁論術教育始めた考えられている。彼は三人ギリシャ人学者一人ラテン人学者教師としたが、これは当時ローマにおけるギリシャ文化勢威示している 自省録にもそうした影響見て取れる箇所がある。 その中でも最も重用されていた人物で、アテネ随一財産家でもあった弁護士ヘロデ・アッティクスの存在は常に論争の的であったヘロデ癇癪持ち神経質な性格をしており、また傲慢な態度振る舞って同じアテネ人からも嫌われていた。加えて豪勢な生活を好んだヘロデストア主義否定しギリシャ哲学権威自体軽視していた。彼はストア派唱える禁欲愚かな発想一蹴して「鈍感無気力な人生何の価値がある」と嘲笑したアウレリウスヘロデから弁論術学び続けたが、やはり個人的に反りが合わなかったらしく「自省録」にヘロデについては一切言及されていない一方唯一のラテン人家庭教師であったマルクス・コルネリウス・フロントという人物とはとても親密間柄となったフロントマルクス・トゥッリウス・キケロに次ぐ才人評されラテン語弁論術修辞学に関して完璧な知識持っていた。アウレリウスフロント往復書簡大部分現存しており、アウレリウスフロントに以下の言葉贈っている。「親愛なる我が師よ、さようなら。例え何処居ようとも、貴方への愛と喜びに変わるところはありません。私は貴方を愛してます。なのに何故貴方は此処に居ないのか。」 アウレリウスフロント家族ぐるみの付き合いすら持ち彼の娘と手紙交わしている。別の手紙では「弁論術全てを貴方から学べるよう、神に祈り捧げた」と記されている。フロント病弱な人物でよく体調崩して療養する事があり、アウレリウス書き送った手紙4分の1病気気遣う内容であったアウレリウス不幸な師と同じ病が自らに降りかかることすら望んだという。 フロントアウレリウス弁論術教え傍ら弁護士としての活動続けていたが、ある裁判ヘロデと争う事になったアウレリウスフロント好意持っていたが、助言という形でヘロデとも諍いをしないよう求めたフロントアウレリウスヘロデもまた友として扱った事に感心したが、この一件ばかりは自分引き下がれないと拒否したという。裁判結果記録残っていない。 26歳の時、アウレリウスはいかに陪審員説得するかに重きを置いているローマ司法制度に不満を感じるようになっていた。フロントの手紙で「弁護士仕事裁判官の隣で欠伸をするだけと呼ばれないようにすべきです」と書き送っている。アウレリウス様々な場面想定して行われる問答仮想議論熱意失い弁論術用い詭弁言葉遊び要素不誠実だ批判したが、フロントには受け入れてもらえず叱責されている。フロントアウレリウス哲学傾倒する事を窘める発言をしている。フロントもまたヘロデ同じくギリシャ哲学軽んじていたのである。彼は哲学を「必要な知識を得ることに飽きた若者傾倒する学問」と形容し上でアウレリウス弁論術修行怠る事を嘆く手紙残している。弁論術を学ばなくなってからもアウレリウスフロント親密だったが、良心咎めていたようである。 アウレリウス次第興味哲学へと移していたが、弁論学も直向に学んでいたことに違いは無い。彼の青年時代教育については、「体を大事にしなかった」こと以外に批判すべき点は見当たらないストア派については上述通りアポロニウス存在大きいが、ユニウス・ルスティクスも大きな影響与えていた彼はフロントより年上ストア派哲学者で、強権的ドミティアヌス帝治世反対して処刑され元老議員アウレリウス・ルスティクスの末裔でもあった。彼はキケロ再来呼ばれたフロントに対して暴君ネロ窘め自殺させられ哲学者ルキウス・アンナエウス・セネカ再来呼ばれていた。アウレリウスはルティクスを最良の師と呼び生涯尊敬続けることとなる。

※この「アウレリウスの教師達」の解説は、「マルクス・アウレリウス・アントニヌス」の解説の一部です。
「アウレリウスの教師達」を含む「マルクス・アウレリウス・アントニヌス」の記事については、「マルクス・アウレリウス・アントニヌス」の概要を参照ください。

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