ナトー【NATO】
読み方:なとー
《North Atlantic Treaty Organization》1949年に結成された西欧諸国の軍事機構。米国・カナダおよび欧州の資本主義国が加盟。冷戦終了後、東欧諸国が加わり、30か国で構成される(2021年現在)。最高機関は加盟国代表からなる理事会で、その下に北大西洋軍(欧州連合軍)を置く。本部はブリュッセル。北大西洋条約機構。→イー‐エー‐ピー‐シー(EAPC)
[補説] 加盟国一覧
1949年:アイスランド・アメリカ・イギリス・イタリア・オランダ・カナダ・デンマーク・ノルウェー・フランス・ベルギー・ポルトガル・ルクセンブルク(原加盟国、12か国)
1952年:ギリシャ・トルコ
1955年:西ドイツ(1990年に東西ドイツ統一)
1982年:スペイン
1999年:チェコ・ハンガリー・ポーランド
2004年:ブルガリア・エストニア・ラトビア・リトアニア・ルーマニア・スロバキア・スロベニア
2009年:アルバニア・クロアチア
2017年:モンテネグロ
2020年:北マケドニア
NATO《北大西洋条約機構》(なとー《きたたいせいようじょうやくきこう》)
1949年に資本主義諸国が集まって北大西洋条約を結んだ。現在では、アメリカをはじめ、カナダ、ドイツ、フランス、イタリア、イギリスなど北大西洋の周辺諸国を中心に、合計19か国が加盟している。
もともと、アメリカを中心とするNATOは、ソ連(当時)の主導のもとで社会主義諸国が集まって組織されたワルシャワ条約機構 (WTO) と対立し、戦後の冷戦構造をなしていた。条約の核心部分は、NATO加盟国の一部が武力攻撃を受けた場合、すべての加盟国に対する攻撃とみなし、報復攻撃ができるとした「集団的自衛権」の発動にある。
ところが、1989年の冷戦終結宣言を受けて、1991年にはワルシャワ条約機構が消滅した。NATOは東方陣営を敵視することをやめ、テロリズムや人権抑圧、民族的・宗教的な対立などを新たな脅威認識としている。最近では、1999年のユーゴスラビアに対する空爆など、地域紛争に関わることが目立っている。
アメリカの集団的安全保障の枠組みには、NATOのほかにも、南北のアメリカ大陸で組織する米州機構 (OAS)や、オーストラリアとニュージーランドで組織する太平洋安全保障条約 (ANZUS) などがある。
(2001.09.19更新)
【NATO】
North Atlantic Treaty Organization.
北大西洋条約機構。
1949年にアメリカ、カナダ、西欧10ヶ国が結成した安全保障機構。 北大西洋条約における、一部の加盟国への攻撃を全加盟国への攻撃と見做して全加盟国で防衛行動を取るとする「集団防衛条項」を中軸とする。
冷戦時には共産圏の侵略行為への対処手段であったが、東西ドイツの統合や旧ソ連の崩壊により、周辺地域の紛争やテロリズムへの対処という新たな任務も追加されている。
西欧各国の内訳はイギリス、フランス、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、デンマーク、ノルウェー、ポルトガル、アイスランド。
結成以後の加盟国は、1952年にギリシアとトルコが、1955年にドイツ(旧西ドイツ)、1982年にスペイン、1999年にはハンガリー、チェコ、ポーランドの3ヶ国が加盟し、2004年3月にはブルガリア、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、バルト3国(エストニア、ラトビア、リトアニア)の7ヶ国が加盟して併せて26ヶ国となった。
参考リンク http://www.nato.int/
関連:NATOコード ワルシャワ条約機構
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