「大太郎」の来園と新カバ室への引っ越しとは? わかりやすく解説

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「大太郎」の来園と新カバ室への引っ越し

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/13 22:29 UTC 版)

京子」の記事における「「大太郎」の来園と新カバ室への引っ越し」の解説

1927年昭和2年)、新しカバ上野動物園来園することになった飼育係高橋峯吉は、京子の「お婿さん」になるオスカバが来るという知らせ聞いてそりゃあよかったですね。ハーゲンベックからですか」と黒川質問している。高橋のこの質問について『物語 上野動物園歴史』の著者小宮輝之(元上野動物園園長)は、「ハーゲンベックの名が出たのは、カバ将来のために京子との血縁のないオス迎えたいという気持ちが思わず言葉出たものであろう」と推測している。しかし、来園決まったのは京子同じく昌慶苑動物園生まれで、1925年大正14年5月生まれ京子の弟にあたる個体であった京子ときには同じ宮内省所管動物園ということ輸送料などの実費除いて無償譲渡のかたちであったが、今回については上野動物園がすでに東京市所管となっていたため、李王職から1頭7,000円で購入することになった1927年昭和2年8月9日東京市主任技師となっていた黒川飼育係高橋とともに東京から京城出張した8月14日内法長さ7尺4寸、高さ4尺、幅3尺(約220×120×90センチメートル)の輸送箱をカバ舎に据え付けて馴らし始め22日に子カバ輸送箱内に収容し25日に昌慶苑動物園出発して南大門駅貨車積み込み翌日釜山到着した釜山関釜連絡船昌慶丸」の甲板積み込み27日の朝に下関港到着した下関からは急行貨物列車27日午後10時45分出発し4日目30日午前0時20分に東京汐留駅到着した当時下関鉄道省責任者として業務あたったのは、後に総理大臣となる佐藤栄作であった佐藤カバ付添人の便利を考慮して荷物室に車掌室が付属した貨物緩急車準備し夏場大量に必要とするカバ輸送のために、水桶2個を一緒に積み込んだ上で途中停車する13の駅では給水準備指示するという用意周到行き届いた配慮見せている。 上野動物園到着したカバは、当時京子比べてあまりにも小さかったので、最初のうち「小僧」と呼ばれていた。しかし「小僧」の成長めざましく、やがて京子よりも大きくなったため名を「大太郎」と改めた1929年昭和4年)、新しカバ室が完成した新しカバ室のプール広く深く設計され、広い運動場左右に2部設置されカバ妊娠分娩の際にはメスオス分離できるように配慮されていた。5月19日一度引っ越し試みたものの、京子怖気づいて暴れたため、中止せざるを得ず、しかも5月31日には初めの子流産していた。7月8月改め行われた京子大太郎の新カバ室への引っ越し指揮は、病気がちになっていた黒川に代わって前年動物園入ったばかりの古賀忠道が執った。2回目の引っ越しの際も京子暴れたが、何とか新しカバ室に移すことができた 。ようやくのことで新しカバ室に着いた京子暴れすぎた反動でへたり込みプール入ったままで2週間もの間新設され運動場に出ることがなかった。それに比べて大太郎引っ越し何の苦労もなく、作業あたった人々拍子抜けするほどであった。後に高橋自著動物たち五十年』に「やっぱりオス度胸がいいんだね、と私たち語りあった」と記述している。

※この「「大太郎」の来園と新カバ室への引っ越し」の解説は、「京子」の解説の一部です。
「「大太郎」の来園と新カバ室への引っ越し」を含む「京子」の記事については、「京子」の概要を参照ください。

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