W.I.S.E関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/24 07:10 UTC 版)
「PSYREN -サイレン-」の記事における「W.I.S.E関連」の解説
天戯弥勒(あまぎ みろく) / グリゴリ06号 W.I.S.Eの設立者である青年。その正体は、第2期グリゴリ計画の元実験体・06号である。性格は自己中心的で独善的であり、PSIの力を持たない人間を旧人種として毛嫌いする。生命を操るPSI「生命の樹(セフィロト)」を使う。「生命の樹」には、周囲の人間を串刺しにしながら成長する樹を創造する「峻厳(ケブラー)」や、「生命の樹」の種を植え付けた人間を操作し、生命力を吸収する「王国(マルクト)」、他者から奪った生命力で自身の肉体を回復させる「美(ティファレト)」、大量に収集した生命エネルギーから新たな生命を生み出す「王冠(ケテル)」などの派生技があるほか、球状のエネルギー体を作り、相手の攻撃を防御する「生命の門(セフィラ・ゲート)」などの派生技を持つ。幼少の頃、双子の姉である07号と共にグリゴリの管理下に置かれ、当初は「実験が終われば家に帰れる」などの嘘を信じて笑顔を絶やさなかったが、成長と共に笑顔が見られなくなり、「宙(そら)と話をしている」と言って天井を見つめ続けるなど、奇妙な言動も現れた。18歳の誕生日に、グリゴリの職員であった射場を唆し、自身のPSIを抑制しているPacsのスイッチを切らせた後、射場以外の職員全員を殺害して逃走した。その後、犬居に従う愚鈍な弟・犬居三郎を演じて裏で彼を洗脳・操作し、活動資金を集めた。用済みになった犬居を殺害した後は、放浪していた01号(後のグラナ)に接触し、W.I.S.E.に加入させた。さらに中継ヘリのカメラを奪い、PSIの力を持ちながらもそれを隠して生きている者に仲間になるように演説し、呼応して彼の元を訪れた03号(後のウラヌス)と鬼瀬(後のヴィーゴ)などを仲間に加えた。「約束の涙」の回収を企むが、その落下地点でアゲハと戦った際に真実を知り、アゲハと共闘してミスラを倒す。最後は軍の攻撃から逃れて身を隠し、表舞台から消えた。 小説版では、これからの道を考えた結果、世界を壊すことなく『異能の力を持つことが異常でない世界』を作ることをW.I.S.Eの新しい方針に掲げ再出立し、W.I.S.Eメンバーたちと共に虐げられてきたサイキッカーを救い、その家族や恋人などの関係者たちが住む、異能者とそうでないものが認め合う小さな国をとある島に作っている。 サイレン世界では、右目の周りに入れ墨を入れている。実務的な仕事は全てグラナに一任しており、裏で古い命から新しい命へ引き継ぐ計画を進めていたが、その計画をミスラによって利用され、水泡と帰した。クァト ネヴァスによる地球の捕食を食い止めるため、グラナと共にミスラを倒し、クァト ネヴァスを地球から追い出して力尽きた。彼が生み出した新しい命の破片は、地球に良い影響を与えた。 ミスラ 天戯弥勒に助言を与えている女性で、一人称は「ボク」。その正体は「クァト ネヴァス」の代弁者であり、W.I.S.Eを利用して地球をサイレン世界に変えた真の黒幕である。天戯弥勒の力に目をつけて、毎夜、彼に夢を見せると共にテレパシーで世界への憎悪を煽り、クァト ネヴァスが地球を喰い尽くすための準備にその力を利用し続けていた。「約束の涙」を体内に取り込んでクァト ネヴァスの一部と同化し、ウロボロスを地球へ導く道標の役割になることを画策するが、「約束の涙」と同化した直後、アゲハと弥勒の共闘によって倒され、最期は「暴王の月」に飲み込まれて消滅した。 サイレン世界では、W.I.S.Eにイルミナの技術を教え、「かがり火」という予知能力を扱うほか、物質をブロック状に切断する能力を有している。これらはクァト ネヴァスを取り込む前の能力であり、取り込んだ後は、あらゆる物体を破壊する光線を放つ能力を得る。器にしていた身体が古くなったためマリーを新たな器にしようとしたが、ヴィーゴがそれを阻止しようとしたため、彼の身体に埋め込まれたイルミナを抜き取り殺害した。ウロボロスの地球捕食の準備が整い、本性を現して地球を捕食しようとしたが、弥勒とグラナによって倒された。 小説版では、ミスラの器にされた少女に想いを寄せていた少年の日記という形式で、小柄で吹奏楽部に所属していたごく普通の女子高生だった彼女が、ある夜、流れ星をその身に受けてから徐々に心を喰われ、ミスラへと変えられていったことが書き記されている。 グラナ / グリゴリ01号 ボサボサの髪に逞しい外見をした大男。その正体は、第1期グリゴリ計画の元実験体・01号である。作中の16年前にグリゴリを脱走し、一人旅を続けていた。豪快かつ繊細というかなり面倒な性格をしているように見えるが、実際は実験の過程で感情を消されており、本来は機械のように無感情な性格である。その後は自身の生まれた理由を見つける為に、各地を放浪していたが、天戯弥勒に出会い、彼との戦闘の末に片目を潰されるが、弥勒の言葉や思想に感化されて彼の仲間となった。また、「another call2」では、古い風習に詳しい一面も描写がなされている。胎児期からサイキッカーとなる為の手術と訓練を受け続けたためにPSIは強大で、途方もない規模のテレキシネスを操れる。W.I.S.Eの塔をテレキネシスを使って短時間で建造したり、太陽光線をねじ曲げて、一点に集中させて攻撃する「日輪 “天墜”(にちりん てんつい)」を使う。 サイレン世界では、W.I.S.E第1星将の立場を与えられ、「天修羅のグラナ」と名乗る。また、右目に眼帯をしている。弥勒からはただの主従関係ではなく対等な友人として絶大な信頼を寄せられており、最終計画の準備の為に篭りがちな弥勒の代理として、W.I.S.Eを指揮する。一方でミスラを信用していなかったので、イルミナス・フォージは受けていなかったが、それにもかかわらず現代の頃よりもさらにテレキネシスは強力になっており、空全体の太陽光を捻じ曲げて「日輪天墜」を溜め無しで連発できるようになっている。アストラル・ナーヴァでの決戦にてマツリと死闘を繰り広げるが、ミスラが本性を現した後は戦いを中断して弥勒の所へ駆けつけてミスラを倒し、弥勒と共にクァト ネヴァスを地球から追い出し力尽きた。 ジュナス / グリゴリ05号 グリゴリの元実験体・05号で、左目の上に傷を持つ男性。性格は極めて凶暴で、殺人を躊躇しない。しかし、その性格に反して同じ実験体だった天樹弥勒に呼応して彼と共にグリゴリを脱走して以降、彼には素直に付き従っている。弥勒の命令ではるかぜ学園にて理子(カプリコ)と接触して、新たな仲間として加えたが、その時に自分のことを友達だと言った彼女に対しては、それ以来非常に優しく接しており、単なる仲間以上にとても大事にしている。有しているPSIは、刃物状のバーストを操る「神刃(カミキリ)」で、周囲のバースト波動に反応して炸裂する刀を空中に無数配置する「毘沙門・叢(びしゃもん むら)」や、武器からバーストの刃を放つ遠距離攻撃である「毘沙門・礫(びしゃもん つぶて)」、高速で振動するバースト粒子を刀の形に集結させて振り回す「阿修羅・解(あしゅら かい)」などの技を使う。内容が改変された後の「宣戦の儀」では、毘沙門・叢でエルモア・ウッドの子供達を殺害した。 サイレン世界では、W.I.S.E第2星将の地位を与えられ、直属の戦闘部隊「スカージ」を指揮する。ドルキの死亡後、エルモア・ウッドの足取りを追ってドルキが戯れに泳がせていたネオ天草に単独で侵入し、碓氷を初めとした主要メンバーたちを全員殺害した。その後、スカージを率いて「根」を襲撃する。アストラル・ナーヴァにてサイレンドリフトとなった影虎と対決するが、本性を現したミスラにイルミナの力を奪われて、戦闘不能状態になってしまうが、結果的にはカプリコと共に星将の中で唯一の生存者になった。 ウラヌス / グリゴリ03号 長いコートにマフラーと尖った髪型が特徴の男性。その正体は、第1期グリゴリ計画の元実験体・03号である。冷気を操るPSI「氷碧眼(ディープ・フリーズ)」を使い、スケート靴のブレードや氷の槍、被弾した相手を凍結させる銃を形成する。また、対象を完全に凍結させる「グラシアル・ウォール」という技を持つ。脱走したグラナを始末するために政府から解放されたが返り討ちに遭い、それ以降は自身の強さを証明する為に、自身も政府から逃走して独自にグラナを追うようになり、テレビ中継された弥勒とグラナの戦いを見て、グラナを超える為にW.I.S.E.に加わる。グラナ以外では、サイレン世界で自身より上の階級になったジュナスにも強い対抗心を燃やしており、「根」襲撃でジュナスが敗走してきた際には、わざわざ嫌味を言いにやって来た。 サイレン世界では、W.I.S.E第3星将の地位を与えられている。「根」によるマリー奪還作戦ではカイル・フレデリカと対決したが、埋め込まれたイルミナが汚染され、最後はフレデリカの炎に焼かれた。自分達の目的は強くなることと戦いしかないと考えており、それ故に最後まで決して戦いから引くことは無く、その最期の姿は同じ実験体出身であるグラナやジュナスにも大きな影響を与えた。 シャイナ W.I.S.E第4星将で、PSI研究を担当している青年。ウラヌス、ヴィーゴの加入前は第3星将だった。現代では普通の学生だったが、天樹弥勒の演説に呼応してW.I.S.Eに参加する。常に飄々としていて笑顔を絶やさずに誰に対しても丁寧に接するが、W.I.S.Eに仇なす敵や自分が格下と見なした相手のことは露骨に見下した態度をとる慇懃無礼な性格である。また、非常にプライドが高く、プライドを傷つけられると普段の余裕や冷静さが崩れて激情を露わにし、自身のそんな姿を見た部下の禁人種すら八つ当たり気味に殺害する面もある。一方でそういった面を除けば、性格に一癖も二癖もある星将達の中では良識的な感性の人物である為に、彼等の間に入って調整役などをすることも多い。PSIとしては瞬間移動能力を持ち、自身のみならず、周囲の物体を異なる場所へ転送できる。技として、狙い定めた六角柱状の空間を丸ごと転送させる「六方転晶系(ヘキサゴナル・トランスファー・システム)」があり、自分の周囲の空間を破壊することもできる。3度目のゲームで初登場して、窮地に陥ったドルキを救出した。4度目のゲームではドルキのお目付け役として彼と共にアゲハ達の前に再び現れて、ヒリューを上空4,000メートル、朧をイルミナス・フォージ実験生命体廃棄層にそれぞれ転送し、サイレンドリフト達を全滅の危機に追い詰めるが、介入してきたシャオ・フレデリカと雨宮の反撃を受けて、瞬間移動で戦闘から離脱した。「根」によるマリー奪還作戦では侵入者の排除を任されて、ランとヴァンに奇襲を仕掛けるが、雨宮とアビスのノヴァに終始圧倒され、イルミナの核を破壊されて消滅した。 ヴィーゴ / 鬼瀬鋭二(きせ えいじ) 芸術と称して自身の能力で殺人を繰り返していたサイコキラーの男性。どもりながらの非常に特徴的な話し方をする。テレビ中継された天樹弥勒の演説に呼応し、当初は弥勒を殺すつもりだったのだが、自身の中の本能の声に従い、それを止めてW.I.S.E.に加わった。有するPSIは「潜航師(ゾーン・ダイバー)」で、あらゆる物質と自身の肉体を同化させて、その内側に潜り込む。この能力を応用し、近接武器や飛び道具などを瞬間的に自身と同化させることで、肉体の損傷を回避する。また、手足を伸ばしたり、離れた場所に手足を作る、同化した壁から無数の手足を出現させて操る「潜航師・傀儡(ゾーン・ダイバー・フリークドール)」などの技を使う。明言はされていないが、家族という繋がりに対してコンプレックスがある模様。 サイレン世界では、W.I.S.E第5星将の立場を与えられている。「根」襲撃の際に斥候として参戦し、応戦したマリーに一目惚れして彼女を誘拐した。その後は、マリーのことをもっとよく知ろうと接近するも、自分を拒絶するマリーに絶望して翌日殺すと宣言して姿を消す。しかし、マリーを新たな器にしようとするミスラに反発してマリーを庇い戦うが、ミスラに圧倒されてイルミナの核を抜き取られてしまい、マリーに看取られながら死亡した。 カプリコ / 八星理子(はちぼし りこ) はるかぜ学園に預けられていた孤児の少女。目の前で殺人が行われても「オー」と驚くだけの非常にマイペースな少女であり、この当時はまだ年幼い為に言動もたどたどしい。眉間にバツ型の傷跡があるが、これは崖から転落して怪我をした際についた傷で、これがきっかけでPSIに目覚めたらしく、周囲からは恐れられていた。書いた絵を実体化できる「創造者(クリエーター)」の能力を持つ。その能力からW.I.S.Eに目をつけられて、ジュナスに誘われて初めてできた友人として認識した彼と行動を共にすることを選ぶ。PSIの力を危険視されて軟禁同然の不自由な生活を送っていたようで、大好きなスケッチブックを取り上げず、好きなだけ絵を書けばいいとジュナスが言ってくれたことが決め手になったらしい。 サイレン世界では、W.I.S.E第6星将として、禁人種の研究および開発を行っている。ウラヌス、ヴィーゴの加入前は第4星将だった。イルミナス・フォージはジュナスに止められたのか受けていない。星将会議の最中にもかかわらず新型禁人種のデザインを描き、話の腰を折ってデザインに関する意見を求めるなど、相変わらずのマイペースな性格で奔放さが目立つが、とても理知的な話し方もできるようになっている。ジュナスとは深い絆で結ばれており、影虎からジュナスを庇った際には彼のことを愛していると言い切っている。最終決戦後は二人揃って星将の中で唯一の生存者になった。 ドルキ W.I.S.E第7星将の地位にいる男性(作中で明言はされていない)。ウラヌス、ヴィーゴが加入する前は第5星将だった。特別警備小隊を率いて、敵対者や不審者の捕獲・監視・殲滅を任務とする。非常に傲慢で好戦的かつ短気な性格で、自分の意向にそぐわない行動を取ったものは、部下であろうと容赦なく殺害し、味方に対しても当たり散らす王様気取りな人物である。このような人物である為、部下達からの人望は無く、シャイナからは腫れ物のように扱われ、ジュナスからは戦死を期待されるなど、他の星将達からも疎まれている。任意の場所に爆発を起こす「爆塵者(イクスプロジア)」を使用し、全力時は、自身を包み込む巨大なバーストの塊を用いて全方位を捕捉・爆撃する「星船形態」となる。禁人種に改造されて自我を失ったタツオと面会しており、人間の抹殺を命令している。3度目のゲームにてアゲハ達の元に現れ、拉致しようとするが、暴王の流星で右腕切断の重傷を負い、陰で見物していたシャイナに救助された。その後はその件の責任を追及され、星将の座から降格されてしまう。自身から地位もプライドも奪ったアゲハへの復讐心から再戦を望み、一年後の生存確率が0.5%以下となる2度目のイルミナス・フォージを行う。4度目のゲームでシャイナと共にアゲハ達の前に再び現れてアゲハを圧倒するが、助太刀に入ったカイルに核2つをほぼ同時に破壊され、消滅した。 遊坂葵(ゆさか あおい) 陸上自衛隊研究所特殊化学武器研究科に所属する色黒の青年。射場の友人を装っていたが、実はW.I.S.Eの一員で、グリゴリの職員であった射場を監視していた。実際の性格は傲慢かつ残忍そのもので、他人の命を何とも思っていない。自身の肉体に毒物を投与したうえで、その毒物を操るPSI「甘き毒薬(キャンディ・マン)」を使う。この能力により、2秒以上触れた相手を毒に侵したり、肉体から放出した毒ガスを昆虫の形状に具現化させ、操作して毒ガスをまき散らすといった使い道のほか、毒ガスで自身の分身を作り上げることもできる。「宣戦の儀」の前日にW.I.S.Eに単身戦いを挑んだマツリを撃退し、昏睡状態に陥らせたのは彼のPSIである。アゲハ達が自衛隊の研究所に潜入した際、自作の新型毒性ウイルス「ゴルゴン」で射場を殺害し、さらにサルファ・マスタードやホスゲンを能力に用いて施設内で大量殺戮を実行し、アゲハ達を抹殺しようとした。アゲハの新技「暴王の渦」で致命傷を負うが、ニトログリセリンに自身の能力を使用して研究所を爆破し、自らも爆死した。 デルボロ ジュナス直属の戦闘部隊・スカージのリーダー。5回目のゲーム時、部下を引き連れて「根」を襲撃する。オドが朧に入れ替わっているのを知らなかったため、「根」によるマリー奪還の最中に、朧に殺された。 オド スカージのメンバーである覆面の男。5回目のゲーム時、根を襲撃するが、敵にもかかわらずアゲハを治療するなど不可解な行動を取る。実は本物のオドは「根」を襲撃する前に朧に殺され、彼と入れ替わっていた。 アッシュ スカージのメンバー。外見は普通の人間だが、鋭く並んだ牙が生えている。トランプやコインを武器にしている。5回目のゲーム時、「根」を襲撃し、生存者を攻撃した。カブトの弱者のパラダイムに翻弄され、集められた死の脅威を押し付けられ死亡した。 ネッカ スカージのメンバーである女性。鎖を武器に扱い、バーストを体に纏って自身を強化する。他のメンバーと共に「根」を襲撃し、フレデリカと交戦するも、サラマンドラの最大火力の攻撃を受け、灰になった。 バーリィ スカージのメンバー。他のメンバーと共に「根」を襲撃するが、ハルヒコの電磁'sの攻撃を連続で受けて敗北した。
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