1984年度入学
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R・田中 一郎(R・28号)(あ〜る・たなか いちろう)"部長" 声 - 塩沢兼人 (D、A) 本作の主人公。左目が完全に隠れる髪型と三白眼、学生服が特徴。万能工学博士・成原成行によって作られたアンドロイドであり、ロボットと呼ばれると嫌がって訂正する。本来は成原博士が自分を追放した学会に復讐するために世界征服計画の一環として作られたアンドロイドであり、R自身もそのことを自覚はしているものの、自身を「出来損ない」だとみなしている。成原が事故に遭った息子のあきら(存命)に似せて作ったが特になんの取り柄もなく、お化け屋敷に売られた過去がある。 1985年の1学期終業式当日に春風高校2年D組に転入してくる。どこから編入してきたかは不明で、本人も聞かれて困惑する描写がある。 常に黒の詰め襟学生服と下駄を着用。下駄に関しては「登山用」「運動用」「上履き」など用途別に使い分けしている。学生服は脱がしても脱がしても、たまねぎの如く際限なく着た状態で脱いだ学生服の下から現れる。事実上脱がせること自体が不可能であり、仮装の際には学生服を着用したままでも着られるものを着用する。 性格は至って人畜無害でおだやか。おとなしく、言動も行動も周りの流れからワンテンポ遅れていることが多い。「やぁ。」と、人差し指と中指をゆるく曲げた独特のVサインで挨拶をする。箸の持ち方も1本は親指と人差し指で、もう1本は薬指と小指で挟む独特の持ち方。口癖は前述「やぁ。」の他に「やや?」、暴走すると「うきゃ、うきゃきゃ」と独特の奇声を発する。登場当初は自身の能力に対する自負心がそれなりにあったが、鳥坂の度重なる暴虐と、作者の扱いの悪さ(主人公なのに影が薄い、しまいには劇中で「影がなくなった」と主張)により徐々に自信を喪失し、連載終盤ではかなり自虐的になっている。一発ギャグに対する強いこだわりがあり、「医者はどこだ」などつげ義春の漫画由来のものや、「テレスドン、ケムラーの目」などがあるが、反応は芳しくない。また、日頃から鳥坂に虐待されているせいか、困った表情を浮かべていることが多く、また性格に屈折した部分があって「急に卑屈になる」、「松浦の補習から逃げ回り卒業が遅れる」などしている。さらにご飯しか食べられないことに少なからずコンプレックスがあるらしく、他の部員たちが別のものを美味しそうに食べていると「ご飯を放り込む」癖がある。 頭のネジが締まると、途端に冷徹で有能な面を見せ始めるが、長続きしない。転んだり、頭部に衝撃を与えると耳からネジなどがこぼれ落ちることがあるが、すぐさま故障したり機能が停止するようなことはない。 あらゆる意味で人間同等の能力を持つが、コンピュータのような計算能力は持っていないので、数を数えるのに指を折る(軌道計算は出来るらしく、バスケットボールのゴールは外さない)。動力源はご飯(白米)。人間の食事のように口で咀嚼して体内に取り込みエネルギーに変換している。特にササニシキには目がなく好物。米が原料であれば、正月には自力で餅をつき、素焼きの煎餅などの加工品も食べられる。粥もカレーライスのようにご飯にかけて「おかゆライス」として食べていた。甘酒を飲んだ際は酒乱であることが発覚する。それら以外のもの(パンや加工食品など)を食べると体が拒絶反応を起こして部品を吐き出すが、再び飲み込むことで体内で自動修復が可能。コンセントを体に有しており、電気炊飯器を使って自力でご飯を炊くことができる。バイトなどをした際の給料はお米で支払って貰っているらしく、米穀通帳を持っている。 「外道照身霊波光線」なる光線を駆使し、幽霊を探すこともできる。ただ、感度が悪く視界に入るものに限定されるため、天野小夜子の捜索においては成原の開発した探知機(猫耳に猫の手)を使用した。 愛車は轟天号というスポーツ型自転車。Rの脚力と相まって、新幹線をも上回る驚異的なスピードで走行可能。埼玉県の地図を常備しており、本人曰くそれを見れば全国どこでも道に迷わないとのこと。 まともに動かないガラクタ同然のR・26号やR・27号などの兄・姉がいるほか、R・29号という妹(自称・アール・デコ)がいる。デコとの出会いで「実家には何ヶ月も帰っていない」と言っているが、単にこの間に修理に出されていないだけで、この年の正月には帰省している。 愛用のカメラは自作の木造フレーム製で、オートフォーカス搭載だが、その赤外線照射装置はなぜか超大出力のレーザー光線や、謎の怪光線を出してしまう。OVAではさらに改良(改造?)が加えられ、物質転送機やビームキャノンになっていた。一応カメラとしての機能は備えており写真も撮れるが、被写体はみんな破壊されている。こうした破壊兵器を簡単かつ無自覚に作成するため、そうした才能を産みの親の成原に嫉妬されている。 凝り性で、一つのことに懲り出すと周囲が呆れるまで続ける。一時期手品に懲り、シルクハットや機材のバットからハトを出すことに執着するが、代わりに得体の知れない物や「文芸部の伊東くん」を取り出して周囲を唖然とさせている。また、釣りにも凝り、旅行先で釣りをするが魚は釣れず、しまいには竿の先端が音速を超え、対岸にいた釣り人を釣り上げてしまう。 運動会の回で、徒競走に出場して1位を取るさんごの颯爽とした姿を「うつくしい」と認識して以降、さんごに対して特別な感情を持っており、相思相愛の関係。だが、「自身の出馬した生徒会長選挙でさんごに投票し無効票扱いでまりいに敗北」や「男子ミス春高コンテストでまことが出場停止となるや、さんごに女装が似合うと推薦する」など見当違いの言動を繰り返している。最終回でもさんごを救出するため、生みの親である成原との対決を決意した。実は春高内でモテており、生徒会長選挙では女子に人気があって得票数を稼いだ。また修学旅行でも同級生の女子たちからせがまれて特技を披露。バレンタインデーでは恒例のさんご、椎子からだけでなく面識のない女子から下駄箱にチョコを入れられている。また、えりか、小夜子、毛利郷子からそれぞれ異なる事情で好かれている。 前述のとおり計算能力が低いため、高校ではほぼ全科目で単位不足に陥り、卒業後の1987年度以降も高校で補習を受ける描写が見られた。35周年記念読切では補習を受けたにもかかわらず留年した模様で「春風高校の4年生」として春高に通う様子が登場している。 後のゆうき作品にもたびたびモブキャラクターとして登場している。作者にとっては呪縛同然であり、また特別なキャラクターのひとりであるという。 大戸島 さんご(おおとじま さんご)"副部長" 声 - 笠原弘子(D、A) 本作のヒロイン。元気さと明るさ、運動神経のよさが取り柄の天真爛漫な女子部員。足が速くスポーツ万能で、陸上部員をおさえて運動会で1位を総なめするほどの俊足。しばしば「何故運動部に入らなかったのか?」と不思議がられる。ただし、背が低いためバレーボールは苦手で、生徒会とのエキシビジョンではまりいにマークされるもこれといった活躍が出来なかった。走っても胸が揺れない幼児体形で、小学生扱いされることもあるが、コンプレックスに思っているわけではなく、プールや海に入る際には実に堂々とビキニを着用している。 同学年のあさのやきしだからは、親友の椎子と比べて女子だと意識されることがない。曲垣との野球対決でもえりかや椎子は曲垣の動揺を誘ったが、さんごだけは2打席とも真剣勝負を挑まれ、1打席目はヒット性のピッチャーライナー、2打席目でセンター前への決勝タイムリーを放った。まことからも眼中外で、光画部男性陣でさんごを「女子」だと認識しているのは事実たわばとRだけである。 現役部員とOBとの直接の調整に当たることが多く、両者がいい関係を保っていられることからも彼女の存在の大きさがわかる。成原に対しても堂々と直言している。Rに対して恋愛感情とまでは至らないが好意を持って接しているのだが、本来ライバルのはずの小夜子、えりかからは全くライバルとは思われておらず、それを気にしている節がある。 全話に登場し、本人曰く「皆勤賞」。たまに「もっこりパンツ」「隠し毛」「明るい家族計画」などエグい下ネタ発言をかまし、椎子に突っ込まれ、たわば先輩に怒られる。鶏そぼろが好物。 主な愛用カメラはキヤノンAE-1プログラム(シルバーボディ)。卒業後は区役所に就職。名前の由来は誕生日が3月5日であることから。 堀川 椎子(ほりかわ しいこ)"副部長" 声 - 冨永みーな (D、A) 通称「しいちゃん」。さんご曰く「防波堤」「光画部のお母さん」的存在。ショートヘア(連載開始当初はロングヘア)。顔にある点々はそばかすではなくにきび。水泳部員を篭絡できるほどのナイスバディの持ち主。さらに成績も優秀で3年生時に夏休みの課題を期間内に終えたのは椎子だけ。光画部で唯一、真面目に写真を撮っていて進路を考えている。運動会ではクラスで「さんごとしいちゃんで全得点の5割を」稼ぐほどの運動能力も保有。 どんな騒動がおきても、冷静沈着にそれを見守る。縁の下の力持ちとなって、光画部のピンチを救うことが多い。しかし彼女も光画部の一員、見事な演技で生徒会長の西園寺まりいを騙したり、つい鳥坂の口癖が出てしまったりと、光画部にしっかりと染まっている。 卒業後の進路については、当初写真関係の専門学校を目指していたが、日本大学芸術学部写真学科に進学した。 愛機はミノルタ X-700。 第1話でRと最初に遭遇したのはさんごと椎子とたわば、最終話で池から這い出したRを発見したのはさんごと椎子だった。 あさの 声 - 伊崎寿克(A) メガネをかけているのが特徴。第3話から登場しているレギュラーだが、直接名前を呼ばれることは一度もなく、物語の終盤まで名前が不明だった。名前の初出は、きしだと共に撮影会を欠席した時で、この時も「あさのときしだ」と呼ばれ、どちらがどちらなのか区別が出来なかった。下の名前は不明。きしだと一緒に行動していることが多い。愛用カメラはキヤノンAE-1(シルバーボディ)。練馬産業大学(練産大)を受験するも不合格となる。OVAでは、エンディングのクレジットでは「浅野」、ジャケットの作品紹介では「メガネ」と表記されている。 きしだ 声 - 長谷有洋(A) リーゼントの髪型が特徴。第1話から登場しているが、名前の扱いはあさのと同様。どちらがどちらなのかは、撮影会を欠席したきしだのカメラを、曲垣が借りてきていることから判明。カメラの知識がない場合は、OVAにおける声優の配役から判別するという方法もある。持っているカメラはオリンパス OM-2。あさのと同じく練産大を受験し、不合格となる。OVAでは、エンディングクレジットでは「岸田」、ジャケットの作品紹介では「リーゼント」と表記されている。 鰯水 等(いわしみず ひとし) 声 - ぶらじる(D)、 鈴置洋孝(A) まりいとともに登場。色男を自負しており、実際女生徒から人気がある。もらったお年玉で高級カメラ(後述)の交換レンズを購入したりOVAではBMWに西園寺まりいを同乗させ、光画部を視察しているなど、いいとこのお坊ちゃんらしく金回りも悪くない。在校期間3年間を中心に前後2年、通算5年分の春風高校女子生徒の顔と名前を全員記憶しており、鴨池いわく「色魔」である。当初は生徒会サイドとしてまりいとともに光画部に敵対していた。えりかを心配したまりいと共に集合時間の7時から駅で見張るが、前後2時間の幅をとる「光画部時間」の洗礼を受ける。ホームで連れ戻そうとしたまりいが毒島に捕まって見送りをさせられると、えりかを連れ戻すために撮影旅行の列車に乗り込み連れだそうとするが、鳥坂の卑劣な行為により轟天号のチェーンで座席に繋がれる。さらにRが解除番号を忘れたせいで終点まで付き合わされた挙げ句に最終的に力業で解決となり、轟天号の二人乗りによる高速道路移動により失神する。その後、曲垣からムンクポーズを伝授された。身一つで旅行に参加させられた挙げ句、事あるごとに鳥坂に金をせびられて散々な目に遭い、さらにうかつな一言で鳥坂に弱みを握られ、光画部に強制入部させられる。以降は光画部と行動を共にすることも多くなる。遂にはまりいに「光画部のお仲間」と呼ばれ、開き直って昼食も部室で摂るようになるなど結局馴染んでしまっている。鳥坂の出まかせだとは知らずに、1人だけ部費を払っている。結局、女好きの趣味と写真撮影とが合致してお年玉で交換レンズを購入するなど完全に光画部メンバーの一人となる。OBとなった後もまりいの要請で成原騒動にも馳せ参じた。 まりいに好意を寄せる他、小夜子にも色目を使い「新部長撮影会」を企画。まりいからバレンタインデーに巨大な義理チョコを貰って理解に苦しみ、椎子に相談している。 ノリが良く、校内イベントでは司会進行役となっている。 作品中では、必ず脚からコマに入ってくる。愛用のカメラはキヤノン F-1。
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