葉とは? わかりやすく解説

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★1a.葉を用いて、傷を癒し死者を生き返らせる

ヴォルスンガ・サガシグムンドと息シンフィヨトリは、魔法の皮を着て大勢狩人を殺すが、シンフィヨトリ重傷負って倒れる。いたちがから葉を取って来て仲間のいたちの傷口当て回復させるのを、シグムンドは見る。が葉をくわえて飛んで来るので、シグムンドはその葉をシンフィヨトリ身体当てて回復させる

三枚の葉』グリム)KHM16 3つに斬られた死体に、仲間青葉3枚乗せると、生きかえる。それを見た王が同じようにして死んだ妃を生きかえらせ、また後に王自身も、3枚青葉おかげで命を救われる

★1b.一枚の葉が、死の遠因になる。

ニーベルンゲンの歌1516歌章 ジーフリトジークフリート)は、退治した龍の返り血全身浴びて不死身身体になる。しかし、菩提樹の葉が1枚背中落ちかかったため、血がかからなかったその部分が、唯一の急所として残る。後に彼は、そこを突かれて死ぬ。

★1c.死者の国へ入るために必要な黄金の葉。

『アエネーイス』ヴェルギリウス第6巻 地下冥界への入口深い森があり、木々の間に隠れて黄金の葉をつけた1本のがある。冥王の妃プロセルピナへの捧げ物であるこの黄金の1なければ冥界に入ることができない。アエネーアスが、母神ウェヌスつかわした2羽の導かれて黄金の葉を手に入れ冥界へ降る→〔冥界行〕3。

★2.落ち散らぬ一枚の葉。

最後の一葉O・ヘンリー肺炎ベッド臥すジョンジーは、窓外建物見て、その壁に這う蔦の葉の数を数える。晩秋の風が次々に葉をはたき落とし、「最後1枚落ちた自分も死ぬのだ」と、ジョンジーは考える。しかし最後に残った一葉は、強い風の夜の後も、なお散らずに壁にはりついており、それを知ったジョンジーは生きる気力取り戻す→〔身代わり3b

『むくのゆめ』浜田広介1枚枯れ葉が、死んだかあさん羽音を思わせて懐かしいので、むく鳥の子は、巣の中にあった馬の尾の毛で枯れ葉くくりつけ強い風吹いて散らないようにする。その夜、むく鳥の子は、白い夢を見て「ああ、おかあさん」と呼ぶ。翌朝見ると枯れ葉には、薄いが粉のようにかかっていた。

★3.赤ん坊が葉に変ずる

『今昔物語集』巻27-43 平季武が、川中産女から渡され赤子返さずに、館まで抱いて帰る。しかし袖を開いて見ると、そこには木の葉少々あるだけだった→〔赤ん坊〕4b。

百物語杉浦日向子)其ノ66 少女が、まだ赤ん坊の弟を背負って鎮守様へ行く。枯葉とめどなく降り風に巻き上げられて、一瞬、人の姿のように見える。ふと気づくと、背中の弟はたくさんの枯葉変じていた。

葉っぱ集め丸めて赤ん坊作る→〔2bの『短夜』(内田百閒)。

★4a.受け取った銭が、後に見ると葉になっている

子育て幽霊昔話日暮れ3日続けてきれいな女が飴屋へ飴を買いに来る。女は1文銭置いて帰って行くが、夜が明けると1文銭は櫁(しきみ)の葉になっている。女は幽霊であった福井県武生市白崎町)→〔土〕4。

『銭は木の葉昔話旅の人遣いが寺に招かれ大勢集まった住職たちに人形芝居見せて多くの銭を得る。人形遣いその夜、寺に泊まるが、翌朝目覚める野原寝ており、銭はすべて木の葉になっていた。化かされのだった福井県小浜市下田)。

*銭が銀杏いちょう)の葉になった→〔〕8の『まめだ』(落語)。

*銭が紙銭になった→〔紙銭〕4の『広異記』18紙銭買物」。

黄金どんぐり茶色どんぐりになった→〔裁判1aの『どんぐりと山猫』(宮沢賢治)。

の葉を揉んで金貨作る→〔悪魔〕7の『イワンのばか』(トルストイ)。

★4b.最初は葉を渡し、後から本物紙幣持って来る。

お産昔話) 夜、知らぬ男が「女房難産困っています」と、医者呼びに来る。医者無事にお産をさせてやり、紙に包んだ薬礼やくれい)をもらったが、家に帰ってから見るとの葉だった。「騙された」と、医者怒った1週間後に、この前の男が来て、「先日の葉を出して失礼しました」と詫び本物お札(さつ)を置いて行った。「『狐につままれた』とはこのことだ」と、医者は首をかしげる。後に聞いたところでは、は、街道を通る人を騙してお金を盗(と)り、それを医者所へ持って来たらしかった広島県庄原市)。

本物貨幣持って来ることもある→〔変身〕9の『手袋を買いに』(新美南吉)。

★4c.受け取った金貨を、枯れ葉すりかえる

ノートル=ダム・ド・パリユゴー第7編7~第8編3 フェビュス大尉ジプシーエスメラルダとの逢引きのため、あばら家借り、そこの老女金貨1枚与える。老女金貨引き出しにしまう。子供金貨盗み代わりに枯れ葉1枚入れておく。その後エスメラルダは、無実の罪裁判かけられる老女が「金貨枯れ葉変わった」と証言するので、エスメラルダ魔女見なされる

★5a.葉に虫喰い文字あらわれる。

『捜神記』巻6-27(通巻128話) 前漢第8代昭帝の時、上林苑がいったん折れて倒れた後、またもとのように立ち、枝葉生じたがその葉を喰って公孫病已立(公孫病已=第9代宣帝即位する)との文字表した

『平家物語』巻2「卒都婆流」 鬼界が島の康頼入道丹波少将が、熊野三所権現通夜した夜の夢に、沖からの風が2枚木の葉2人の袂に吹きかけた。2枚の葉には、「ちはやふる神に祈りのしるければなどか都へ帰らざるべき」の歌が虫喰いになっていた〔*延慶『平家物語』巻2の類話は、夢でなく現実こととするなど小異がある〕。

*帳・板などにあらわれ虫喰い文字→〔文字〕1。

★5b.葉に文字書き虫喰いのように見せかける

半七捕物帳岡本綺堂)「かむろ江戸コレラ流行した時、「軒に八つ手の葉をつるせば疫病神払える」と言われた。ところが、煙草関口屋の軒につるした葉に、「おそでしぬ」という虫喰い文字あらわれた。それは、関口屋の1人お袖殺そう計画する者が、超自然的なたたりでお袖が死ぬように見せかけるため、用いてに文字記したのだった

★6.片葉。

片葉の葦伝説 戦国時代。敵に攻められ川越の城が落ち城主姫君侍女とともに脱出する2人近くの河に落ち岸辺の葦の葉にすがりつく。しかし葦の葉は皆するする裂けてしまい、とうとう2人溺れ死んだ。その怨みゆえ、城址流れる河に生える葦は、すべて片葉である(埼玉県川越市)。

★7a.の葉がに変わる。

酉陽雑俎巻4-203 河陽城の南、百姓王氏荘園内の小池のそばに、大きなが数あった。開成(836~840)の末年の葉が池に落ち、葉と同じほどの大きさ変わった食べてみたら、味がなかった。冬になり、同家訴訟事件起きた

★7b.の葉に魂を入れて作る

柳葉魚ししゃも由来伝説 飢餓人間を救うためにフクロウ女神天降りの葉(シュシュハム)と、神の魂(カムイウマツ)を、鵡川(むがわ)に流す。それらは合わさって柳葉魚ししゃもになったその時の葉の一部遊楽部川落ちたが、魂がないために腐りかけた。川の神が急いで魂を入れたので、遊楽部川にも柳葉魚が住むようになった(アイヌ伝説北海道胆振勇払郡鵡川町)。

木の葉隠れ→〔隠れ身〕5の『笑』4「木の葉隠れの術」。

*葉で性器を隠す→〔裸〕3の『コーラン』7「胸壁1823古宇利島(こおりじま)の話(沖縄民話)。





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