加速研究会
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「アクセル・ワールドの登場人物」の記事における「加速研究会」の解説
アルゴン・アレイ(Argon Array) 《四眼の分析者(クアッドアイズ・アナリスト)》と呼ばれる関西弁の女性バーストリンカー。レベル8。 アバターは薄い紫色の装甲に身を包む彩度の低い中距離型。本来の眼以外に頭部に二つのレンズがあり、そこから光線を出すことができる。他者のステータスを見るアビリティ《透過光線(トランセンド・レイ)》を持っており、クロウの《災禍の鎧》浄化が成功かどうかを確認した。頭部レンズは四つ全てがレーザー攻撃の発振器でもあり、遠隔火力型として実戦においても並外れた実力を見せる。その威力はサーベラスのタングステン装甲すらも穿つほどである。必殺技はレンズを発光させる眩惑攻撃《ラズル・ダズル》。心意技に全身に小型のレンズを生成し高威力のレーザーを無数に発射する死角のない完全無欠の攻撃《無限配列(インフィニット・アレイ)》を持つほか、使用まで1時間を要するが高威力かつ極太のレーザー砲を使用する第二段階以上の技も有する。 王たちからも一目置かれる古参だが《親》は不明、レギオン所属経歴無し、対戦記録が少ないと得体が知れない人物で、黒雪姫や楓子も昔から警戒していた。実は加速研究会の中枢メンバーの一人で《災禍の鎧》の誕生に立ち会っており、彼女が口にした《心傷殻》という単語が《災禍の鎧》に宿っていた記憶を見たハルユキが気付くきっかけになった。 飄々とした喋り口調で王を前にしても態度を変えることはないがサーベラスを「道具」扱いし、自分の言葉に逆らった彼を容赦なく攻撃するなど冷徹かつ残忍な一面を持つ。杉並でバトルロイヤルモードで対戦していたクロウとサーベラスの前に突如として現れ、クロウを倒そうとするが突如として現れたカレントに阻まれている。その対話の内容から彼女とは何らかの因縁を持っている模様。ミッドタウン・タワー攻略戦では、ニコと謡を遠距離攻撃で沈め駆け付けた美早と戦闘を繰り広げる。第4回七王会議襲撃時には会場への狙撃を行うが、クロウに攻撃されて敗北する。東京国立近代美術館付近の商業ビルに潜んでゲンブ攻略部隊を待ち伏せた際には、バイスに助けられて先制心意攻撃から逃れた。 能美 征二(ノウミ・セイジ) / ダスク・テイカー(Dusk Taker) 声 - 小林沙苗 ハルユキ達が2年生になった時に梅郷中に入学してきた新入生。レベル5→6。 性格は慇懃無礼。入試や入部した剣道部での成績で優秀な結果を残しているが、これはかつてのタクム同様に加速を現実でも利用してきたことによるものである。BBを現実世界でのステータスを保つための道具とみなしており、バーストリンカーの呼称や必殺技の発声などゲームらしい事柄を嫌う。 《親》は梅郷中OBでもある実兄の能美優一。物心ついた頃からありとあらゆる物を力尽くで奪われ、《子》になってからはポイントを貢ぐ道具にされるなど、徹底的に虐げられていた。そして一連の《奪われる》ことに対する心の傷から《魔王徴発令》を会得、同時期に加速研究会と関係を持ち、会得した心意と必殺技で兄を嬲り殺しポイント全損に追い込み、「他人から全てを奪う」人格を作り上げた。 入学直後、タクムとの剣道の試合でわざと加速を使うことでハルユキたちの注意を引き、黒雪姫が修学旅行で不在の隙にハルユキを罠にはめて盗撮犯に仕立て上げる。弱みを握ってバーストポイントを脅し取るだけでなく、クロウの飛行アビリティを強奪し、回復能力を持つベルを強引に従えるなど、加速世界と現実世界の両方でハルユキたちを苦しめた。 デュエルアバターは闇色(暗い青または紫系統)。相手の必殺技・強化外装・アビリティからランダムに1つを奪い永続的に自分のものにするという強力な必殺技《魔王徴発令(デモニック・コマンディア)》を持ち、作中では他のリンカーから奪ったカッター、再生能力を持つ触手、火炎放射器状の遠距離攻撃武器《パイロディーラー》といった3種の強化外装を使用している。ただし保持できる能力の容量には限度がある。この能力から《略奪者(プランダラー)》とも呼ばれる。また、手に紫色の過剰光を纏わせ爪や剣として振るう威力拡張系の心意技を会得している。威力は高いが、技名をつけていないせいで発動までに少々時間がかかるのが欠点。 シルバー・クロウやシアン・パイルを一度は下すが、ハルユキの綿密な調査により違法BICの使用という自身の秘密も握られ、サドンデスルールで決着をつけることになる。伏兵としてバイスを呼び、さらに自身の回復役のチユリを2人の目の前でいたぶるが、黒雪姫が現れたことで形勢逆転される。そしてチユリにより翼を取り戻したクロウに敗北しポイントを全損、加速世界から永久退場した。 BBに関わる全ての記憶を消去されてからは生来の穏やかな性格に戻り、タクムの下で真面目に剣道に打ち込む学園生活を送っている。記憶を消去されたとはいえ、本来の穏やかな性格も影響して周囲も特に変化を認識しておらず、皮肉にも記憶が消去されたことで良心的な青年へと戻る形となった。ハルユキたちのことも朧気にしか覚えておらず、再戦も覚悟して対話を試みたハルユキに対しても「昔にゲームの中で出会った知り合い」であったと認識しており、比較的好意的な対応をとる相手へと変化していた。 後にメイン・ビジュアライザーから彼のテイカーとしての記憶・能力がサルベージされ、サーベラスの第三人格《サーベラスIII》として憑依させられている。 ラスト・ジグソー(Rust Jigsaw) 声 - 日野聡 アキハバラBGに乱入しては自分と相性の良い相手に対戦を仕掛け、ポイントを巻き上げる「ローカルネット荒らし」を行っていたバーストリンカー。ハルユキはパドとの調査でリアルでの後ろ姿を目撃している。 赤系統の鉄錆色(暗い赤色)という装甲色が示す通りの中〜遠距離タイプで、必殺技では糸鋸を円形にして回転させながら発射する《ホイール・ソー》と、固定設置し罠とする《スティール・ソー》が登場している。また、広域をオーバーライドする空間浸食技《錆びる秩序(ラスト・オーダー)》、手を象った一撃で対象を腐食させる《錆びる掌握(ラスト・タッチ)》などの名前通り対象を錆びさせる心意技を持つ。心意の腐食攻撃は大抵のメタルカラーにとって天敵となるが、クロムのような錆に強い金属には例外的に手が出ない。 寡黙だが、内面には強い「負の心意」を持つ。発言する際は「〜しろ」と二字熟語による命令口調で話す。 ヘルメス・コード縦走レースにハルユキたちのシャトルの影から乱入し、「革命」と称してそれまで秘匿されていた心意攻撃によってレースを滅茶苦茶にしたが、六代目《クロム・ディザスター》として覚醒したクロウには相性の悪さもあり手も足も出ず敗北した。後に東京国立近代美術館付近の商業ビルに潜んでゲンブ攻略部隊を待ち伏せていたが、ハイエスト・レベルからクロウの警告を受けたロータスによって先制心意攻撃を受け即死する。 サルファ・ポット(Sulfur Pot) 声 - 檜山修之 沖縄に現れたバーストリンカー。テイム能力を持つ手綱型の強化外装《幻想の手綱》でテイムした神獣級エネミー《ニーズホッグ》と、かつてタクムも使用していたバックドア・プログラムを用いて、東京にいながら沖縄にダイブし、エネミー狩りによるファーミング実験を行っていた。そのため沖縄を拠点として活動していたクリムゾン・キングボルト達と敵対することとなり、修学旅行で沖縄を訪れたブラック・ロータスの加勢、さらにオーキッド・オラクルの規格外の能力によって逆転され、テイム状態から脱したニーズホッグにEKされた。不正の方法を自白することで退場は免れたが、《幻想の手綱》はその後黒雪姫に奪われる形となり、ハルユキ達の危機を救うべく東京へと駆けつける際に活用された。 デュエルアバターは黄系統。サルファ(硫黄)の名の通り、黒色火薬を噴出する技《チャコール・スモーク》とその上位技《チャコール・ストーム》を使い、火炎を吐くニーズホッグの必殺技《スコーチング・インフェルノ》と組み合わせていた。 ウルフラム・サーベラス(Wolfram Cerberus) 加速世界に現れた謎多き新人。レベル1→5。アバター名は訳すると《タングステン・ケルベロス》という意味を持つ。タングステンの名の通りメタルカラー中最高硬度を誇り、その異常な頑丈さを武器にした格闘戦を主体とする。 ケルベロスの名のごとく量子回路を3つ持つ三重人格者であり、通常の頭部と両肩の頭部、3つの頭部のうちバイザーが開いている人格が表出する。一般的な多重人格ではなく、ホワイト・コスモスの能力によってかつてのバーストリンカーのデータを回路の1つ1つに宿らせることで生み出されたもの。ある目的のため、それぞれの人格(本人たちは「一〜三番」と自称、ハルユキたちは「サーベラスI〜III」と呼称する)が各々の役割用に特別に「チューニング」されている。人格ごとに異なるアビリティを備えており、人格と同時に切り替わる。サーベラスI 正面の顔である主人格で、一人称は「僕」。あらゆる物理系攻撃を無効化する強力なアビリティ《物理無効(フィジカル・イミューン)》を持つ。自身の特性を的確に使いこなす天性の戦闘感覚に恵まれ、シルバー・クロウをはじめとしたレベル差の大きい相手を次々に撃破している。打撃技・関節技が効かないうえ自身のボディも卑金属寄りで高い硬度を誇るため至近距離での肉弾戦に非常に強いが、投げ技によるダメージは無効化できずアビリティの特性上属性によるダメージも当然のように受ける。本人は心意の修行をしていないが、レベル上昇に伴い他人格の能力も使えるようになり、テイカーの心意を装甲強度拡張技として使用している。 役割は「レベルを4以上まで上げられるだけのバーストポイントを貯めること」で、一度に大量のポイントを稼ぐためレベル1のまま対戦を行っていた。研究会の管理下に置かれているが、対戦を楽しむ普通の少年で、ハルユキも彼に共感している。役割を満たした後は研究会の企みの犠牲になりBBを失うことを知っていたため、研究会本拠地に乗りこんできたハルユキと4度目の対戦を行い、勝敗に関わらず全損するつもりでいた(無制限中立フィールドに入れる最低限のレベル4ではなくわざわざレベル5まで上昇させたのもこのため)が、その事実を知ったハルユキが躊躇している間にアレイによって強制的にサーベラスIIIに交代させられてしまう。災禍の鎧マークIIが撃破された後は、外部から強制的に回線を切断され、全損は免れた。その後は《ウルフラム・ディザスター》と化してしまい、ハルユキの言葉も届かなくなっている。 サーベラスII 左肩に宿る人格。一人称は「俺」で、口調も荒っぽい。左肩頭部で相手に噛み付き、身体を捕食した相手の能力を一定時間《模倣》するアビリティ《能力捕食(ウルフ・ダウン)》を持つ。役割は「『災禍の鎧』を装備すること」だったが、クロウによって鎧が浄化されたため役割を失っている。 サーベラスIII 右肩に宿る人格。正体はダスク・テイカーのサルベージされたデータ。本来のテイカーと同じ能力(《魔王徴発令》、及び心意技の《虚無の波動》)を使うことができ、レインの強化外装群《インビンシブル》の大半を奪ったが、黒雪姫達がISSキットの本体を追い詰めたことでその悪意に侵食されて変貌し《災禍の鎧マークII》となって消滅。 その後はオーキッド・オラクルの人格が憑依させられており、第4回七王会議を無制限中立フィールドへと転移させた。 災禍の鎧マークII ISSキット本体から受信した強い負の心意によって、《インビンシブル》を装備したサーベラスが変質した姿。頭頂長6mと巨獣級エネミー並みの巨体を誇る。本来自在に動けない《インビンシブル》が可動性のある人型に変わり、コクピットブロックの上に単眼のアイレンズを備えた頭部が発生している。意識は3つのうちのどれでもなく、負の心意によって支配された擬似的なビーイングのような存在と化している。戦闘手段は格闘戦と、主砲が変化した両腕部の砲門から放たれる《ダーク・ショット》の数百倍の威力を持つ虚無属性のビーム。また、「ドレッドノート」形態への変形機能やスラスター噴射による飛行能力も有している。 ハルユキたちに力任せの攻撃を仕掛けるが、メタトロンの力を借りた彼らに倒され瀕死となる。ライム・ベルの《シトロン・コール》で《インビンシブル》から奪った4つのパーツのうちスラスターを除く3つを奪還、素体となったサーベラスは回線切断により強制離脱させられた。ウルフラム・ディザスター 負の心意にサーベラスが取り込まれた状態。サーベラスIがベースであるため《物理無効》アビリティを使用でき、背中の4本の突起へと変化した《インビンシブル》のスラスターを噴射することで高速移動が可能となっている。自身の優れた格闘センスと《ザ・ディザスター》を上回る闇のエネルギーで増幅されたステータスにより、近接型の頂点である青の王と互角に戦うほどの戦闘能力と六人の王からの同時攻撃にも暫く耐えられるほどの頑丈さを持つ。 東京国立近代美術館付近の商業ビルに潜んでゲンブ攻略部隊を待ち伏せする際にも同行し、ロータスらによる先制心意攻撃を受け切って反撃に転じたが、ハイエスト・レベルから自分にもかけられた言葉を聞いて動きが鈍り、戦わないままポータルへ消え離脱している。
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加速研究会
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加速世界に現れた謎の組織。システムに規定されたレギオンではない。メンバーは頭に違法なBICを埋め込むことでマッチングリストからの乱入を防ぎ、それを利用したチートを可能としている。バーストリンカーという通称を忌避しており、自分達を《加速利用者》、《加速能力者》などと呼んでいる。ブラック・バイスやアルゴン・アレイなど、クロム・ディザスターの誕生前から活動するメンバーがいるなど、古くから存在していることが示唆されている。
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