山本悌二郎 山本悌二郎の概要

山本悌二郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/28 05:07 UTC 版)

山本 悌二郎
やまもと ていじろう
生年月日 明治3年1月10日1870年2月10日
出生地 新潟県佐渡郡(現・佐渡市
没年月日 (1937-12-14) 1937年12月14日(67歳没)
出身校 獨逸学協会学校
所属政党 立憲政友会

第7代 農林大臣
内閣 犬養内閣
在任期間 1931年12月13日 - 1932年5月26日

第5代 農林大臣
内閣 田中義一内閣
在任期間 1927年4月20日 - 1929年7月2日

選挙区 旧新潟1区
当選回数 11回
在任期間 1904年3月2日 - 1937年4月30日
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来歴・人物

新潟県佐渡郡(現・佐渡市)に、漢方医・山本桂の二男として生まれる。明治15年(1882年)に上京し、一時期二松学舎に在籍した後、獨逸学協会学校(現・獨協中学・高等学校)に転校しドイツ語を学ぶ。明治19年(1886年)に同校を卒業後、宮内省給費生としてドイツに留学し、経済学農芸化学を学ぶ。明治27年(1894年)帰国後は宮内省御料局嘱託、第二高等学校教授、日本勧業銀行鑑定課長を経て、明治33年(1900年)台湾製糖三井製糖の前身企業の一つ)設立に参画し常務取締役支配人となる。大正10年(1921年)社長に就任。

明治37年(1904年)、第9回衆議院議員総選挙立憲政友会から旧新潟1区にて立候補し当選する。以後当選11回。政友会内で重鎮として重きをなし、10名程度の派閥を率いていた。昭和2年(1927年)に田中義一内閣で、また昭和6年(1931年)に犬養内閣で、それぞれ農林大臣として入閣する。2度目の入閣のときに農相秘書官を務めたのが、政界デビュー直前の河野一郎である。

国粋主義的な政治思想の持ち主で、晩年には国体明徴運動を熱心に推進していた。また大東文化協会副会頭、第五代会頭も務めた。

昭和12年(1937年)12月14日、大東文化協会玄関で倒れ、脳溢血のため死去、満67歳。墓所は多磨霊園(10-1-3-8)。

昭和の初期、佐渡の旧家にあった大島本源氏物語の売却に際し、前田米蔵、山東誠二郎とともに田中とみなる女性に紹介状を書き、売却を支援したことが知られる[1]

別荘

佐渡島南端の矢島にある悌二郎の別荘[2]明治44年、悌二郎が東京から宮大工を呼んで3年をかけて建てられ、多種多様な建材や樹種が使用されていることが特徴。藤の間・千鳥の間・風呂場などがある。建材には、明治30年起こった佐渡広域の水害[3]の際に流れ出た流木や曲り木・千石船の舟板・皮付きの丸太など形や大きさがまちまちな物が使われており、また樹種についてもクロガキ・モチノキネズミサシすももナツメなど様々な樹種が使用されている。天井材には矢島に自生していた矢竹が使われ、廊下の床はウグイス貼りになっている。

海岸の近くで波風の影響が強く朽ちかけていたが、島に所縁のある女性が令和5年からクラウドファンディング [4][5]などで資金を募り一部が修復され、令和6年4月から50年ぶりに一般公開が始まった[6][7]。本来の屋根は茅葺であるが損傷が激しく修復が必要であるが、費用と材料が必要なため一時的にトタンで覆って保護してある。

佐渡弥彦米山国定公園内・佐渡ジオパーク内にあるため家屋が崩壊すると再建は不可能である。

栄典

脚注

関連項目

外部リンク

公職
先代
町田忠治
町田忠治
農林大臣
第6代:1927年 - 1929年
第9代:1931年 - 1932年
次代
町田忠治
後藤文夫
議会
先代
東武
衆議院予算委員長
1932年 - 1933年
次代
野田卯太郎



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