リンゴ
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果実
産地
順位 | 国 | 2010年 | 2011年 | 2012年 |
---|---|---|---|---|
1 | ![]() |
33,263,000 | 35,985,000 | 37,000,000 |
2 | ![]() |
4,214,599 | 4,275,108 | 4,110,046 |
3 | ![]() |
2,600,000 | 2,680,075 | 2,889,000 |
4 | ![]() |
1,877,906 | 2,493,078 | 2,877,000 |
5 | ![]() |
1,777,200 | 2,891,000 | 2,203,000 |
6 | ![]() |
2,204,972 | 2,411,201 | 1,991,312 |
7 | ![]() |
1,662,430 | 1,842,972 | 1,700,000 |
8 | ![]() |
1,624,242 | 1,588,347 | 1,625,000 |
9 | ![]() |
992,000 | 1,200,000 | 1,403,000 |
10 | ![]() |
1,778,433 | 1,857,349 | 1,382,901 |
— | 世界 | 60,271,191 | 65,800,145 | 63,454,495 |
出典:UN Food & Agriculture Organization[66] |
FAO(国際連合食糧農業機関)の統計によると、2013年の世界のりんご生産量は8,080万トンであった[17]。2013年の生産量では中国がトップでアメリカ合衆国、トルコ、ポーランド、インドと続く[17]。
中国
中国ではリンゴの生産が急増しており、世界の5割弱の生産量を占めるに至っている[17]。
2016年時点では、全生産高の約70%が日本で品種改良されたふじである[67]。
中国北部の黄土高原と渤海湾地域は日照時間や昼夜の温度差などの環境条件から、世界最大のリンゴ適地生産区となっている[17]。中国では、生産規模・主要品種・気候条件などにより6つのリンゴ生産区に分けられている[21]。特に主要なリンゴ生産区は渤海湾リンゴ生産区と中部リンゴ生産区である[21]。
- 渤海湾リンゴ生産区
- 遼寧省南部・遼寧省西部・山東省東部を中心に、河北省・北京市・天津市などを含めた地域[21]。
- 中部リンゴ生産区
- 北緯35度以南の江蘇省から陝西省にかけての地域[21]。
- 陝西省は2008年ごろから山東省を越え、現在生産量1000万トンを超える中国最大のリンゴ生産省となっている。
中国では特に生食用果樹園と加工用果樹園の区分はなく、生食用として市場で売れなかった分を加工工場に送るのが一般的である[21]。
日本
都道府県 | 収穫量(単位 t) | 出荷量(単位 t) |
---|---|---|
全国 | 811,500 | 727,700 |
青森県 | 470,000 | 427,300 |
長野県 | 157,200 | 139,000 |
山形県 | 50,600 | 44,400 |
岩手県 | 48,600 | 41,800 |
福島県 | 26,300 | 23,100 |
秋田県 | 22,900 | 20,300 |
群馬県 | 9,280 | 8,270 |
北海道 | 7,660 | 7,080 |
宮城県 | 3,740 | 3,190 |
岐阜県 | 1,990 | 1,790 |
富山県 | 1,510 | 1,320 |
広島県 | 1,420 | 1,360 |
山梨県 | 913 | 782 |
石川県 | 754 | 658 |
日本では、1962年(昭和37年)から1971年(昭和46年)の10年間に100万トンを超えたが、価格は低迷し、この時期から減少傾向となっている[17]。
日本国内での主な産地は次の通り。青森・長野の上位2県が、全国生産量のおよそ75%を占め、ミカンとは対照的に冷涼な気候で育つ果樹の代表格である。
- 北海道 - 収穫量国内8位。余市町は道内トップ。
- 青森県 - 生産量が最も多く、全国の60%近くを生産。そのうち弘前市で全国の約20%を生産しており、弘前市を含む県西部の津軽平野が一大産地となっており、「つがる」という品種もある。県南東部の南部地方にも大産地があり、「南部りんご」と呼ばれている。
- 岩手県 - 収穫量国内3-4位。盛岡市は本州りんご栽培の発祥地。江刺りんごは地域団体商標登録。
- 宮城県 - 亘理郡の2町が主産地。
- 秋田県 - 収穫量国内5-6位。横手、鹿角、湯沢が主産地となっている。
- 山形県 - 収穫量国内3-4位。東根、天童、朝日町が主産地。
- 福島県 - 収穫量国内5-6位。福島市のフルーツラインが主産地。
- 茨城県 - 大子町で収穫されるりんごは「奥久慈りんご」と呼ばれる。
- 栃木県 - 矢板以外にも宇都宮、喜連川(さくら市)、鹿沼市などに産地がある。
- 矢板市など
- 群馬県 - 収穫量全国7位。北海道・東北地方を除くと長野県に次いで収穫量が多い。
- 富山県 - 魚津市の「加積りんご」は地域団体商標登録。
- 山梨県
- 長野県 - 収穫量国内2位。全国の約20%を生産。「信州りんご」の名で親しまれる。ほぼ県内全域で栽培されているが、特に以下の地域で栽培が盛ん。
- 岐阜県 - 飛騨地方で栽培される「飛騨りんご」が有名。高山市や飛騨市などに産地がある。
- 広島県 - 例年統計をとっている産地では南限。庄原市高野と同市東城町小奴可(おぬか)に産地がある。
- 山口県 - 山口市阿東町徳佐は経済生産地として南限。
上記の道県以外にも、新潟県佐渡市、石川県金沢市、鳥取県大山町などに小規模な産地がある。
りんごを自治体の花・木に指定していることも多い。
- 北海道
- 余市町、釧路町、七飯町
- 青森県
- 青森県、弘前市、黒石市、平川市
- 長野県
- 長野市、飯田市、飯綱町
貯蔵・保存
生産地
低温倉庫または低温加湿倉庫で保存する。長期保存の場合、低温低酸素高二酸化炭素雰囲気(CA貯蔵)で行われる[69][リンク切れ][70]。
消費者
水分の蒸発を抑えるため、できるだけ密閉し冷蔵庫の野菜室などに入れることが望ましい。
栄養価
100 gあたりの栄養価 | |
---|---|
エネルギー | 240 kJ (57 kcal) |
15.5 g | |
デンプン 正確性注意 | 12.4 g |
食物繊維 | 1.4 g |
0.2 g | |
飽和脂肪酸 | 0.01 g |
多価不飽和 | 0.03 g |
0.1 g | |
ビタミン | |
ビタミンA相当量 |
(0%) 1 µg(0%) 12 µg |
チアミン (B1) |
(2%) 0.02 mg |
ナイアシン (B3) |
(1%) 0.1 mg |
パントテン酸 (B5) |
(1%) 0.03 mg |
ビタミンB6 |
(3%) 0.04 mg |
葉酸 (B9) |
(1%) 2 µg |
ビタミンC |
(5%) 4 mg |
ビタミンE |
(1%) 0.1 mg |
ミネラル | |
カリウム |
(3%) 120 mg |
カルシウム |
(0%) 3 mg |
マグネシウム |
(1%) 3 mg |
リン |
(2%) 12 mg |
鉄分 |
(1%) 0.1 mg |
銅 |
(3%) 0.05 mg |
他の成分 | |
水分 | 84.1 g |
水溶性食物繊維 | 0.4 g |
不溶性食物繊維 | 1.0 g |
ビオチン (B7) | 0.5 µg |
有機酸 | 0.5 g |
ビタミンEはα─トコフェロールのみを示した[72]。廃棄部位:果皮および果しん部 | |
| |
%はアメリカ合衆国における 成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。 |
果実は、ブドウ糖・果糖・蔗糖などの糖類と、リンゴ酸・クエン酸・酒石酸・コハク酸などの有機酸のほか、ペクチン、フラボノイド(クエルセチン)、ビタミンA・B1・C、プロリンなどのアミノ酸、その他芳香物質を含んでいる[15]。食物繊維やビタミンC、カルシウム、鉄分、カリウムが豊富で、カリウムは高血圧予防によく、食物繊維のペクチンには整腸作用がある[5]。有機酸や糖によるのどの渇き止め、清涼作用の効果と、タンニンがもたらす収斂作用により整腸・下痢止め作用がある[15]。滋養や保健に役立つとされ、食欲増進、消化促進、下痢の予防などの滋養保健に果実を生食するのがよく、常食すれば動脈硬化に役立つといわれている[15]。
「1日1個のリンゴは医者を遠ざける」(An apple a day keeps the doctor away.) という諺があるように、リンゴは栄養価が高い果実として食されてきた。リンゴに含まれるリンゴポリフェノールには脂肪の蓄積を抑制する効果があるともいわれる[73]。生産者の間では広く知られているが、5月から6月に摘果した直径3 cm程度の未熟果の一部は、秋まで土の上で腐らず残っている。この成分はポリフェノールの一種が関係していることが研究の結果明らかになった。
リンゴの蜜
完熟したリンゴの断面中央の種子のまわりに現れる琥珀色の部分はソルビトールという物質で、俗にリンゴの「蜜」とよばれる[5]。蜜の部分は甘くないが、蜜入りリンゴは完熟しているため、全体が甘く感じる[5]。リンゴの品種によって蜜の入り方に違いが見られ、「サンふじ」や「スターキング」は蜜が入りやすく、「ゴールデンデリシャス」や「つがる」は蜜が入りにくい[5]。
注釈
出典
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