PowerPC時代(G3以前)
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「Macintoshのハードウェア」の記事における「PowerPC時代(G3以前)」の解説
1991年に、AppleとIBM、モトローラが提携を発表し、3社によるRISCチップのPowerPCが開発されることとなる。このPowerPCは従来と比較して圧倒的な高性能ではあったが、680x0シリーズとは互換性がなく、今までのソフトウェア資産を利用するにはMac OS側で68LC040チップ相当のコードをPowerPC命令に動的コード変換をすることでソフトウェア互換を確保した。Mac OSのコード変換機構はPowerPCコードと680x0コードの混在するソフトウェアを実行可能で、開発者は動作速度に影響を及ぼす使用頻度の高いコードから順次PowerPCコードへの書き換えを進めることができた。 System7.5まではMacOSそのものも一部を除いてほとんどPowerPCコード化されておらず、PowerPCの真価を発揮することはできなかった。System 7.5.1からMac OS 8.1にかけて徐々にPowerPCコードを増やし、Mac OS 8.5以降はPowerPC搭載モデルのみを動作対象とした。
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PowerPC時代(G3以降)
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「Macintoshのハードウェア」の記事における「PowerPC時代(G3以降)」の解説
1997年にはPowerPC G3(PowerPC 750)を搭載するPower Macintosh G3シリーズおよびPowerBook G3を発売する。G3はこれまでPower Mac上位機種で採用され続けてきたPowerPC 604シリーズではなく、PowerBookに搭載されてきたPowerPC 603シリーズの流れを汲むもので、603譲りの省電力・低発熱、なおかつ低価格でありながら、604eを上回る実効性能を実現したチップである。Power Mac G3はPC/AT互換機の規格を多く取り入れて低コストに製造できるように配慮されていた。PowerBook G3シリーズは、当時他のノートパソコンの追随を許さない高性能機種であった。 1999年にはSIMD演算機能であるVelocity Engineを統合したPowerPC G4 (PowerPC 7400) 搭載のPower Mac G4を発売。Velocity EngineはMacに強力なマルチメディア性能をもたらし、QuickTimeを通して動画や音声などの処理に利用された。1999年に発売されたiMac、iBookや、2000年に発売されたPower Mac G4 CubeはPowerPC G3・G4の発熱量の少なさを生かし、電動ファンのない静音機種であった。 その後2003年には広帯域のCPUバスと強力な浮動小数点演算機能をもつ64ビットのPowerPC G5 (PowerPC 970) を搭載したPower Mac G5が登場した。これは一般向けのパソコンでは初となる64ビットCPU搭載マシンであり、4GBを上回るメモリ搭載が可能となった。OSの64ビット化はハードウェアよりもかなり遅れ、2005年のMac OS X v10.4 Tigerで部分的に64ビット対応となり、2007年のMac OS X v10.5 LeopardでCocoaを含めて64ビットに対応することとなった。 Power Mac G5は9つの可変速ファンを採用、筐体内部の空気流動を効率化させることで冷却効率の最適化を図った。モデルによってはG5チップを水冷式ラジエータで冷却する仕様もあった。Power Mac G5のファンの数が多く、負荷をかけるとファンが高速で回るのは、PowerPC G5の消費電力と発熱が従来のPowerPC G4よりも遥かに大きかったためである。 iMacはG5を搭載したシステムを液晶ディスプレイとともに、厚さわずか5cmの筐体に収めたが、発熱によるトラブルが問題となった。G5を搭載したノートパソコンはついに実現しなかった。 バージニア工科大学は、2003年に1,100台のPower Mac G5 Dual 2 GHz(2004年 - 2008年は、1,150台のXserve G5 2.3 GHz Clusterモデル。)を繋げて並列計算させるスーパーコンピュータ System X を構築した。このコンピュータは、2003年11月16日にTOP500 Supercomputer sites が発表したランキングで、世界第3位の計算速度にランクされた。大学自身による構築であったため、このシステムにかかった費用は約520万ドルで、スーパーコンピュータとして破格の安価であった(当時第1位のスーパーコンピュータであった地球シミュレータの開発費は5億ドル以上)。
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