Miller' Oskar vonとは? わかりやすく解説

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ミラー (Miller, Oskar von)

ミラーという人は

オスカー・フォン・ミラー オスカー・フォン・ミラー

ドイツ 1855~1934

ドイツ電化この人あり

バイエルンのウィッテルスバッハ王朝仕え鋳物師かつ彫刻家息子として生まれミュンヘン理工大学土木工学を学ぶ。 1881年パリ国際電気博覧会エジソン展示見て衝撃を受け、電気技術者転身する。1882年27歳ミュンヘン国際電気博覧会において指導的な役割をこなし、ここでラーテナウ出会い彼の企業マネージャーとして加わる。 1890年自分顧問技術会社技術事務所オスカー・フォン・ミラー立ち上げる

ミラーの主な経歴

1882年ミュンヘン国際電気博覧会目玉として、バイエルン・アルプスのふもとからミュンヘンまでの間57kmを送電し、会場電力届けた1500~2000Vの直流送電採用され、このときの発電機動力水力ではなく1.5馬力蒸気機関であった

ラウフェンの水力タービンによる3相発電機 ラウフェンの水力タービン
による3相発電機

1891年フランクフルト国際電気博覧会目玉として、ネッカー川の岸に位置するラウフェンからフランクフルトまでの間175kmを25kVで送電し、会場電力届けた。このときは三相交流高電圧送電採用された。ドブロウォルスキーによる三相機が使用され、この博覧会によって、遠く離れた水力所在地利用して人口密度の高い工業地域電気供給できること世界示したまた、高電圧送電のために初め変圧器絶縁に油が使われた。油入変圧器は40kVの高圧にも耐え、油が実用的な絶縁体であることもこのとき示された。

1910年長年悲願であったバイエルン・アルプスの水力発電開発着手する落差200m確保できるワルヘン湖からバイエルン電力供給するもので、一万馬力タービン6基、多相発電機総延長1270km、送電電圧100kV(一部は200kV)の環状送電網という壮大な計画であり、独立して存在していた小規模電力系統既得権益や、政治的問題が立ちふさがった障害多く技術的な問題ではなく政治立法問題であったが、1909年にミラー自身ドイツ上院議員になることで道が開ける

ワルヘン湖水力発電所

ワルヘン湖水発電所

 

1919年内務大臣のエルハルト・アウアーにワルヘン湖発電所のための州コミッショナー任命され、この肩書きはミラーにとって大きな後押しとなった

1924年さまざまな障害乗り越え、ワルヘン湖‐バイエルン送電網は運転を開始する地域電力事業体は独自の電圧、独自の周波数からなる独自の拡大プラン持っていた。 ミラーは既得権益将来性効率といった問題対し政治的判断手腕もってこれらを規格化し、バイエルン全体送電網完成させていった

バイエルン送電網

バイエルン送電網

 

1930年、”国の電気供給に関する所見”という報告書発表する200~380kVでドイツ全国から電力集めて各地配分する高電圧送電リング、”リングライトゥング”である。 ミラー自らが合理的だが非政治的考えたこのシステムは、中流階級利権争い発電所国有制、州有制、郡有制などの問題結局のところ実を結ぶことはなかった。

オスカー・フォン・ミラー

ドイツ電化この人あり。複雑な変化続け障害数々乗り越えるため、技術者超え積極的に政治関わり政治的決定参加していった。 なおかつ自分プロジェクト金融組織、運営考慮し舵をとる。イギリスのチャールズ・マーズの活躍によく似ている




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