IBM PCファミリー
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「IBM PC」の記事における「IBM PCファミリー」の解説
IBMの第一世代のパーソナルコンピュータには、オリジナルのIBM PCを含めて以下がある。 IBM PC - 本記事参照 IBM PC XT - 1983年発表。ビジネス用に拡張された機種である。8つの拡張スロットと10MBのハードディスクを搭載していた。64 KBのDRAMが導入され、メインボード上に256KBのメモリを搭載でき、後発のモデルは640KBまで拡張可能(384KBのBIOS ROMとビデオRAM空間で8088 CPUの1MBある残りのアドレス空間が占有されていた)。通常はモノクロディスプレイアダプタ(MDA)ビデオカードとセットで販売された。このときはまだCPUが4.77MHzの8088であり、拡張バスはXTバス(後に8ビットISAとして標準化)であった。 IBM PCjr - 1983年発表。 IBMポータブルPC - 1984年発表。 IBM PC AT - 1984年発表。当初は6 MHzのIntel 80286をCPUに採用。16ビットのATバス(後に16ビットISAバスとして標準化)と20MBのハードディスクを搭載していた。1986年により高速な8 MHzで動作する機種が発表された。IBMはこれをマルチユーザーマシンとして市場に売り込もうと試みたが、主にパワーユーザーに対してより高速なPCとして売れた。初期のATは一部のソフトとハードの非互換性のために信頼性が低かったが、主に内蔵の20MBのハードディスクと関連していた。IBMのハードディスクコントローラーカードに問題があるという人もいれば、Computer Memories Inc. (CMI)の製造するハードディスクに問題があるという人もおり、CMIの33MBモデルを含むそれ以外のドライブではIBMコントローラーカードは問題なく動作した。この問題はコンピュータに対する疑念を招き、この間に286アーキテクチャも問題があるように世間で考えられたが、後にIBMは20MBのCMIのドライブをリプレースし、ATの信頼性が認められて今日に至るまで最も広く使われているパーソナルコンピュータの工業規格となった。 IBM PCコンバーティブル - 1986年発表。 第2世代は、IBM PS/2シリーズの下位モデルで、モデル 25、モデル 30である。各シリーズはCPUのクロック周波数によって区別される。一般的にIBMパーソナルコンピュータはソフトウェアの互換性があるが、全てのプログラムが全てのマシンで動作するわけではなく、一部のタイミング依存のプログラムは特定の処理速度に依存している。また古いプログラムは新しい高解像度のディスプレイ規格(画面モード)を使用しないだろう。 IBM PCファミリーの一覧発表名称型番CPUバス主なビデオ主なOS特徴1981年8月 IBM PC 5150 8088 PCバス MDA, CGA PC DOS 1.0 初代IBM PC、IBM PC互換機の発生 1983年3月 IBM PC XT 5160 8088 XTバス MDA, CGA(後にEGA, PGC) PC DOS 2.0 ハードディスク搭載、5.25インチフロッピーディスク 1983年10月 XT/370 (5160-5xx) 68000 XTバス - VM/CMS System/370 メインフレームのエミュレーション 1983年10月 IBM 3270 PC (5160) 8088 XTバス - - 3270端末エミュレーション搭載 1983年11月 IBM PCjr 4860 8088 XTバス CGA Plus (Video Gate Array) PC DOS 2.10 家庭向け、日本ではIBM JX 1984年2月 IBMポータブルPC 5155 8088 XTバス CGA PC DOS 2.11 ポータブル、5.25インチフロッピーディスク 1984年8月 IBM PC AT 5170 80286 ATバス EGA(後にVGA, PGC) PC DOS 3.0 PCのデファクトスタンダードとなる 1986年4月 IBM PCコンバーティブル 5140 8088 ATバス CGA PC DOS 3.2 ポータブル、3.5インチフロッピーディスク、日本では5535-M 1986年9月 IBM PC XT 286 5162 80286 XTバス - - PC XTに80286搭載 1987年4月 IBM PS/2 85xx他 80386他 ATバス, MCA MCGA, VGA, 8514/A(後にXGA, SVGA) IBM DOS 3.3-5.0, OS/2 詳細はモデル、日本ではPS/55 1990年 IBM PS/1 2011他 80386他 ATバス VGA, SVGA IBM DOS 4.01 - PC DOS 6.0 家庭向け、日本ではPS/V
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