GigaLANDISK
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/12 05:53 UTC 版)
「LANDISK」の記事における「GigaLANDISK」の解説
HDL-Gシリーズ GigaBitに対応した新シリーズとして登場した現行製品のベースとなるモデルである。 CPUにXScale400MHzを採用し、メインメモリ128MB、USBを4ポート、1000BASE-Tのネットワークインターフェイスを装備した製品。 前面にはUSL-5Pに相当するボタンを持ち、前面と背面にUSBポートが設置されている。 LEDの輝度調整などの工夫も見られ、OnとOffのみでこそあるものの、ファンコントロールが実装された。 ファームウェアでは内蔵HDDのスピンダウンと同期して空冷ファンが停止するが、ハードウェア的な管理は別である。 当初DLNAには非対応であったが、後日ファームウェアのアップデートにより対応するようになった。 この機種がARM系CPUの同シリーズ初代にあたり、廉価版のHDL-F、後継機のHDL-GX/GXR等につながっていく。 LANDISK Tera、LANDISK Homeもまた、このファームを元に拡張された物である。 後に、NASとしての機能に特化し、前面ボタンを持たない、HDDを2台、4台搭載したモデルも登場する。 2台搭載するモデルについては、後に挑戦者から発売されるGLAN Tankのベースとなっている。 また、2台、4台のモデルでは基板のパターンは共通であり、電源周り、セカンダリポートのパーツ実装の有無が異なる。 2台搭載するモデルでも、E-IDEコネクタは、プライマリポートのマスタ、スレーブで接続されており、容量の確保以外には台数が増えているメリットは享受できない。 HDL-GX/GXRシリーズ 時代に合わせ、SATAに初めて対応したモデル。CPUもインテルからMarvell 88F5181に変更になり、2008年時点でのラインナップはローエンド機種を除きハードウェア的にもこの機種をベースに展開されている。 多くの機能はSoCに実装されているものだが、GXではドライバの問題か、USBコントローラはNEC製のチップ、SATAコントローラはMarvell 88SX7042が別途基板に搭載されており、実装されているポート数から見るに本来はSoCのものを使う積りだったようである。 SoC側のUSBも信号は引き出されておらず、NECのチップはBGAであるため、改造による増設などは困難である。 コントローラ自体は5ポートのダウンストリームを持っている。 同様に、SATAコントローラも信号を引き出すことは難しく、こちらも本来4ポートのSATAをサポートする。 USBポートの数は2つへ減ったが、eSATAポートが追加され、外付けeSATA-HDDを接続することでミラーリングを実現することが出来るようになった。 基板上には、UARTが二本LAN Tankと同じピンアサインのスルーホールとして出ており、片方はシリアルコンソールとして機能する。 eSATAのドライブは着脱可能であるため、外付けしたドライブをその時点でのスナップショットとして保存することも可能である。フォーマットはソフトウェアRAIDで運用されており、シングルドライブであっても、パーティションはmdデバイスとして管理されている。 旧機種では内蔵HDDのクラッシュ等により利用が不可能になったが、この機種からは、外部にミラーリングしたHDDからも起動することが可能である。 製品の運用として分解や交換を保証していないため、明記はないが、外付けHDDにミラーリングしたHDDは内蔵して利用することも可能である。 SoCの実装機能の問題から、WOLは利用できず、マイコン側の仕様変更により、旧機種にはあったLEDの輝度調整も削減された。 製品名はHDL-GXシリーズとなったが、内部にはHDL-GLの表記が見られ、HDL-Gのローエンドになる可能性もあった機種と思われる。 GXRはGXのマイナーチェンジモデルであり、カタログ上の変更点はRoHS指定準拠と、消費電力の削減のみに見えるが、実際にはメイン基板は異なる物になっている。 SoCが、88F5182に変更となり、主にUSBコントローラ、SATAコントローラなどが、内蔵された物を利用するようになったため、チップとその周辺回路が削除され、部品点数、基板サイズ、消費電力の削減が成されている。 これらデバイスの扱いが変更されることにより、似たハードウェアでありながらカーネルなども異なる構成となっている。
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