1880年(明治13年) - 1889年(明治22年)
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「日本の鉄道史」の記事における「1880年(明治13年) - 1889年(明治22年)」の解説
1880年(明治13年)9月7日 : 日本で3番目、東北初の鉄道として工部省釜石鉄道が開業。 11月28日 : 北海道初の鉄道として、官営幌内鉄道開業。アメリカの技術によって建設され、車両などもアメリカ式であった。 1881年(明治14年)8月 : 日本初の私鉄として日本鉄道が創業。 1882年(明治15年)3月1日 : 新橋駅 - 横浜駅間で、急行列車が運行開始。なお急行料金を収受するものではなく、現在のJRの列車種別でいえば快速列車にあたる。 6月25日 : 日本初の馬車鉄道として、東京馬車鉄道(後の東京都電)が開業。世界で広く使われた馬車鉄道であるが、糞尿による衛生上の問題や馬の世話の問題などから次第に電気鉄道へ取って代わられることになる。また前述の日本鉄道を除けばこれが日本初の私鉄会社であり、そして日本初の私営路線となった。 1885年(明治18年)3月1日 : 日本鉄道品川線(現・山手線・赤羽線)開業。品川駅で国有鉄道と貨車に関して直通運転を行う。これが日本初の他鉄道事業者間の直通運転である。 12月:阪堺鉄道が難波駅 - 大和川駅(後に廃止)間を開業。後に南海本線の一部となる。純民間資本としては現存する最古の私鉄。 1887年(明治19年)1月1日 : 日本初の定期乗車券が販売開始される。新橋駅 - 品川駅間と新橋駅 - 横浜駅間。当初は上等・中等(現・グリーン車)客に限られた。 12月 : 北海道初の私鉄として、釧路鉄道開業。 1888年(明治21年)10月28日 : 伊予鉄道により、四国初の鉄道が開業。松山駅(現・松山市駅) - 三津駅間。現在の高浜線の一部。 1889年(明治22年)5月10日 : 2か月後の新橋駅 - 神戸駅間を結ぶ鉄道の全通に備え、官営鉄道で列車便所の導入が開始される。それまでは、ある程度の距離を運行する列車では途中の主要駅において用を足す客のため、停車時間を長く取っていた。また、やむを得ず列車から外に用を足して罰金を取られたという話も残っている。駅で用便後に乗り遅れた列車に飛び乗ろうとして転落死した乗客もいた。なお、北海道の幌内鉄道では1880年(明治13年)の開業時から貴賓車両には便所を設けていた。 7月1日 : 現在の東海道本線にあたる、新橋駅 - 神戸駅間が全通。江戸時代における日本三大都市の東京・京都・大阪の間を鉄道で結ぶことは鉄道創業の頃から考えられてきていたが、前述のような理由による予算不足などから遅れて、ようやくこの時開業の運びとなった。 また当初これらの都市間を結ぶ鉄道は、東海道経由では海運と競合して採算が悪くなることが予想されたために、中山道のルートで建設を行うことになっていた。しかし途中にある名古屋を通せとする強い要望や、山岳区間を通るために技術・資本的な問題があったこと、さらには沿線人口が中山道経由は少ないことなどから、東京 - 名古屋間が東海道経由に変更されたものである。なお、岐阜 - 草津間は琵琶湖水運や一部区間の鉄道が既にあったことから、中山道経由で建設された。 12月11日 : 九州初の鉄道として、九州鉄道が博多駅 - 千歳川(仮)駅間を開業。現在の鹿児島本線の一部である。
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