銀二のグループ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 21:27 UTC 版)
平井 銀二(ひらい ぎんじ) 本作品の主人公。「銀王」の異名を持つ裏社会のフィクサー。愛称は「銀さん」。あらゆる面で卓越した能力と、独自の人生哲学を持つ。森田を「条件」に当てはまる男として裏社会に引き込み、その才能と成長に期待する。悪魔じみた思考で弱者や悪党から金を搾り取るが、「巨悪を征するのはそれより大きな巨悪」という思想を持ち、伊沢を始めとする有力な政治家を使って国の経済界を支配することを最大の野望としている。 森田を後継者として成長させていく過程で彼に多大な信頼を抱くようになるが、彼が銀二との別れを決意したことで「自分の中の何かを失った」と思い引退を決意していた。しかし、河野との競馬勝負での辛勝が「何者かが自分を引きとめた」と感じ、破滅の時まで戦い続けることを宣言する。継続を決意するものの、自分が敗れるのは次かその次だと直感し、物語は幕を閉じる。 ドラマ版においては、森田と別れたあとに上記同様、近いうちに敗れると感じていたと語るが、森田が敵として対峙する時まで負けられないと仲間に告げる。 福本初期の短編「銀ヤンマ」に同姓同名の「平井銀次」というキャラクターが登場する。口調や顔つきは似ているものの、まったく別のキャラクターである。 森田 鉄雄(もりた てつお) 本作品のもうひとりの主人公。ただのギャンブル中毒の素寒貧だったが、競馬場で平井銀二に声をかけられたことをきっかけに、悪党たちが金を握る裏世界で生きる決意をする。相手の虚を天才的に見抜いて勝ちぬく鋭さを持つ一方、銀二たちにはない損得抜きの行動原理で動くこともあり、強運の持ち主でもある。銀二の悪党ぶりと金を手にすることの天才的な才能に憧れて、銀を超える「金(キン)」と呼ばれる人間になりたいという志を抱く。 数々の戦いのなかで、悪党として生き抜く決意や勝つために命を捨てる覚悟を固め成長していくが、神威家を巡る戦いで、その境遇ゆえに救い出したいと願った勝広と邦男を救えず、結果的にすべての元凶である秀峰の得となる結果になったことから、「自分たちのすることで得をするのは悪党だけ」と思いつめるに至り、裏の仕事から足を洗うことを決意し、銀二と袂を分かつ。 ドラマ版では「誠京麻雀」戦後、銀二との対決を求めるために独立し、原作と異なり引退はせず、3年後に銀二と再会し勝負に挑むところで終わる。 安田 巌(やすだ いわお) 警視庁OB。メンバーのなかでは比較的出番が多く、特に森田を信用している描写が多い。ポーカー戦では森田の外ウマに乗る。 巽 有三(たつみ ゆうぞう) 元新聞記者。かつての経験を生かし、情報収集によって銀二をサポートする。つねにサングラスを掛けており、素顔を晒す場面はない。 船田 正志(ふなだ まさし) 東京地検特捜部に所属していた元検事で、経歴をもとに企業を相手にしているブローカー。登場シーンは少なく、台詞もほとんどない。 川松 良平(かわまつ りょうへい) 競馬勝負から仲間に加わる若者。森田と同じくギャンブルに染まっており、400万円の借金を背負っていた。見た目が標的の河野洋一の四男とよく似ていたことで、銀二は秘策を思いつき、作戦を実行に移す。 自ら考えて動く場面はなく、もっぱら銀二からの指示を受けるだけで「森田ほどの器量はない」「今回(競馬勝負)限り」と言われるが、ラストの場面でも銀二と別れるような様子はない。
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