さいぼうない‐しょうきかん〔サイバウナイセウキクワン〕【細胞内小器官】
読み方:さいぼうないしょうきかん
細胞内小器官
細胞小器官
![]() | この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2011年12月) |
生命の階層 | |
生態系 | ecosystem |
生物群集 | community |
個体群 | population |
個体 | individual |
器官 | organ |
組織 | tissue |
細胞 | cell |
細胞小器官 | organelle |
分子 | molecule |
その他 | |
群体 | colony |
定数群体 | coenobium |
細胞小器官(さいぼうしょうきかん、英: organelle)とは、細胞の内部で特に分化した形態や機能を持つ構造の総称である。細胞内器官、あるいはラテン語名であるオルガネラとも呼ばれる。細胞小器官が高度に発達していることが、真核細胞を原核細胞から区別している特徴の一つである。
細胞生物学 | |
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動物細胞の模式図 | |
細胞小器官の呼称は、顕微鏡技術の発達に従い、それぞれの器官の同定が進むとともに産まれた概念である。したがってどこまでを細胞小器官に含めるかについては同定した経過によって下記のように混乱が見られる。細胞小器官を除いた細胞質基質についても、新たな構造や機能が認められ、細胞小器官を分類して論じることは今日ではあまり重要な意味をなさなくなってきつつある。
第一には、最も早い時期に同定された核、小胞体、ゴルジ体、エンドソーム、リソソーム、ミトコンドリア、葉緑体、ペルオキシソーム等の生体膜で囲まれた構造体だけを細胞小器官と呼ぶ立場があり、またこれらはどの場合でも細胞小器官に含められている。これらを膜系細胞小器官と呼ぶ場合もある。膜系細胞小器官が内を区画することにより、色々な化学環境下での生反応を並行することを可能にしている。また膜の内外で様々な物資の濃度差を作ることができ、このことを利用してエネルギー生産(電子伝達系)や、物質の貯蔵などを行っている。さらに小胞体、ゴルジ体、エンドソーム、リソソームは、小胞を介して細胞膜と連絡しあっており、この細胞内膜系と呼ばれるネットワークを通じて物質の取込み(エンドサイトーシス)や放出(分泌)を行うことで、他の細胞や細胞外とのコミュニケーションを達成している。
なおこれらのうちミトコンドリアは、独自の遺伝構造を持つことから、生物進化の過程や種の拡散において注目される場合があり、例えばヒトではミトコンドリア・イブのような共通祖先も想定される。ミトコンドリアに関しては、元来別の細胞が細胞内共生したものに由来するとの説(細胞内共生説)が有力視されている。葉緑体に関しても共生に由来するのではないかという見方もあるが、その起源は依然不明である。
第二には、細胞骨格や、中心小体、鞭毛、繊毛といった非膜系のタンパク質の超複合体からなる構造体までを細胞小器官に含める場合もある。
さらには、核小体、リボソームまで細胞小器官と呼んでいる例も見いだされる。
2024年に、海産の藻の一種の植物プランクトン「ビゲロイ」が外部の細菌シアノバクテリアを取り込んで窒素固定を行う細胞内小器官にしている例が見つかった。[1][2][3]
関連項目
外部リンク
細胞内小器官
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/08/11 22:43 UTC 版)
細胞内に1個の葉緑体を持ち、光合成を行ってエネルギーを得る独立栄養生物である。葉緑体内にはピレノイドが発達し、周辺には貯蔵物質としてα1,4-グルカン(デンプン)が蓄積される。光合成色素はクロロフィル a/b であり、他に数種のカロテノイドを持つ。カロテノイド組成は属および種間でも異なっており、組成の違いに伴い細胞の見た目の色も異なる。報告されているカロテノイドはα、β-カロテン、ルテイン、ビオラキサンチン、ネオキサンチン、アンテラキサンチン、ゼアキサンチン、プラシノキサンチン、シフォナキサンチンおよびそれらの誘導体である。カロテノイドの組成はプラシノ藻綱の内部分類形質でもある。 細胞核、ゴルジ体、眼点などは細胞内に1つずつ存在する。ミトコンドリアは数個が分散する。細胞壁はない。ゴルジ体では鱗片(後述)が作られ、細胞表面に配置される。光感知に関わる赤色の眼点を葉緑体の内側に持つが、Nephroselmis astigmatica など1部の種はこれを欠く。
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