アクチン‐フィラメント【actin filament】
アクチンフィラメント
英訳・(英)同義/類義語:actin filament, action filament
アクチン分子(Gアクチン)が直線上に会合して作る二本鎖の繊維状会合体(Fアクチン)。両端にキャッピングタンパクが結合し、アクチン分子の付加と脱離を阻害することで安定化されている。
Fアクチン
酵素タンパク質モチーフなど: | Cln3G1サイクリン C型ナトリウム利尿ペプチド DNAメチル基転移酵素 Fアクチン F型ATPアーゼ G1/S-サイクリン G1サイクリン |
アクチン
(アクチンフィラメント から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/19 13:23 UTC 版)
アクチン (Actin) は螺旋状の多量体を形成してマイクロフィラメントの1種であるアクチンフィラメントを形作る球形のタンパク質である。
- ^ Gunning PW, Ghoshdastider U, Whitaker S, Popp D, Robinson RC (2015). “The evolution of compositionally and functionally distinct actin filaments”. Journal of Cell Science 128 (11): 2009–19. doi:10.1242/jcs.165563. PMID 25788699.
- ^ Ghoshdastider U, Jiang S, Popp D, Robinson RC (2015). “In search of the primordial actin filament.”. Proc Natl Acad Sci U S A. 112 (30): 9150-1. doi:10.1073/pnas.1511568112. PMID 26178194.
- ^ a b c 田村隆明・山本雅著 『分子生物学イラストレイテッド』 羊土社 2009年3月10日第3版発行 ISBN 978-4-7581-2002-9
アクチンフィラメント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/30 07:27 UTC 版)
詳細は「マイクロフィラメント」を参照 「アクチン」も参照 マイクロフィラメントの直径は5〜9nm。2つのアクチン鎖が縒り合わさって構成されている。マイクロフィラメントのほとんどは細胞膜の直下に集中しており、張力に抵抗する、細胞の形を保つ、細胞質突起を形成する(仮足や微絨毛など。ただしこれらの機構はそれぞれ異なる)、細胞間や細胞-基質間の接合に関わる、などの役割を果たしている。後者の機能に関しては、マイクロフィラメントはシグナル伝達に必須である。これらは細胞質分裂にも重要(特に分裂溝生成時に)な役割を果たし、またミオシンと協同して横紋筋を作る。アクチン/ミオシン共同体は、ほとんどの細胞で細胞質流動を作り出す。
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アクチンフィラメント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/30 15:59 UTC 版)
分子量が約42,000の球形 (globular) アクチンはG-アクチンと呼ばれ、G-アクチンが多数重合した糸状 (filamentous) の重合体はF-アクチンと呼ばれ「マイクロフィラメント」になる。マイクロフィラメントは3種の細胞骨格の中でも最も細く、直径6-7nmである。F-アクチンはG-アクチンが右巻き2重螺旋構造でつながり、13個ほどが含まれる36nm程で半周期となる。G-アクチンの重合による成長と脱重合による消失はそれぞれ特定の片側端部で通常行なわれるため、微小管と同様にアクチンフィラメントには方向性があり、成長側を「+端」(プラス端)、消失側を「-端」(マイナス端)と呼ぶ。また、電子顕微鏡写真ではミオシンの結合がやじりのように見えるため、やじりの先端となる-端を「やじり端」「P端」(pointed end) 、その反対側の+端を「反やじり端」「B端」(barbed end) と呼ぶこともある。G-アクチンの細胞内濃度が重合反応と脱重合反応を律速しており、2つの反応が等しくなるG-アクチンの濃度を臨界濃度と呼ぶ。臨界濃度は+端で0.1μM、-端では0.6μMであり、この間の濃度では、+端の方が臨界濃度が低いため重合が進み、-端では脱重合進む。このため定常状態では+端で伸張し-端で短縮している。これはトレッドミリングと呼ばれる。 アクチンは主にATPと結合するがADPとも結合しうる。ATPとアクチンの複合体はADPとアクチンの複合体よりも速く重合し、遅く脱重合する。 このアクチンの重合である核形成の過程は3つのGアクチン単量体が三量体へ合体する事に始まる。この時、ATPの付いたアクチンは+端へ結合し、ATPはその後加水分解され、それによって隣りのユニットとの結合長が短縮して一般に繊維は不安定になる。ADPの付いたアクチンは-端から脱重合し、ADP結合アクチンの増加が結合したADPのATPへの交換を刺激してATP結合アクチンを増やす。この速い代謝回転が細胞の動作に重要である。 コフィリンというタンパク質はADP結合アクチンユニットに結合して、-端からの脱重合を促進し、再構築を妨害する。プロフィリンというタンパク質は、結合するADPとATPの交換を刺激することでこの効果を逆転させる。加えて、プロフィリンと結合したATP結合アクチンユニットはコフィリンと分離して自由に重合できる。他にフィラメントの生成に重要な成分にArp2/3タンパク質があり、これは核形成の場として役に立ち、Gアクチン三量体の形成を刺激する。これら3つのタンパク質は全て細胞シグナルの機構で調節される。
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