アクチンフィラメントへの結合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/01/13 05:39 UTC 版)
「サイトカラシン」の記事における「アクチンフィラメントへの結合」の解説
サイトカラシン類はマイクロフィラメントのとげのある成長側プラス端に結合することが知られており、個々のアクチンモノマーの会合および脱会合の両方を妨げる。結合すると、サイトカラシン類は新たなアクチンフィラメントの末端に実質的に蓋をする。サイトカラシン1分子が1本のアクチンフィラメントに結合する。サイトカラシンDを用いた研究で、サイトカラシンD-アクチン二量体の形成がATP結合型アクチンを含むことが明らかにされている。これらのサイトカラシンD-アクチンダイマーはATPの加水分解の結果、サイトカラシンD-アクチンモノマーへと縮小する。得られたサイトカラシンD-アクチンモノマーはATP結合型アクチンモノマーに結合し、サイトカラシンD-アクチンダイマーを再形成できる。サイトカラシンDは活性が高く、低濃度(0.2 μM)で細胞膜の波打ち現象を妨げ、トレッドミル現象の邪魔をする。アクチンフィラメントに対する様々なサイトカラシン類の効果が調べられ、ストレスファイバーの除去にはより高濃度(2-20 μM)のサイトカラシンDが必要であることが明らかにされた。 対照的に、ラトルンクリンはアクチンモノマーに結合することによってアクチンフィラメントの重合を阻害する。
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