立憲民主党との合流構想
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「国民民主党 (日本 2018)」の記事における「立憲民主党との合流構想」の解説
10月30日には、小沢一郎が立憲民主党の枝野と会談し、将来的な党の合流について意見交換を行った。この会談は枝野から呼び掛けたとされる。さらに、国民佐賀県連が11月24日に「年内合流」を党本部に求める決議を採択すると、立憲民主党幹事長の福山哲郎は「立憲民主党を評価し、「一緒にやりたい」と言われたことはありがたい」と述べ、合流への期待感をにじませた。 立憲が水面下で合流への働きかけを強めるのに合わせ、早期の衆院解散を警戒する国民の衆院議員の間では合流に積極的な意見が渦巻くようになり、12月3日の党会合では中堅・若手議員17名が立憲民主党との早期合流に向けた交渉入りを玉木に要請した。一方で参院選でのしこりが残る国民参院側は合流に慎重な議員が多く、玉木は「丁寧な話し合いを積み重ねたい」と述べるにとどめた。 12月6日の野党党首懇談会で立憲民主党の枝野は国民民主党、社民党と野田佳彦ら無所属議員に対し、「立憲民主党と共に行動してほしい。政権を担いうる政党を築き、次期衆院選で政権交代を現実のものにしたい」と述べ、事実上の合流を呼び掛けた。これに対し玉木らは提案を持ち帰り、党内などで検討する考えを示した。 国民・立憲両党の幹事長は12月19日から27日までの間7回にわたり合流協議を行い、「衆参両院一体で党合流を目指す」「立憲にない代表選規定を合流後速やかに策定する」「衆院選比例代表での名簿登載順位を(いずれの党出身者も)同一順位とする」とした方針で合意し、党首会談で党名や人事を含めて最終合意を目指すこととなった。玉木・枝野両党首は2020年1月7日から10日にかけて、非公式、公式含め10時間以上会談し詰めの協議を続けたが、立憲民主党の党名を維持したまま人事や政策含めた吸収合併を想定する立憲側と、対等合併を主張する国民側で議論は平行線となり、合意に至らなかった。 これを受け国民の津村副代表や小沢一郎に近い議員らで構成される合流推進派議員21名は15日の両院議員懇談会で「合流協議推進」を議題に両院議員総会を開くよう要求し、枝野は翌16日に国民が両院議員総会で合流方針を決めない場合は協議を打ち切る可能性に言及した。20日に両院議員総会が開かれ、津村が「立民と合流について基本合意を行う」ことなどを求める決議案を提出したが、賛成19、反対28、棄権6で反対多数となり、対等な合流を目指す玉木の交渉方針が信任された。翌21日に平野・福山両幹事長が会談し、平野は引き続き合流協議に応じるよう要請したが、福山はこれ以上の譲歩は難しいとの考えを示し、協議は当面見送られることになった。 また、22日には津村が、両院議員総会の際に決議案の提出に先立ち自身のツイッターに決議案を掲載した事が問題視されたことを受け、「議事を混乱させた」などとして進退伺いを提出。29日の総務会で受理され、副代表の職を解かれた。 1月30日の参議院本会議での令和元年度補正予算の採択の際、増子輝彦と羽田雄一郎が党の方針に造反して賛成票を投じた。28日の衆議院本会議での採決でも羽田と同じ長野県内選出の篠原孝、下条みつが党の方針に反して棄権している。いずれの議員も令和元年東日本台風の被災地の選出議員であり、予算案に災害からの復旧・復興費が含まれていることを理由に造反した。2月5日、党は増子を役職停止、羽田を厳重注意とする処分を決定し、これを受け増子は幹事長代行を辞任した。 立憲などとの統一会派を巡っては、参議院では会派結成から合同議員総会すら開くことができないなど信頼醸成が進んでおらず、2月下旬から参議院での統一会派解消論が持ち上がった。3月9日の立憲民主党の役員会で参院国民幹部と会派解消を協議していることが報告され、会派解消の動きが公に報じられるようになった。3月25日の国民民主党の参議院議員による会合では大塚参議院議員会長が「いったん会派を解消することも念頭に両党の参議院幹部が信頼の醸成に向けて対等に協議する場を設けることを立憲民主党側と検討している」と報告し、立憲民主党側との調整を引き続き大塚に一任することが確認された。しかし、3月30日には立憲民主党が衆院側で反対論が根強く、両院議員総会で承認される見通しが立たないことから会派解消協議を棚上げすることを発表し、国民民主党側も党内手続きを止めることとなった。
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