神智学/オカルトへの傾倒~「ターシャム・オルガヌム」~インド旅行とは? わかりやすく解説

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神智学/オカルトへの傾倒~「ターシャム・オルガヌム」~インド旅行(1905年~1915年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/04 00:10 UTC 版)

ピョートル・ウスペンスキー」の記事における「神智学/オカルトへの傾倒~「ターシャム・オルガヌム」~インド旅行(1905年1915年)」の解説

一九七年P・Dウスペンスキー神智学運動知り、ヘレナ・ブラヴァツキー、ルドルフ・シュタイナーエリファス・レヴィなどによる書物読みふけるようになったP・Dウスペンスキー新聞社働きだすが、デスク引き出しには、たとえば次のような題名の本が入っていた。『オカルト世界』、『死後の生』、『アトランチスレムリア』、『高等魔術教義と儀式』、『サタン寺院』、『ある巡礼者真実告白』。 一九八年神智学協会活動ロシア国内認められると、ロシアインテリゲンチャの間でのオカルト熱はいっそう高まったちなみにグルジエフというと神智学運動、それから派生したシュタイナー人智学運動、および当時流行した類似の運動対す意見一貫して否定的なものであったオカルト神秘思想加えイマヌエル・カント観念論フリードリヒ・ニーチェ思想、それに「第四次元」に関するチャールズ・ヒントンの本から仕入れた大量知識利用して一九一一年、P・Dウスペンスキーは、大作『ターシャム・オルガヌム』を書き上げた。 『ターシャム・オルガヌム』は、P・Dウスペンスキー主著であり、彼の名を一躍有名にしたが、これを傑作見なすかどうかは、かなり読者しだいである。この本のヒットは、「第四次元」という考えその時代における流行依存していた。また、『イワン・オソキン』では、確実にウスペンスキー自身というものがあったのに対し、『ターシャム』での議論は、イマヌエル・カント、チャールズ・ヒントンの受け売り多く論述たいへんな熱を帯亭はいるが、つじつまあわないところも多い。グルジエフウスペンスキー8年わたって研究して調和した環』を著した歴史家のジェイムス・ウエブは、次のように評している。 『ターシャム・オルガヌム』は啓示の書である。一九一一年、意識変化させる実験への熱中背景ウスペンスキーによって書かれた。[……] 『ターシャム・オルガヌム』は尋常ならざる本で、高い熱に浮かされて書かれものとい印象を受ける。ウスペンスキー信奉者多くは、これが彼の最高傑作だと今も思っている。そしてたしかに、彼を有名にしたのは、なんといってもこの本だった。はっきりと書かれた本で、最高の意味における「解放感」をもたらす。人があたりまえだ思って受け入れている作為的枠組みによって人の意識制限受けているという主題をめぐるウスペンスキー主張重要な点突いていて、説得力がある。 高次元空間認識ということに話を結び付けているのは、たんなるアナロジーとして話を結び付けているだけかもしれないが、そんなことはどうでもよい。少なくとも二つの点で、彼の言っていることは、まったくもって根拠乏しいが、それもどうでもいだろう。無限の度数とかいうことに捧げられた章の内容は、考えてみると、なんのことかわからない。人間意識動物の意識違いに関する論述も、まるごとでたらめと言えるかも知れないウスペンスキー書くこと聖句みたいに受け取る人が、そうしたことを問題にするのだ。[……] そうした観念第四次元]のピョートル・ウスペンスキーによる利用法は、学問として数学をほとんど無視したのである。ところが、彼の最初英語の本[『ターシャム・オルガヌム』]が出版されたとき、[出版社主張によれば訳者犯した間違いのせいで、厳格な学問の道歩いてきたが、わけあって独自の学派形成する至った人物であると紹介され、いまでもそれが信じられている。 さらにウスペンスキーは、麻薬使った実験的神秘主義」を追求し、のちにその結果を『宇宙新しヴィジョン』に収めている。また、インドヨガ関心を抱く。1914年複数新聞社から資金面での助け得てP・Dウスペンスキーインド旅立つボンベイから入ってアグラ満月の夜タージ・マハール訪れた後、デリーへと向かったのが雨季始まりだったというから、たぶん七月ごろのことだろう。その後ヴァラナシ経て南インドセイロン向かっている。ロシア帰ってきたのは同年11月で、すでに第一次世界大戦始まっていた。

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