動物の意識とは? わかりやすく解説

動物の意識(Animal consciousness)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 06:00 UTC 版)

クオリア」の記事における「動物の意識(Animal consciousness)」の解説

系統学的にヒトに近いチンパンジーゴリラなどの霊長類から、イヌネココウモリなどの哺乳類、さらにトカゲなどの爬虫類、他にもイカタコハエゴキブリミミズミジンコなど地球上には様々な動物がいる。これら動物の中でヒト以外クオリアを持つ動物はいるのか、いるとしたらそれはどれか、といった議論がある。一般に高い知能を持つ生物対象にして議論が行われることが多い。ちなみにそれぞれの生物が持つ独自の知覚世界環世界呼ばれる神経学者ラマチャンドランクオリアを持つには脳内で「感覚の表象」の表象、つまりメタ表象(Meta-representation)が実現されていることが必要であるとする。このメタ表象機能言語機能と密接に関わっているだろうとして、そこからクオリアを持つのはヒトのみであるだろうとする。こうした考え対し複雑な神経系を持つヒトのような生物だけでなく、より単純な生物まで広くクオリアが拡がっているとする考えもある。こうした立場最たるもの一種汎心論である。哲学者チャーマーズ生物のみならず岩やサーモスタットといった非生命的な物質にも、より単純ではあるが何らかの意識体験があるだろうとする。動物の意識の議論学問的には、まず、宇宙の歴史のどの段階意識体験発生したか、という意識に関する歴史的な点についての問題である。ラマチャンドランのように、ヒトのような高等生物のみに質的経験があるとするならば、クオリア宇宙の進化のある段階において、ある場所に初め現れるものということになる。逆にチャーマーズのように汎心論的な立場取れば意識体験宇宙存在し始めた時から、ずっと存在し続けていたことになる。また動物の意識の議論は、動物倫理などの観点からも問題となる。つまり、もしある生物痛み苦しみ体験しているなら、そうした生き物苦しめるべきではない、といった道徳的な議論とつながる。

※この「動物の意識(Animal consciousness)」の解説は、「クオリア」の解説の一部です。
「動物の意識(Animal consciousness)」を含む「クオリア」の記事については、「クオリア」の概要を参照ください。

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