動物の家族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/04 15:24 UTC 版)
家族に類する集団を作る動物もある。ある動物が次のような集団を作っている場合、それを家族と呼ぶことがある。 配偶ペアがある程度以上の期間にわたって維持されること。 この組がそれらの子の世話をある程度以上行うこと。 配偶ペアが長期にわたって維持される例はあるが、それだけを以て家族ということはない。また、単独の親が子育てする例もこれを家族と言わない。もちろん、より文学的表現でそれらをも家族という語を使う例はままある。 上記のような範囲で家族を構成する動物は鳥類に例が多い。いくつかの鳥類では前年の雛が巣に残って子育てを手伝う。これをヘルパーと言う。哺乳類ではタヌキやキツネなどいくつかの例がある。類人猿の中では、ゴリラは1匹の雄と複数の雌による一夫多妻制の家族を築いており、父母ともに子どもの面倒を見るが、父親が死亡した場合この家族は崩壊する。ゴリラの家族同士は接触しないように距離を置いており地域集団を形成せず、またより人間に近いチンパンジーは地域集団内の乱婚制で家族を形成しないため、いずれも人類の家族制度および社会制度とは異なっている。 節足動物にもかなり例がある。いわゆる社会性昆虫は実のところ一頭ないし一組の生殖個体とその子で構成されており、非常に巨大ながら家族集団である。ただしハチとアリの場合、雌が単独で巣作りをするから先の定義から外れる。シロアリは夫婦で巣作りするのでこれは家族扱いできる。他に家族的集団や親子集団を形成するものもあり、それらは社会性昆虫の進化との関連でも注目される。
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