ラッセルとニューエイジ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/24 08:11 UTC 版)
「ウォルター・ラッセル」の記事における「ラッセルとニューエイジ」の解説
1970年代に起こったニューエイジ運動とウォルター・ラッセルが言及するニューエイジとは関係がないと考えられる。ラッセルはニューエイジという言葉を1932年当初から使っている。『The Universal One』(1926年出版)のパンフレットにおいて、ジョン・ディットモアの質問への回答の中で使用している。1943年の『The Cosmic Plan』(未出版)の原稿、1949年の『the Divine Iliad II(神の儀式第二巻)』の257ページ、1953年2月の『The New Concept of the Universe』などでもニューエイジという用語を使っている。彼は宗教と科学の融合の結果として人と人の関係に一つのニューエイジがもたらされることを予見しており、「新しい変容された世界がゆっくりと人類の前にその姿をあらわにする」と述べている。 ラッセルの考えは、リチャード・モーリス・バックの「人類はその肉体のみならず意識も進化している。意識の進化には段階があり、周期的に大飛躍を繰り返している。例えば、数千年前の、動物の意識から合理的で自己認識のできる意識へ飛躍した時などが挙げられる」という説に基づいている。 ラッセルは、人類全体はまさに次の意識の大飛躍に差し掛かっていると信じていた。それは、バックによると、合理的な自己意識から、スピリチュアルな超意識への飛躍で、過去2500年の間に聖人や芸術家、天啓を受けた人のみが体験してきた飛躍である。 仏陀、孔子、老子、モハメッド、名も知れないバガバッドギータの著者、モーゼ、イエス、ゾロアスター、レオナルド・ダ・ヴィンチ、シェイクスピア、ミケランジェロ、エマソン、エディ、ホイットマンなど。「これら少数の賢人たちが存在しなければ、人類は依然動物の意識のままだったであろう。」 1947年から48年にかけて、ラッセルは記している。「ニューエイジは世界を認識する新しい考え方の夜明けである。この新しい考えは、人間一人ひとりの価値を重んじる新しい宇宙のコンセプトである。人類はまさに、すべての人類は一つであり、その一なるものは単なる抽象的な思想ではなく現実のものであるとわかりつつある。誰かの痛みはすべての人の痛みであること、また逆に誰かの喜びはすべての人の喜びであることを、人類は認識し始めている」 彼は、ラッセルの宇宙論を学んだ学生は、ニューエイジを花咲かせる種であると主張していた。
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