神曲篇
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 01:27 UTC 版)
日光の霊城審議で勝利した佐藤兵之助は築城の激務で体を壊し、那須の温泉宿に治療に来ていた。そこに熊木伯典の娘(公太郎の妹)のお園が尋ねてきて、昔菊太郎が偽物を誤って割ってしまった牡丹群鳥の壺の本物を兵之助に売りつけ、その代償として囚われている上田三平を釈放してもらおうとした。この話を兵之助は断ったが、何度も話を重ねているうちに、二人は男女の仲になってしまった。この那須の温泉に、お園を追って伯典もやってくる。この那須あたりには山賊が跳梁しており、兵之助と伯典は協力して山賊狩りを行うことになった。山賊狩りはうまく行ったが、そのどさくさに紛れて兵之助と伯典は斬り合いをし、その時に谷に落ちて重傷を負った伯典から、兵之助は伯典の旧悪を白状させた念書を取る。実は熊木公太郎も以前よりこの那須の山中に住むようになっていて、山賊達と知り合いになっていた。そのよしみで公太郎は兵之助と対決し、公太郎は兵之助の刀を曲げてしまう。兵之助がお園とのことのため、那須にぐずぐずと留まり、なかなか日光に戻ってこないのを訝しんだ幕府方は調査のためある武士を派遣する。兵之助はこの武士を邪魔と思い斬り殺してしまう。
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