特殊災害対策車
この特殊災害対策車(スーパーハズマット)は、毒劇物等の特殊化学災害に専用に対応するため、車内で有毒ガス等の分析を行う質量分析装置等を装備するとともに、各種防護服及び資機材を積載する収納庫を装備しています。 |
![]() 分析専用型(スーパーハズマット) |
|
この特殊災害対策車は、小規模な危険物火災、木造、耐火造火災の対応をはじめ、特に毒劇物等の化学災害に対応する車両です。 |
![]() ポンプ装置搭載型 |
|
この特殊災害対策車は、放射性物質、化学剤、生物剤のNBC災害等の特殊災害に対応するもので、七万種類のガス状物質を分析・特定できる質量分析装置、各種測定機器、陽圧・毒劇物、放射線などの各種防護服及び各種活動用資器材等を積載しています。 |
![]() |
|
特殊災害対策車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 08:18 UTC 版)
HAZ-MAT車(hazardous-materialsの略で有害物質対応)や特殊災害対応自動車とも呼ばれ化学物質漏洩災害等いわゆるCBRNE災害に対応する消防車。毒劇物防護服や各種分析機器、除染機器を備えている。当初は本部によって「特殊化学車」「化学救助工作車」等の名称が用いられていた。近年配備されている特殊災害策車の多くは汚染物質の流入を防ぐため、空気浄化装置により車内を陽圧にできる機能も有する。 1995年の地下鉄サリン事件以降、各地の消防機関に配備され、特別高度救助隊を持つ政令指定都市には配備が義務付けられ2010年からは消防庁から「特殊災害対応自動車」として貸与も行われている。また、2007年には後述の大型ブロアー車、ウォーターカッター車に続いて大規模消防に消防庁からの貸与の形でNBC災害の被害者に付着した有毒物質の除染を行う大型除染システム車が配備された。 東京消防庁では、9消防署・出張所に化学機動中隊を配置し、第三消防方面本部及び第九消防方面本部の消防救助機動部隊(いわゆるハイパーレスキュー)は、NBC災害対応殊部隊として編成されている。 第三方面本部消防救助機動部隊の特殊災害対策車(大型)は陽圧機能の他に放射線の透過を防ぐため車体が鉛板や水槽で覆われており、日本で唯一の放射線災害にも対応した車両であり福島第一原子力発電所事故でも活躍した。同部隊には特殊災害対策車(大型)に加えて脱衣兼シャワー室などを完備し被害者に付着した有毒物質の除染を行う特殊災害対策車(除染車)とC-130 (航空機)に積載可能で車両外部に各種分析装置を設置し、遠隔探査ロボットも積載し車内でモニタリングを行う事が行える特殊災害対策車(偵察車)が配備されている。偵察車は同部隊の福島原発での活躍を知った台湾からの義援金1億円により作成された。第三方面本部では大型(CS1)・除染車(CS2)・偵察車(CS3)の3種類の特殊災害対策車で都内や国内でのNBC災害に対応している。 更に東日本大震災の教訓から第九消防方面本部消防救助機動部隊が発足して大型(CS1)・除染車(CS2)・高踏破偵察車(CS3)の3種類の特殊災害対策車が配備された。高踏破偵察車は陸上自衛隊の73式大型トラックと同型でいすゞ・フォワードの7t級・高床4WDのFTSをベースに6輪駆動に改造され、悪路に対する高い走破性を誇ると共に車内陽圧機能を持つ他、車両外部に各種分析装置を設置し、車内でモニタリングを行う事ができ現場の偵察活動や人員・資機材の搬送等を行える。同車両が置かれる八王子市には山間部も多くNBC災害のみならず土砂災害や山林火災などへの対応も期待される(なお、陽圧機能や分析機能等NBC災害に対する機能を有してない救出救助車という同型の車両が第六本部にも配備されている)。又、現在は第三方面本部及び第九方面本部を含め全消防救助機動部隊に除染車(CS2)が配備されている。「爆破テロへの対応」を念頭に置いた車両として警察で使用されている特型警備車を改良した救出救助車が第三消防方面消防救助機動部隊に配備されている。 特殊災害対策車(大型)(東京消防庁第三方面本部CS1・更新済廃車) 特殊災害対応車日野・レンジャー(さいたま市消防局) 消防庁貸与の特殊災害対応車(横浜市消防局) 高踏破偵察車(東京消防庁第九方面本部CS3)
※この「特殊災害対策車」の解説は、「日本の消防車」の解説の一部です。
「特殊災害対策車」を含む「日本の消防車」の記事については、「日本の消防車」の概要を参照ください。
特殊災害対策車と同じ種類の言葉
- 特殊災害対策車のページへのリンク