大型ブロアー車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 08:18 UTC 版)
上述の排煙高発泡車が煙を『吸い出す』のに対し、こちらは煙や可燃性ガスなどの気体を、後部に設置した巨大な“扇風機”で吹き飛ばす車両。なお、実際には風で吹き飛ばすのではなく、ファンで空気を送り込むことによる気圧差を利用し気体を「押し出す」。ファンにホースを連結すれば噴霧もできる。同機構を搭載した日本初となる車両は2005年に豊田市消防本部が導入した照明電源車と大型ブロアーの能力を併せ持つ「排煙電源車」である。その後、JR福知山線脱線事故の際、ガソリンが漏洩による気化ガス等の有毒ガスの充満した事例を教訓として、2007年に総務省消防庁からの供与の形で政令指定都市及び東京都の特別高度救助隊が設置されている東京消防庁、札幌市消防局、名古屋市消防局、大阪市消防局、福岡市消防局の5消防局にウォーターカッター車と共に大型ブロアー車(大型ブロアー搭載車)が貸与配備された。市川市消防局も排煙高発泡車の更新に伴い導入している。藤沢市消防局には市独自購入した大型ブロアーと空気ボンベ充填機能をまとめた車両が配備されている 。 大型ブロアー車(豊田市消防本部) 大型ブロアー車(札幌市消防局)
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