分析装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/10 21:23 UTC 版)
熱重量分析(TGA)では、重量変化、温度、温度変化の3つの測定を、高精度に行う必要がある。 したがって、TGA機器の基本的要件は、測定試料を載せたサンプルパンとプログラム可能な炉との精密なバランスである。 炉は一定の加熱速度、または一定の重量減少速度とする加熱のいずれかをプログラムすることができるようになっている。 一定の加熱速度のプログラムがより一般的ではあるが、一定の重量減少速度のプログラムは特定の反応速度を分析したい場合に用いられる。 一例として、ポリビニルブチラールの炭化の速度定数は、0.2重量%/分の質量減少速度での条件で見出される 。炉がこのようにプログラミングされているにもかかわらず、温度を(さらに)正確な尺度で測定するために、測定試料は熱電対を備えた小型の電気加熱炉内に置かれ、その電圧をコンピュータのメモリに記憶された電圧温度対照表と比較している。参照となる試料を、別のチャンバ内の別の天秤に置くこともできる。 試料チャンバ内は、酸化または他の望ましくない反応を防ぐために、加熱開始前に不活性ガスを充填することで酸素のような反応性に富む気体を追い出しておくこともある。 水晶振動微量天秤法を用いた他の手法は、マイクログラムのオーダーでより少量の試料を測定するために考案された(汎用のTGAではミリグラムのオーダーである)。
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