特徴的な仕様
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 18:38 UTC 版)
バス専業としては日本最大の事業者だけに1年あたりの導入車両数が多く、その結果「神奈中仕様」とも言える特注仕様が存在する。 後ヒンジ式前扉 1979年まで、折戸の前扉が通常とは逆の後ろ側に開く後ヒンジ式だった。 運賃支払い方法表示窓(運賃幕) 1970年代から、車両前面上部左側の表示窓に乗車方法と運賃支払い方法を表示する「運賃支払い方法表示窓」が設けられ、1980年代からは乗降口に近い車両前面の向かって右側の窓下に設置されるようになった。尚、一時期江ノ電バスでも使用されたことがあった。2014年度からこの表示窓を廃止し、一部いすゞ・日野製車ではステッカーに変更される車両も登場したが、ステッカーは2018年前半までとなった。 大型バンパー 2000年導入車までは前後のバンパーは大型の仕様が標準となっていたが、これはバンパーをフロントガラスの清掃の際に使用するステップと兼用させるためであった。 長尺車 かつて三菱にホイルベース5.8mで全長が11m級の車両(長尺車)を特注し、これをMP218-Nとしてメーカーに追加で型式認定させた程の力を持つ。しかし、1990年を最後に長尺車の導入は終了し、以後は標準尺車をメインに導入されている。また、1995年には全長9m・幅2.3m級の中型車両を大量に導入している。2014年中旬のMP38導入以降はノンステップバスは短尺車、2015年度以降は全車ノンステップの短尺車で統一されている。 新ステップ車 1992年9月25日から試用開始し、1994年から2000年にかけて導入された標準床車両は全て前扉に極東開発工業製の可動式ステップを設置した「新ステップ車」となっている。これはさらに床の低い車両の導入や観光バスなどで見られる補助ステップでは、新興住宅地に多い急坂では車体と路面の接触の可能性があったため、乗降性の改善策として、三菱自動車工業(当時)・新呉羽自動車工業・極東開発工業との共同開発により導入された。この「新ステップ」は横浜市交通局・神戸市交通局・小田急バスなど、他の事業者にも波及している。しかし、2017年に『つ605』を最後に新ステップ車は神奈中から消滅した。 車外ドアコックの鍵 2008年後期導入車より、前面および側面の車外ドアコックに鍵が取り付けられている。同時に既存車も全車取り付けられた。高速バスタイプの車両では至って普通の仕様だが、すべての路線車に導入する会社は珍しい。既存車への取り付けは車両によって位置が異なる。なお、一般路線車は2017年頃より、新車導入車に限り、アドブルー投入口にも鍵が設置されている。この他、同社高速路線車は全車、軽油及びアドブルーの投入口にも取り付けられている。 前扉が後ヒンジ式の三菱ふそうMP117N 運賃幕。左が旧仕様の幕、右が新様式の幕 バンパーの比較。奥の車両がステップを兼ねた大型バンパー 特注車を型式認定させた三菱ふそうP-MP218N 「新ステップ車」は前扉にリフトを設置
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