特徴的な口髭の持ち主
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/31 03:52 UTC 版)
口髭は、時として特定の個人を象徴するものとなり、他に何の手がかりが与えられなくても髭だけで特定の人物に結びつけられることがあり、アドルフ・ヒトラーはその典型である。フリードリッヒ・ニーチェをはじめとして、数多くの哲学者も口髭を立てている。場合によっては、グルーチョ・マルクスやチャーリー・チャップリンのように、その人物を特徴づける口髭が、本物ではなく作り物であることが多いということもある。 アメリカ合衆国の作曲家、ミュージシャンだったフランク・ザッパは、トレードマークになっていた(フランス語の意味での)<imperial moustache>と緊密に結びついていた。ザッパの口髭は、非常に特徴的なものであったため、ザッパの死後、そのイメージが the Zappa Family Trust によって著作権登録された。 口髭で知られる有名ミュージシャンの例としては、カルロス・サンタナ、デビッド・クロスビー、テッド・ニュージェント、デュアン・オールマン、アッシャー、サミー・デイヴィスJr.、"ウィアード"・アル・ヤンコビック、チャック・マンジョーネ、ジョン・エントウィッスル、バートン・カミングス(Burton Cummings)、フィル・ライノット、ライオネル・リッチー、リッチー・ブラックモア、アルバート・キング、スティーヴィー・レイ・ヴォーン (上唇ではなく下唇の直下に小さく生やすひげ、soul patch)、ヤニー、ジェフ・バクスター、メル・シャッカー(Mel Schacher)、リック・ジェームス、フレディ・マーキュリー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スター、ジミ・ヘンドリックス、デニス・デヤング(Dennis DeYoung)、ジョン・オーツ、チャック・パノッツォ(Chuck Panozzo)、ジョー・ウォルシュ、オーティス・レディング、ジム・クロウチ(Jim Croce)、ユージン・ヒュッツ(Eugene Hütz)、アレックス・カプラノス(Alex Kapranos)らがいる。 イギリスのロマン派の作曲家エドワード・エルガーは、その職業人生を通してずっと、特徴的な口髭で知られていた。 ドイツ帝国の皇帝ヴィルヘルム2世の口髭は、しばしば大々的に誇張されて、各国の風刺誌などの漫画に描かれ、また、三国協商側の政治宣伝にも用いられた。 マハトマ・ガンジーは、その人生の大部分を占める期間、口髭を立てていた。 第二次世界大戦以来、アメリカ空軍のエース・パイロットだったロビン・オールズ(Robin Olds)は、ベトナム戦争で第8戦闘航空団「ウルフパック」を率いていた時期に、ハンドルバー形の口髭を立てた。ベトナムから帰国したオールズは、上官から髭を剃るよう命じられこれに従ったが、これをきっかけとして、空軍の兵士たちの間に、おだやかな「抗議」として特定の時期に口髭を伸ばす「マスタッシュ・マーチ (Moustache March)」という伝統が生まれたとされている。 億万長者で、飛行機操縦を趣味としていたハワード・ヒューズは、特徴的なペンシル・マスタッシュで知られていたが、これは、1946年に飛行機の墜落事故を経験してから伸ばし始めたものだった。 ベア・ナックル時代の、ヘビー級最後のチャンピオンであり、引き続きグローブ方式での最初の認定チャンピオンであったジョン・L・サリバンは、ハンドルバー・マスタッシュを立てていた。 コストコの共同創業者でCEOのジェームス・シネガル(James Sinegal)は、口髭で知られている。 記録に残されている最も長い口髭は、2004年に計測された、インド、アーメダバードのバジャンシン・ジュワンシン・グルジャール(Bajansinh Juwansinh Gurjar)のもので、22年間切らずに伸ばした結果、12フィート(約3.6メートル)に達していたという。
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