特徴的な個体変異
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/02 00:18 UTC 版)
種としてのミズバショウは一種とされるが、いくつかの地域によく見られる個体変異が知られている。ただし、いずれもその地域に固有のものではなく、そのような変異個体がよく見つかるといったレベルの現象である。 フイリミズバショウ(斑入り) 葉に暗緑色の斑がみられる。岐阜県の蛭ヶ野高原の個体群では高い頻度で見つかるという。蛭ヶ野高原の自生地は、兵庫県養父市の自生地が発見されるまで、ミズバショウの分布の南限地とされてきた。 仏炎苞が2枚ある個体 岩手県小岩井農場の個体群では、一つの花茎に大小2枚の仏炎苞が多く見つかるという。 オバケミズバショウ 尾瀬を始め各地で見られる。いずれも大きく成長したものである。とくに尾瀬の個体群では、自生地の富栄養化の問題を象徴するものとして広く知られている。しかしながら、もともとミズバショウは数十年に及ぶ寿命を持ち、十分に成長した個体は1m以上の葉を持つことがある。また、観光地化されていない地域個体群(あるいは富栄養化が議論されていない自生地)でも普通に見られるので、富栄養化の影響は否定できないものの、オバケミズバショウを富栄養化問題からの視点だけで議論するのは適切ではない。 山形県真室川町沼ノ平には、古くから大きなミズバショウが群生していたとされる。地元には、江戸時代に新庄藩主が「六尺(約1.8m)の水芭蕉がある」とお国自慢していたという伝承がある。
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