漢の外戚とは? わかりやすく解説

漢の外戚

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 14:04 UTC 版)

靳準」の記事における「漢の外戚」の解説

若い頃事績明らかになっていない。漢(後の前趙)の朝廷仕え劉聡の時代には中護軍地位にあった少なくとも3人の娘がおり、その中で靳月光靳月華はその容姿評判があった。315年劉聡靳準屋敷赴くと、彼女ら後宮迎え入れ、左貴嬪・右貴嬪(皇帝側室称号)に立てた。その数カ月後、靳月光皇后となり、さらに後に上皇后立てられた。また、靳月華は右皇后となり、末娘の靳氏もまた劉聡世子である劉粲の妻となった。これにより靳準劉氏外戚となり、権勢一端を担うようになった同年御史大夫陳元達上奏し、靳月光淫行為したとして弾劾した劉聡靳月光を特に寵愛していたが、父の代からの功臣である陳元達発言無視するわけにもいかず、やむなく皇后から廃した靳月光はこの一件大い恥じ間もなく自殺してしまったので、靳準陳元達深くむようになった。 当時宦官である中常侍王沈中宮僕射郭猗・中黄門陵修らはみな劉聡から寵遇されており、315年頃より劉聡政務を怠るうになると、彼らが朝政仕切るようになっていた。王沈らの車・衣服邸宅豪華さ諸王超え良民迫害して財貨着服していたが、靳準は彼らに媚び諂ったという。 靳準従妹皇太弟劉乂側室として仕えていたが、侍人密通したことにより、劉乂怒り買って処刑された。これ以降劉乂はこの事で靳準をたびたび嘲笑したので、靳準深く恥じ入ると共に憤った。そのため、彼は劉乂皇太弟地位から引きずり降ろそう考え劉聡嫡男である劉粲の下へ赴いて大将軍(劉敷)と衛将軍劉翼いずれも劉粲の弟)が皇太弟劉乂)を擁立して造反起こすと言う話は、今や道行く人でさえ知ってます。もしも皇太弟天下取ったら、殿下には身を入れる場所さえなくなってしまいます前漢成帝生母王太后の言を容れなかったために、王莽の簒逆を許すことになりましたが、殿下はそれでよいのですか」と問うと、劉粲は「許してよいはずがない」と答えた靳準は「噂によれば大将軍衛将軍らは皇太弟奉じて春に政変起こそうとしているとの事ですが、主上劉聡)は皇太弟信じておられるので、おそらくは造反告げて信じられないでしょう一案として、東宮禁固緩めて皇太弟賓客との交わり許可するのです。その中には謀反唆す軽薄な小人出てくるでしょうから、後に私が殿下のためにその罪を暴露させますので、殿下がその者を捕えて責めれば、主上もこれに罪があるとされるでしょう。この案を用いなければ、朝望が皇太弟多く帰している今、主上もしものことがあれば、殿下は恐らく立つことができないでしょう」と告げた317年3月劉粲腹心王平通して劉乂対し「詔によれば都で変事起ころうとしております武具集めて備えられますように」と偽りの通達送り、これを信じた劉乂が宮臣に命じて宮殿武具集めさせると、靳準王平劉乂謀反図ったとしてこれを劉聡報告した劉聡大い驚きそのようなことがあるのか」と半信半疑だったが、王沈らが声を揃えて「臣らは久しくこのことを聞き知っておりましたが、陛下信用されないことを恐れていたのです」と言うと劉聡遂に信じ劉粲命じて東宮包囲させた。靳準劉粲の命により、氐族羌族酋長10余りを捕えて肉刑加え劉乂と共に反逆謀ったとの嘘の自白強要した。またこの時、靳準普段から憎んでいた大臣および官属数十人を誅殺した。4月劉乂廃され北部王に降格となった間もなく劉粲の命により、靳準刺客放って劉乂殺害した318年劉聡王沈養女左皇后立てると、尚書令王鑒・中書監崔懿之らがこれを固く諫めた劉聡は大怒し、劉粲命じて彼らを捕らえて市に送った刑の執行に際して崔懿之は王沈へ「靳準容姿を見るに必ずや国の患いとなるだろう。また、汝も人を食らったからには必ずや人が汝を食らうだろう」と言い放ったという。

※この「漢の外戚」の解説は、「靳準」の解説の一部です。
「漢の外戚」を含む「靳準」の記事については、「靳準」の概要を参照ください。

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