漢の数学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/19 15:34 UTC 版)
漢代では、数字は10進法体系で発展し、空白がゼロを表す9個の記号から成る算木のセットを算盤上で使う籌算と呼ばれる計算法が使用された。負の数および分数も、当時の偉大な数学テキストの解に組み込まれていた。当時の数学テキスト『算数書』と『九章算術』は、加算、減算、乗算、除算などの基本的な算術問題を解くものだった。さらに、それらは平方根と立方根を求めるためのプロセスを与え、最終的にそれは二次方程式を解いたり最高で三次式を解くのに適用された。どちらのテキストも線形代数、すなわち複数の未知数がある連立方程式を解くことに関してかなりの進歩を遂げた。両方のテキストで円周率の値は3に等しいとされている。しかし、数学者の劉歆および張衡(78年-139年)は、前世紀の中国人が使っていたよりも正確な円周率の概算を出した。 数学は、土地の分割や支払いの分割に関する問題など、当時の実際的な問題を解決するために発展した。中国人は、面積や体積を求める方程式を証明するといった、現代の意味での幾何学や代数に基づく理論的証明には焦点を向けていなかった。『算数書』と『九章算術』は日常生活で使われたであろう多くの実用例を提供している。
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