算数書
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/19 15:34 UTC 版)
『算数書』は190本の竹簡の上に書かれた、長さ約7000字におよぶ数学に関する古代中国のテキストである。それは1984年に考古学者が湖北省江陵県の張家山で墓を開いたときに他の著作と一緒に発見された。文書の証拠から、この墓は前漢初期の紀元前186年に封鎖されたことが分かっている。『九章算術』との関連は学者達も議論中だが、一部の内容は明らかにそれと並列している。ただし『算数書』のテキストは『九章算術』に比べて体系的ではなく、複数の情報源から引っ張ってきた文書の、多少なりとも独立した短いセクションでいくつも構成されているようである。 『算数書』には、『九章算術』で拡張されることになる問題に対する多くの補題が含まれる。『算数書』の初等数学の例として、平方根は不足の分子に超過の分母を乗じたものと超過の分子に不足の分母を乗じた値を被除数として組み合わせる、「盈不足(過不足)」方式で近似値を求めさせている。さらに『算数書』は、同じく過不足算を使って、未知数2つの連立方程式を解いている。
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