民共共闘への反発と自公維との連携
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「新党大地」の記事における「民共共闘への反発と自公維との連携」の解説
2015年6月に自民党の町村信孝が物故したことに伴い実施されることになった北海道第5区の2016年4月の補欠選挙において、自民党北海道連は、同党北海道5区支部長で町村の娘婿和田義明を擁立。公明党、日本のこころを大切にする党も和田の推薦を決定した。この動きに対して民主党北海道常任幹事の池田真紀が無所属での出馬を表明、新党大地など他の野党にも協力を呼びかけ、社会民主党や維新の党が推薦に応じたが、共産党が候補を取り下げ、池田を支援する動きを見せると、「世界観や国家観が違う共産党が一緒になった選挙態勢はみじんも考えていない。そこには与しない」として和田の推薦を決定した。2月24日には、夏に行われる第24回参議院議員通常選挙においても自民党を支援することを決定した。 さらに同年2月26日には、新党大地代表代理で宗男の実娘である鈴木貴子が所属先の民主党からの離党を表明。なお、貴子は当面の間、無所属議員として活動するが、新党大地が今後選挙協力する自民党との統一会派結成を検討する方針。 北海道5区補選では、鈴木父娘や松山千春といった新党大地の関係者が和田の応援演説に立つなど、積極的に和田のバックアップを行った。その結果、接戦の末、和田が無所属の池田真紀(民進党・日本共産党・社民党・生活の党と山本太郎となかまたちの4党が推薦の野党統一候補)を約12000票差で破り当選した。 7月10日施行の第24回参議院議員通常選挙では公認候補を立てず、北海道選挙区(改選数3)で自民党公認・公明党推薦候補の柿木克弘を単独推薦し、その支援に回った。その結果、柿木は北海道選挙区の3議席目をめぐり民進党公認候補の鉢呂吉雄と接戦を繰り広げたが、約8500票差で敗れ落選した。 参院選後の8月下旬、自民党北海道連が会合の中で大地に対し、来春までの解散を求めると発言されたことが報道される。これに対し宗男代表は「新党大地の解党と言う資格は誰にあるのか」と不快感を露わにしながらも「正確な話は聞いていないが、しかるべき時期に話があるものだと思っている」と述べ、解散と自民への合流に含みを持たせた。また貴子議員も「党と党の協議になる。宗男代表がしかるべきタイミングで判断する」と発言し、あくまで自民党本部が協議相手との認識を示し、道連の動きを牽制した。 9月26日、貴子が無所属議員のまま自民党との衆議院院内会派に参加。これに従い、会派名が「自由民主党」から「自由民主党・無所属の会」に変更された。 2017年4月末に鈴木宗男代表が公民権を回復。10月6日、鈴木代表は第48回衆議院議員総選挙の比例北海道ブロックから新党大地の名簿単独1位での立候補を表明。新党大地は今回の衆院選で、初めて道内の小選挙区で自民、公明両党の候補を支援する。貴子は衆院解散後に自民党に入党し、衆院選では比例北海道ブロックに立候補する。 2017年10月の第48回衆議院議員総選挙では新党大地公認で比例北海道ブロックに鈴木宗男(名簿順位1位)と党副代表の阿部千里(同2位。北海道アイヌ協会元職員)が立候補した。鈴木貴子は自民党から同じ比例北海道ブロックに重複立候補者より上位の名簿順位2位で立候補した。なお、鈴木貴子は、自民党から立候補するために大地の代表代理を辞任した。新党大地は比例北海道ブロックで226,552票を獲得したが、1人も当選できなかった。自民党から立候補した鈴木貴子は名簿2位で当選した。 2019年4月の第19回統一地方選挙では、北海道知事選において過去に新党大地にも在籍した事もある石川知裕が野党各党の支援を受けて立候補したが、新党大地は石川ではなく自公両党が擁立した元夕張市長の鈴木直道を推薦し、鈴木が当選。北海道議選においても、前回から方針変換し一部選挙区で自民党候補を推薦した。一部選挙区では日本維新の会とも選挙協力を行った。また、党副代表を務めた阿部千里が自民・維新・大地の推薦で出馬したが阿部は落選した。 6月20日、鈴木宗男代表が同年夏の第25回参議院議員通常選挙に日本維新の会から比例代表で出馬する意向を表明。新党大地については地域政党として存続させる事も発表された。 7月21日、第25回参議院議員通常選挙全国比例区で鈴木宗男代表が220,742票を集め、日本維新の会の比例候補中1位で当選。 2021年4月の北海道2区補欠選挙では過去に新党大地の幹事長を務めた松木謙公が立憲民主党公認で立候補したが、鈴木は松木を支援せず元新党大地所属道議会議員の山崎泉を維新公認・大地推薦で擁立した。また、補選の告示日である4月13日には次期衆院選で自民党前職の中川郁子を大地が推薦すると発表し、中川はこれに先立ち山崎の応援演説に立った(自民党は北海道2区補選では自主投票)。4月25日の投開票の結果、松木が当選し、山崎は3位で落選(次点は無所属の鶴羽佳子)。鈴木は「残念ながら当初から想定されたことですから、特別な落胆はない」としたうえで、「次につなげようと思って戦っていたので十分な手応えは感じた」と述べた。 8月22日の根室市議会議員選挙では、3名の公認候補を擁立し2名が当選した(1名は次点)。同年の第49回衆議院議員総選挙では、道内の小選挙区において日本維新の会の候補3名(すべて新人)、自由民主党の候補3名(元議員2名、新人1名)、公明党の候補1名(前議員)の計7名を推薦した。7人の推薦候補のうち、公明党の稲津久と自民党の東国幹・中川郁子の3名が当選し、一定の存在感を見せたが、鈴木が党道総支部代表を務める維新は目標としていた比例北海道ブロックでの議席獲得に届かなかった。また、この選挙では大地の副代表を務めた町川順子が香川1区から維新公認で立候補したが、落選した。
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