民主新党とは? わかりやすく解説

大統合民主新党

(民主新党 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/20 09:49 UTC 版)

韓国政党
大統合民主新党
대통합민주신당
成立年月日 2007年8月5日
前身政党 開かれたウリ党
中道統合民主党(一部)
ハンナラ党(一部)
解散年月日 2008年2月17日
解散理由 民主党との合同
後継政党 統合民主党
本部所在地 ソウル特別市永登浦区汝矣島洞15-16
政治的思想 自由主義
社会自由主義
政治的立場 中道 - 中道左派
公式カラー     オレンジ色
公式サイト 대통합민주신당
テンプレートを表示
大統合民主新党
各種表記
ハングル 대통합민주신당
漢字 大統合民主新黨
発音 テトンハンミンジュシンダン
日本語読み: だいとうごうみんしゅしんとう
英語表記: Grand Unified Democratic New Party
テンプレートを表示

大統合民主新党(だいとうごうみんしゅしんとう、韓国語: 대통합민주신당)は、かつて存在した韓国の政党略称民主新党

歴史

2007年8月5日開かれたウリ党離脱派80人、中道統合民主党離脱派4人、ハンナラ党の一部リベラル派、および市民運動勢力が主体となって結成された。同年8月20日、ウリ党を吸収合併したことで、国会議席数は143議席と、院内最大政党となった。

12月に行われた大統領選挙では盧武鉉政権で統一相を務めた鄭東泳を擁立したが、ハンナラ党の李明博候補に大差で敗れた。

2008年2月11日に民主党と合同することで合意し[1]2月17日に「統合民主党」が結成され[2]、大統合民主新党は消滅した。

綱領及び政策

党綱領前文において民主主義平和統合環境を4つの基本理念として掲げるとともに、次のような政策ビジョンを明示している[3]

  • 市民の力をさらに成熟させるべく強化し、実質的な民主主義を実現させる。
  • 公正かつ躍動的な先進的経済体制を建設する。
  • 人間中心の温りのある福祉社会大統合を実現する。
  • 創意あふれ、競争力のある教育文化大国を建設する。
  • 平和体制を構築し、大韓民国 - 朝鮮民主主義人民共和国の間の 経済文化共同体を建設する。
  • 環境保健体制を改善し、環境にやさしい経済構造を希求する。

政策ビジョン

  • 改革・寛容・統合された民主主義を実現する。
  • 能動的かつ効率の高い大韓民国政府を求める。
  • 議会制民主主義をさらに活性化し、生活政治・政策政治を実現する。
  • 主体的にグローバル化を求める。
  • 新たな成長の原動力を開発かつ拡充する。
  • 中小企業の育成を通じて就業機会を増やす。
  • 税金の公平化を実現する。
  • 庶民と中産層のための不動産安定政策を確立する。
  • 人間中心の持続可能な社会政策を志向する。
  • 創造的な人材育成と生涯教育体制を拡充する。
  • 弱者の所得の安定化を担保した福祉政策を実施する。
  • 多様性が尊重される創意あふれる文化大国を建設する。
  • 少子・高齢化社会に向けた支援策を拡大する。
  • ジェンダー平等女性の社会活動を保障する。
  • 家族との調和できる暖かい社会を志向する。
  • 労働市場の流動性・柔軟性を高め、社会セーフティネットを拡充し、社会の大和解を進める。
  • 生態環境と共存可能な社会を建設する。
  • 地方分権時代を迎えるにあたって、住民生活の質を高めるために支援を強化していく。
  • 相互共存繁栄の朝鮮半島経済共同体を実現する。
  • 朝鮮半島の非核化および平和体制を構築する。
  • 国際社会に貢献する平和外交を実現する。

2007年大統領選挙に向けた党内予備選

12月の大統領選挙における民主新党の大統領候補を選出するための予備選挙は、9月3日から5日までの予備選挙と9月15日から10月14日までの本選挙に分けられて実施された。予備選挙の段階で秋美愛辛基南千正培金斗官朝鮮語版が脱落し、本選挙は5人の候補者に絞られることになった。

予備選挙候補者一覧
候補者名 プロフィール
鄭東泳(チョン・ドンヨン)
孫鶴圭(ソン・ハッキュ)
韓明淑(ハン・ミョンスク)[4]
李海瓚(イ・ヘチャン)
  • 1952年生まれ
  • ソウル大学社会学科卒業
  • 教育部長官
  • 国務総理
柳時敏(ユ・シミン)[4]

出所:「自治体国際化協会」のクレアレポート327号「大韓民国の第17代大統領選挙」より

本選挙では、党員ではない一般の有権者も投票に参加できる「オープン・プライマリー」を導入し、全国各地で投票が行なわれ、最終的に鄭東泳と孫鶴圭の2者による接戦となったが、強い組織力を有している鄭東泳が孫鶴圭を抑えて勝利し、10月15日の候補者指名大会で正式に民主新党の大統領候補に指名された[5]

民主新党の本選挙結果(括弧内は得票率)
候補者 得票数
鄭東泳 216,984 (43.8)
孫鶴圭 168,799 (34.0)
李海瓚 110,128 (22.2)

年表

月日 出来事
2007年 8月5日 ウリ党離党者と中道統合民主党の統合新党系議員を中心に「大統合民主新党(民主新党)」結成。
代表に呉忠一が就任[6]
8月20日 民主新党、ウリ党を吸収合併。ハンナラ党を上回り院内第一党に[7]
10月15日 候補者予備選挙で元ウリ党議長の鄭東泳が民主新党の大統領候補に確定[8]
11月12日 民主新党と民主党の4者会合で、両党の統合と、大統領候補一本化で合意[9]
11月20日 民主新党と民主党の統合協議が決裂[10]
11月22日 民主新党と民主党の統合交渉が期限となり、統合は白紙に[11]
12月19日 大統領選挙投開票。民主新党鄭東泳候補、ハンナラ党李明博候補に大差で敗れる
2008年 1月10日 国会内で行なわれた中央委員会で、元京畿道知事の孫鶴圭を4月の総選挙までの任期とする
新しい代表に選出した。[12]
2月11日 民主新党・孫鶴圭代表と民主党・朴相千代表の会談で、両党の統合を宣言[13]
2月17日 統合民主党(民主党)が発足。新千年民主党の分裂から約4年5ヶ月ぶりに旧与党勢力が統合。

*リンク先は聯合ニュース及び朝鮮日報

参考資料

  1. ^ 新党と民主党が合同宣言 新千年民主党分裂から4年5ヵ月ぶり2月11日付、東亜日報
  2. ^ 統合民主党が正式発足「新政権けん制の役割を遂行」2008年2月17日付 韓国新聞・政治.
  3. ^ 民主新党紹介 - 綱領 同党公式サイト 2007年8月7日作成(韓国語)
  4. ^ a b 本選挙で李海瓚候補への支持を表明後、立候補を辞退
  5. ^ 大統領選:鄭東泳氏が勝利=大統合民主新党予備選」2007年10月15日付朝鮮日報
  6. ^ 聯合ニュース(2007年8月5日)
  7. ^ 聯合ニュース(2007年8月21日)
  8. ^ 聯合ニュース(2007年10月15日)
  9. ^ 朝鮮日報(2007年11月13日)
  10. ^ 聯合ニュース(2007年11月20日)
  11. ^ 聯合ニュース(2007年11月22日)
  12. ^ 孫鶴圭氏、民主新党の新代表に」.2008年1月11日付朝鮮日報
  13. ^ 朝鮮日報(2008年2月12日)

関連項目


民主新党

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 14:48 UTC 版)

2007年大韓民国大統領選挙」の記事における「民主新党」の解説

民主新党の大統領候補を選ぶための予備選挙は、党員以外の一般有権者にも投票権与える「オープンプライマリー方式」で実施され9月3日5日までの予備選挙と、9月15日10月14日までの本選挙2段階に分けて実施された。本選挙については、全国16広域市・道を巡回して行われる投票と、モバイル投票世論調査3つ分けて行われた全国巡回して行われる投票は、9月16日蔚山広域市皮切りに実施されたが、選挙中盤鄭東泳候補対す不正選挙疑惑浮上したことで、一部地域投票延期され変則的な選挙実施され10月15日本選挙開票が行われた。

※この「民主新党」の解説は、「2007年大韓民国大統領選挙」の解説の一部です。
「民主新党」を含む「2007年大韓民国大統領選挙」の記事については、「2007年大韓民国大統領選挙」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「民主新党」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「民主新党」の関連用語

民主新党のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



民主新党のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの大統合民主新党 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの2007年大韓民国大統領選挙 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS