本川越駅
(本川越駅観光案内所 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/07 05:09 UTC 版)
| 本川越駅 | |
|---|---|
|
東口外観(2021年8月)
|
|
| ほんかわごえ Hon-Kawagoe (時の鐘と蔵のまち) |
|
|
◄SS28 南大塚 (3.6 km)
|
|
| 所在地 | 埼玉県川越市新富町一丁目22 |
| 駅番号 | SS29 |
| 所属事業者 | 西武鉄道[1] |
| 所属路線 | ■新宿線[1] |
| キロ程 | 47.5 km(西武新宿起点) |
| 駅構造 | 地上駅 |
| ホーム | 2面3線 |
| 乗降人員 -統計年度- |
[西武 1]49,020人/日 -2024年- |
| 開業年月日 | 1895年(明治28年)3月21日[1] |
| 乗換 | 川越市駅(東武東上線) 川越駅(JR川越線・東武東上線) |
| 備考 | 駅務管区所在駅[2] |
本川越駅(ほんかわごええき)は、埼玉県川越市新富町一丁目にある、西武鉄道新宿線の駅である。「時の鐘と蔵のまち」という副駅名が2012年10月20日から付けられている[3]。駅番号はSS29、同線の終着駅[4][5]。
管区長配置駅であり、「本川越駅管区」として航空公園駅から当駅までの各駅を管理している[2]。
年表
- 1895年(明治28年)3月21日 - 川越鉄道川越駅開業[1]。現在川越市の中心にある3駅(川越駅・川越市駅・本川越駅)の中で最も古くからある[5]。
- 1940年(昭和15年)7月22日 - 鉄道省川越線開業に伴い、本川越駅に改称[6]。
- 1953年(昭和28年)3月21日 - 現在地に移設。
- 1975年(昭和50年)4月1日 - 専用線貨物取扱廃止[7]。
- 1982年(昭和57年)3月15日 - 駅構内改良工事完成[8]。
- 1990年(平成2年)8月2日 - 駅構内改良工事完成。ホームが従来の3面5線から1面2線になる。
- 1991年(平成3年)9月5日 - ステーションビルオープン[9]。
- 1998年(平成10年) - ホームの改修を実施。島式1面2線から現在の2面3線ホームとなる。
- 2002年(平成14年) - 改札口有人通路をオープンカウンター式に変更。
- 2006年(平成18年)11月11日 - 駅開業111周年として、快速急行国分寺行が運行される。
- 2007年(平成19年)3月28日 - 天皇・皇后とスウェーデン国王カール16世グスタフ夫妻が川越観光のために当駅を利用。それに伴い、10000系を使ったお召し列車[10]と露払い列車が運行される。
- 2009年(平成21年)6月11日 - 駅売店がTOMONYとしてリニューアルし開店。
- 2012年(平成24年)10月20日 - 副駅名に時の鐘と蔵のまちが追加された[3]。
- 2016年(平成28年)2月20日 - 西口開設[11][12]。同時に駅前ロータリー供用開始。東口の名称を「蔵のまち口」に改称[11]。
駅構造
2面3線の頭端式ホームを有する地上駅である。西側に1番ホーム(1番線)、東側に4番ホーム(3番線)があり、北側が終端となる。
1・3番線(1・4番ホーム)の有効長は10両編成分であるが、2番線(2・3番ホーム)は7両編成分しかない。このため2番線は特急レッドアロー号の発着に用いられ、それ以外に使用されることは臨時列車も含めてごく稀である。そしてこの2番線は左右両側にホームを有するが乗降は2番ホームで対応しており、3番ホームを使用することはない。しかしながら3番ホーム上の設備は他のホームと同等で柵の設置などもなく、案内板には「降車専用ホーム」と記されている。
一般列車の着発は基本的に3番線(4番ホーム)が使用され、1番ホームは朝や夕夜間に交互発着の形で使用される。特急列車は前述のように2番線が基本となるが、一部は1番線着発となる。
ホームの北側にそのまま改札口(1階)があり、付近には駅事務所、特急券うりば、AEDなどを設けている[13]。また改札内には待合室、コインロッカー、多機能トイレも設置されている[13]。また、ホーム内の2番線の延長線上(1・3番線の先頭車両中央付近にあたる位置)には2階への階段とエスカレーターが配されており、ここから伸びる通路の先(1階改札口の直上付近)に2階改札口が設けられている[13]。この2階改札口は午前9時から午後9時までの営業となっており、西武本川越ペペや川越プリンスホテルと直結している。
当駅から脇田信号場までの約900メートルは、新宿線で唯一の単線区間であり、この区間の途中でJR川越線と東武東上線の高架をくぐる。
歴史的な経緯により当駅に起点を示す0キロポストが立てられたが、駅改良工事に伴い0キロポストがなくなり、現在は3番線の線路脇にある0.3キロポストから始まっている(詳細は西武新宿線#キロポストについてを参照)。かつては駅北側のバス回転所まで線路が延びており、機回し線と踏切があった。
構内には駅ナカ店舗が出店している。出店店舗の詳細及び併設の駅ビル・西武本川越ぺぺの出店店舗の詳細は公式サイト「フロアガイド」を参照。なおぺぺは2026年1月をもって営業終了予定である[14]。
かつて2階には川越市役所本川越駅証明センターが設置されていたが、2019年(平成31年)3月31日をもって閉鎖された[15]。
のりば
| ホーム | 路線 | 行先 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1 | 所沢・高田馬場・西武新宿(国分寺)方面[13] | 一般種別用 | |
| 2 | 特急「小江戸」専用[13] | ||
| 3 | (未使用) | ||
| 4 | 所沢・高田馬場・西武新宿(国分寺)方面[13] | 一般種別用 | |
2009年7月4日より、2番ホームの発車メロディは当市を舞台にした連続テレビ小説『つばさ』の主題歌「愛の季節」(アンジェラ・アキ)をアレンジしたものに変更されている[16]。
-
1階改札口(2021年8月)
-
2階改札口(2021年8月)
-
自動券売機(2021年8月)
-
駅構内。2面3線構造で中央の線路を両側のホームで共有する(2015年1月)
配線図
| ↑ JR川越線西川越駅↑東武東上本線川越市駅 | ||
| ← 南大塚駅 |
||
| ↓ 川越駅 | ||
| 凡例 出典:[17] 左:脇田信号場、右:本川越駅(2001年12月15日現在) |
||
川越線連絡線
|
この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 (2021年1月)
|
軍需鉄道として国鉄川越線が1940年(昭和15年)に開通すると、西武新宿線と川越線の連絡線が敷設された。これは東京第一陸軍造兵廠が西武鉄道に命じて作らせたもので、東武東上線上福岡駅付近にあった川越製造所への通勤を円滑にする目的であったという[18]。脇田信号場を過ぎて国道16号の旧道を越え右にカーブし、赤心堂病院前を通って川越線に向かって進み、アトレマルヒロの前の踏切付近で川越線につながる連絡線で、太平洋戦争の終結直前に完成したものの実際の旅客輸送は行われなかった。
また、西武線の線路を挟んでこの連絡線の反対側にあった日清紡績川越工場は戦時下では軍需工場で、荷物積出施設や西武新宿線のホームがあった。この国鉄川越駅への連絡線は戦後すぐに線路が取り外され、跡地は西武鉄道の所有となったが、1981年頃に市有地となった[18]。
線路跡地は、現在でも上空から跡地がはっきりと分かる状態になっている。
利用状況
近年の1日平均乗降・乗車人員の推移は下記の通りである。
| 年度 | 1日平均 乗降人員[* 2] |
1日平均 乗車人員[* 3] |
出典 |
|---|---|---|---|
| 1990年(平成2年) | 44,967 | 22,801 | |
| 1991年(平成3年) | 47,892 | 24,452 | |
| 1992年(平成4年) | 48,578 | 24,816 | |
| 1993年(平成5年) | 49,675 | 25,405 | |
| 1994年(平成6年) | 50,672 | 25,908 | |
| 1995年(平成7年) | 50,800 | 25,961 | |
| 1996年(平成8年) | 49,900 | 25,451 | |
| 1997年(平成9年) | 48,620 | 24,729 | |
| 1998年(平成10年) | 47,897 | 24,242 | |
| 1999年(平成11年) | 47,487 | 24,019 | [埼玉県統計 1] |
| 2000年(平成12年) | 47,938 | 24,232 | [埼玉県統計 2] |
| 2001年(平成13年) | 48,004 | 24,205 | [埼玉県統計 3] |
| 2002年(平成14年) | 48,122 | 24,278 | [埼玉県統計 4] |
| 2003年(平成15年) | 48,332 | 24,361 | [埼玉県統計 5] |
| 2004年(平成16年) | 47,940 | 24,142 | [埼玉県統計 6] |
| 2005年(平成17年) | 47,492 | 23,918 | [埼玉県統計 7] |
| 2006年(平成18年) | 47,750 | 24,035 | [埼玉県統計 8] |
| 2007年(平成19年) | 47,744 | 23,970 | [埼玉県統計 9] |
| 2008年(平成20年) | 48,686 | 24,404 | [埼玉県統計 10] |
| 2009年(平成21年) | 48,518 | 24,305 | [埼玉県統計 11] |
| 2010年(平成22年) | 47,680 | 23,959 | [埼玉県統計 12] |
| 2011年(平成23年) | 47,138 | 23,764 | [埼玉県統計 13] |
| 2012年(平成24年) | 48,253 | 24,286 | [埼玉県統計 14] |
| 2013年(平成25年) | 48,920 | 24,577 | [埼玉県統計 15] |
| 2014年(平成26年) | 48,880 | 24,554 | [埼玉県統計 16] |
| 2015年(平成27年) | 49,266 | 24,751 | [埼玉県統計 17] |
| 2016年(平成28年) | 51,046 | 25,635 | [埼玉県統計 18] |
| 2017年(平成29年) | 52,603 | 26,419 | [埼玉県統計 19] |
| 2018年(平成30年) | 53,880 | 27,069 | [埼玉県統計 20] |
| 2019年(令和元年) | 53,230 | 26,753 | [埼玉県統計 21] |
| 2020年(令和2年) | [西武 2]37,498 | 18,828 | [埼玉県統計 22] |
| 2021年(令和3年) | [西武 3]43,048 | ||
| 2022年(令和4年) | [西武 4]47,349 | ||
| 2023年(令和5年) | [西武 5]48,374 | ||
| 2024年(令和6年) | [西武 1]49,020 |
駅周辺
- 近隣の駅
- 公共施設
- 銀行
- 観光施設
- 神社・仏閣
- 学校
- 道路
- 埼玉県道229号本川越停車場線
- 埼玉県道15号川越日高線
- 埼玉県道39号川越坂戸毛呂山線
- 連雀町交差点
- 札の辻交差点
- 神明町交差点
- 国道254号
- 宮元町交差点
川越市駅・川越駅との接続
東武鉄道東上線の川越市駅は当駅から西に約350メートルのところにあり、東武東上線と東日本旅客鉄道(JR東日本)川越線の川越駅は当駅から南東に約950メートルのところにある。なお、川越駅までは路線バスが運行されている(後述)。路線図や案内放送では乗り換え駅として案内されていないが、両駅ともに当駅との定期券による連絡運輸が設定されている。
西口開設までは、出入口が駅の北東側にしか無かったため遠回りせねばならず、川越市駅への徒歩連絡による乗り換え時間がより多くかかった。またホーム南端は幅が狭くなっていることもあり、改札口およびそこに通じる階段の設置は構造上困難であった。
川越市は2015年度までの第三次総合計画において、川越駅・川越市駅を含めた市街地3駅のそれぞれの整備計画である「川越駅西口周辺地区基本構想」に基づき当駅の西口開設と駅前広場建設を実施[19][20]。2016年2月20日に西口が開設、同時に川越市駅までの道路も拡張整備され、本川越駅と川越市駅間の所要時間は徒歩11分から徒歩5分に短縮、利便性が向上した[21]。
バス路線
| のりば | 運行事業者 | 系統・行先 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1 | 西武バス | ||
| 2 | 本52系統の平日最初の1本は川越警察・市民聖苑通過。 川越100系統は川越駅西口起・終点、途中本川越駅のみ停車、季節運行。 |
||
| 3 | 番号なし:南古谷駅 | 土休日1本のみ。 | |
| 5 | 東武バスウエスト | ||
| 6 | 川越01・川越06・川越09・若02・東坂02:川越駅 | ||
| - | イーグルバス | 小江戸巡回バス(喜多院・富士見櫓跡・氷川神社前・大手門・蔵の街・菓子屋横丁循環) | |
| 高速バス | |||
| - | 東武バスウエスト・ 京成トランジットバス |
東京ディズニーリゾート | |
| 空港連絡バス | |||
| - | 西武バス・イーグルバス・ 東京空港交通 |
羽田空港 | |
- 備考
- 川越駅を経由する路線は、同駅まではすべて運賃100円で乗車が可能である。
- 当駅に乗り入れる西武バスの路線は、川越100系統以外は当駅が起・終点。
- 西武バスは1番、2番乗り場は駅前ロータリー、3番乗り場は道路上にバス停がある。
- 東武バスウエストのバス停はどちらも道路上に設置されており、駅前広場には乗り入れない。
隣の駅
- 西武鉄道
-
新宿線
- ■特急「小江戸」発着駅
脚注
出典
- ^ a b c d 服部展和(2015年3月7日). “「川越鉄道」全線開業 120周年祝う 西武鉄道が記念切符”. 東京新聞 (中日新聞社)
- ^ a b 田中孝憲(西武鉄道鉄道本部運輸部管理課)「駅・乗務所のあらまし」『鉄道ピクトリアル』第63巻第12号(通巻884号)、電気車研究会、2013年12月10日、50頁、ISSN 0040-4047。
- ^ a b 『10月20日(土)より本川越駅に副駅名「時の鐘と蔵のまち」を表示します!』(PDF)(プレスリリース)西武鉄道、2012年10月16日。オリジナルの2013年2月15日時点におけるアーカイブ。2020年5月8日閲覧。
- ^ “西武鉄道路線 ごあんない” (pdf). 西武鉄道. 2025年5月5日閲覧。
- ^ a b “西武新宿線“もうひとつの川越の駅”「本川越」には何がある?”. 文春オンライン (2022年6月13日). 2025年5月5日閲覧。
- ^ 鉄道省監督局「地方鉄道・軌道異動表」『電気協会雑誌』第229号、日本電気協会、1941年1月、附録3頁。(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 『写真で見る西武鉄道100年』(ネコ・パブリッシング)112ページ
- ^ 『会社要覧』西武鉄道株式会社、1999年、100-103頁
- ^ “【速報】西武本川越ペペが営業終了へ 35年の歴史に幕 駅直結の商業施設”. 埼玉新聞 (2025年2月7日). 2025年5月5日閲覧。
- ^ “欧州王室との「小旅行」とお召し列車”. 日テレNEWS NNN (2021年7月19日). 2025年5月5日閲覧。
- ^ a b 『2月20日(土)より本川越駅の西口を供用開始します! 駅を中心とした東西の回遊性が向上』(PDF)(プレスリリース)西武鉄道、2016年2月10日。オリジナルの2020年5月3日時点におけるアーカイブ。2020年5月3日閲覧。
- ^ “西武鉄道 本川越駅西口の使用をあす開始”. 交通新聞 (交通新聞社). (2016年2月19日)
{{cite news}}: CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ) - ^ a b c d e f “本川越駅:西武鉄道Webサイト”. 西武鉄道. 2025年5月5日閲覧。
- ^ “西武本川越ぺぺの営業終了について” (Press release). 西武リアリティソリューションズ. 7 February 2025.
- ^ “本川越駅証明センターは平成31年3月31日金曜日をもって廃止しました。”. 川越市役所. 2019年10月30日閲覧。
- ^ 本川越駅の発車メロディがNHKの連続テレビ小説「つばさ」の曲に (PDF) - 西武鉄道ニュースリリース 2009年7月1日
- ^ 電気車研究会、『鉄道ピクトリアル』通巻第716号 2002年4月 臨時増刊号 「特集 - 西武鉄道」、巻末折込「西武鉄道 配線略図」
- ^ a b 「川越に幻の線路 戦時中、造兵廠工員の通勤用に軍が造らす/埼玉」『朝日新聞』1996年2月6日、朝刊 埼玉。
- ^ 川越市第三次総合計画 (PDF) - 川越市役所
- ^ 川越駅西口周辺地区基本構想 - 川越市役所
- ^ 広報川越1360号(平成28年2月10日) 3ページ目「2月20日(土)、本川越駅西口が誕生!」
- 私鉄の統計データ
- 埼玉県統計年鑑
- 西武鉄道の1日平均利用客数
- ^ a b c “駅別乗降人員(2024年度1日平均)” (pdf). 西武鉄道. 2025年6月7日閲覧。
- ^ 駅別乗降人員(2020年度1日平均) - ウェイバックマシン(2021年9月23日アーカイブ分)、2022年8月20日閲覧
- ^ 駅別乗降人員(2021年度1日平均) - ウェイバックマシン(2022年7月8日アーカイブ分)、2022年8月20日閲覧
- ^ “駅別乗降人員(2022年度1日平均)” (pdf). 西武鉄道. 2023年7月30日閲覧。
- ^ “駅別乗降人員(2023年度1日平均)” (pdf). 西武鉄道. 2024年6月21日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 本川越駅(駅情報) - 西武鉄道
固有名詞の分類
- 本川越駅のページへのリンク