未掲載作品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 08:42 UTC 版)
ふたつの地球 亜城木の処女作。元々のタイトルは「Wアース 二つの地球」だったが、シュージンの冗談だったためタイトルから外された。近未来を題材にしたSF漫画で、実験のためにコピーされた「二つ目の地球」の人間と、「真実の地球」の人間が戦うという内容。 本来は予行演習代わりに他誌に持ち込む予定だった「ダメ原稿」の候補で、サイコーの説得により本命原稿としてブラッシュアップされた。 ストーリーがノベル調であること、絵がデッサン風であることから、あまりいい評価は得られなかった。これは、サイコーとシュージンがお互いの担当(絵とネーム)に関して口出ししないと最初に決めていたためでもある。担当編集者の服部哲いわく、「漫画としてはダメだけど、よくできている作品」。月例賞(トレジャー)に出されたが、最終選考の1歩手前で落選した。 1億分の 2番目の作品。シュージンが何日も徹夜で考えた多くのネーム案の中から選ばれた。人間が巨大コンピューターによってランキングされる一種のディストピアを舞台としたSF作品。主人公達は階級社会の転覆を目指して「順位の高い」人間達と戦い、やがてコンピューターが作り出した殺人マシーンとの戦争に発展する。 ストーリー、絵柄とも前作「ふたつの地球」より評価が上がり、手塚賞最終選考まで残ったが賞獲得はならなかった。『WJ』連載陣の漫画家の評価は良かったが、編集部の「ジャンプらしくない」という意見で切り捨てられたらしい。もっとも服部いわく、受賞を逃したのは同時に投稿された新妻エイジの受賞作が高レベルだったからで、この評価で賞を取れなかったのは異例だという。 なおアニメ版では主人公がビームサーベルを武器とすることが明かされている。これは、「人気漫画にはよく"刀"が登場する」というシュージンの指摘からサイコーが思いついたもの。 エンジェルデイズ 仮タイトルは「私の天使(エンジェル)」。亜城木4番目の作品。金未来杯へのエントリー用にネームを作成した。 王道のバトル物として初めて服部にOKを出された作品。しかし、編集部からは「邪道で行くべき」「教科書通りになっているのが惜しい」などの意見が出て、最終的にはエントリーされず、赤マルに載せられることもなかった。編集部としては、2人が漫画家としてもっと成長してから載せるべきだと判断しての不採用だったことが後に判明する。この作品で、少なくとも2人が編集部全体から将来性を期待されていることが分かった。 俺2人(おれふたり) 探偵物に代わる新たなジャンルとして描いたSF漫画で、亜城木の7番目の作品。ある日まったく同一人物である二人が出会ってしまうという、どちらかというと「未来時計」に似た作風を持つ。ここからバトル物へ展開させることもシュージンの考えにはあったが、港浦が「HITMAN10」を推したため、事実上ボツとなった。 この世はKTM(このよは かね ちえ みため) 「タント」に代わる連載候補として出した、亜城木の10番目の作品。「KTM」は「金、知恵、見た目」の略で、港浦の指示で二人の原点ともいえる「この世は金と知恵」をリメイクしたSF系作品。その名の通り売買する対象に「容姿」も加え、シュージンの本領発揮となる「エグい」作風を特徴とする。連載会議では静河の「True Human」と争ったが、「タント」の打ち切りから間が短すぎるため、連載とはならなかった。 STOPPER OF MAGMA(ストッパー オブ マグマ) 亜城木の11番目の作品。王道ファンタジー物の作品。「あくまでシンプルな設定で」という港浦の指示(正確には服部)の下で描かれたが、上から亜城木夢叶の良さが出ていないと言われて連載会議にも回してもらえなかった。 モンスターを産み出す火山の噴火口に、モンスターを倒しながらそれを封じる剣を刺しに行く話。主人公の父親は隊長として出立しているが5年も帰って来ていないため、新たに勇者を募り、9歳の主人公が名乗りを上げる。
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