時間論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 03:58 UTC 版)
「カルキスのイアンブリコス」の記事における「時間論」の解説
イアンブリコスは、古典期のピュタゴラス哲学の復興を目指し、プロティノスのものとは異なる時間論を打ち立てた。彼以降のネオプラトニズム後期に属する哲学者は基本的にこの潮流の下で思索した。 プロティノスが時間を単に人間の持つような魂の生の在り方としてのみ捉えたのに対し、イアンブリコスは時間を二つに、つまり不可分で流れ去ってしまうことのない時間と、(アリストテレスや偽アルキュタスが主張したように)非実在的で流れ去ってしまう時間に分けて考えた。これはプロティノスにおける永遠と時間の関係に似ているが、イアンブリコスの時間論でも永遠と時間の関係は存続していて、 永遠-可知的な世界の尺度となる 流れ去らない時間-可知的な世界に存在し、感覚的世界の尺度となる 流れ去る時間-感覚的世界に存在する という三段構造になっている。宇宙論的には、他に先行して永遠が存在し、宇宙が作られると同時に流れ去らない、形而上学的な(後の世の観点からすれば主観的な)時間が作られ、最後に流れ去る、自然学的な(後の世の観点からすれば客観的な)時間が(ある、とは言えない形ではあるが)あることになる。主観的・客観的と言っても、イアンブリコスの体系では前者の時間は知的活動の主体たるデーミウルゴスによって作り出されたものであり、後者の時間に対してはるかに強い実在性を持つ。永遠はさらに上位の実体と結びつけて考えられる。 イアンブリコスは、以上の時間論を独自のものではなく、アルキュタスの、あるいはピュタゴラス学派の中でさらに遡った者の時間論と同じだと信じていた。さらに、プロクロスはプラトンの『ティマイオス』に既に二種類の時間を設定することが主張されていると考えた。しかし、確実なところでは、イアンブリコス以前に二種類の時間について述べたのはイアンブリコスの師のポルピュリオスである。
※この「時間論」の解説は、「カルキスのイアンブリコス」の解説の一部です。
「時間論」を含む「カルキスのイアンブリコス」の記事については、「カルキスのイアンブリコス」の概要を参照ください。
時間論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 04:37 UTC 版)
「エトムント・フッサール」の記事における「時間論」の解説
フッサールの時間論は、前期、中期、後期の三つに分けられるのが一般である。
※この「時間論」の解説は、「エトムント・フッサール」の解説の一部です。
「時間論」を含む「エトムント・フッサール」の記事については、「エトムント・フッサール」の概要を参照ください。
時間論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 21:47 UTC 版)
中島は一貫して未来は本質的にどんなに近い未来だとしても、無だと主張している。例えば、「明日はピクニックがある」の明日があると了解することは、我々が今まで帰納的に導いたことであって、寸毫も明日が確実にあると実証することはできないという。すなわち、未来本物論者は未来完了形的に、いままで明日は偶然にもあった(存在した)ので、その過去を延長して未来(明日)があると思い込んでいるだけだという。(例えば、明日突然地球がなんの前触れもなく崩壊した場合、自分が死んだ場合は未来は無である。)中島によれば、こういった未来の描写はあくまでも概念的にしか捉えられていないので、いささかも未来の実在性を証明してはいないとされる[要出典]。
※この「時間論」の解説は、「中島義道」の解説の一部です。
「時間論」を含む「中島義道」の記事については、「中島義道」の概要を参照ください。
時間論(変化日)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 00:14 UTC 版)
一目均衡表は株価の騰落よりも時間を重視したテクニカル指標であり、時間論により導かれる変化日での変化の仕方が相場の行方を占うものとして重要視されている。ここで言う”変化”日を“転換”日と言わないのは、その日に相場が転換するだけではなく、加速や延長をする場合もあるためである。時間論には以下の二種類がある。 基本数値 時間論の基本となるもので、以下のような数値がある。 9,17,26,33,42,51,65,76… これらの数値を相場の天井や底、或いは上昇・下降相場の途中の高値・安値を起点として数える。また、一定の値段を相場水準と仮定して、その値段を初めてつけた日からの基本数値での現れ方を見る時にも使う。その場合、起点の日から数えて基本数値の日において同じ値段あるいは高値、安値をつけやすい。基本数値を導き出す明確な法則はなく数も多いため、同じチャートにおいても複数の解釈ができ、時間論の難しさ、複雑さの要因となっている。 対等数値 基本数値とは異なり、その相場自体が上げた・下げた日数を元に数える方法である。 以上、二種類共に波動論との関連で数えるものであり、以下の波動論も参照のこと。 なお、2本の先行スパンの交差する日を変化日として扱う事については、原著において均衡表各線の交差する日は特に重要と書かれているため、間違いとは言えないものの、上で述べたような基本数値や対等数値で変化日を導き出す方法が本来のやり方であることに注意するべきである。(雲と株価 参照)
※この「時間論(変化日)」の解説は、「一目均衡表」の解説の一部です。
「時間論(変化日)」を含む「一目均衡表」の記事については、「一目均衡表」の概要を参照ください。
- 時間論のページへのリンク