日本近海の埋蔵域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 08:46 UTC 版)
「メタンハイドレート」の記事における「日本近海の埋蔵域」の解説
2008年現在、日本近海は世界有数のメタンハイドレート埋蔵量を持つとされる。本州、四国、九州といった西日本地方の南側の南海トラフに最大の推定埋蔵域を持ち、北海道周辺と新潟県沖、南西諸島沖にも存在する。また、日本海側には海底表面に純度が高く塊の状態で存在していることが独立総合研究所、石油天然ガス・金属鉱物資源機構、海洋研究開発機構などの調査よりわかっている。 新潟、秋田、京都など日本海沿岸の12府県による「海洋エネルギー資源開発促進日本海連合」は、「日本海側では、一部の地域における学術的な調査の実施にとどまり、開発に向けた本格的な調査・産出試験が実施されていない」として、日本海のメタンハイドレートの開発に向け、経済産業省資源エネルギー庁に予算の確保を要請している。海洋基本法に合わせて海洋政策の指針とする2018年度「海洋基本計画」では2020年代後半の民間企業主導の商業化を目指している。2021年、経済産業省は2023年から2027年までの間に民間主導の商業化プロジェクトスタートさせる計画を発表。 また2013年6月には、千島列島と北方領土の大陸棚に最大でガス87兆立方メートル相当のメタンハイドレートが埋蔵されている可能性が高いとして、ロシアの国立研究機関であるロシア科学アカデミー極東地質学研究所露もロシア国営石油大手「ロスネフチ」に開発検討を提案している。 中国では青海地区で350億トンの油に相当するメタンハイドレートが見つかっており、南シナ海には680億トン相当のメタンハイドレートがあるとされており、2013年の6月から9月には、中国国土資源部が広東沿海の珠江口盆地東部の海域で初めて高純度のメタンハイドレート採掘に成功。1000億から1500億立方メートルの天然ガスに相当する資源を確認しており、2030年の商用化を目指していると発表している。
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