教育の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/04 17:25 UTC 版)
教育技能省によって発行された文書、「中等学校のための規則と教育内容」は、この中等教育で必要な教育の最低基準を定めている。審査は国家試験委員会によって監督されている。 中等教育前期(Junior Cycle)は、通常12歳または13歳から始まり、初等教育で受けた教育に基づいて構築され、ジュニア・サーティフィケート(中学卒業国家統一試験)を最後に受ける。この試験は、3年間の教育の後で、14歳の後に受けることとなっている。英語、アイルランド語、数学、科学の試験(これらの1つを免除していない場合)と、選択科目で構成されている。選択科目には、美術、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ラテン語、古代ギリシャ語と古典、音楽、ビジネス、技術、家政学、材料技術(木工、金属細工)、歴史、地理、市民社会と政治教育(CSPE)、宗教教育などがある。選択科目と必修科目の選択は学校によって異なる。ほとんどの学生は、全体で約10科目を取っている。試験の対象となっていない科目は、体育と保健体育(SPHE)がある。 トランジション・イヤー(Transition Year、TY)は、通常15・16歳に受ける学年であり、日本でいう高校1年生にあたる。教育内容は、通常の学年と違い、地域のニーズをモデル化するために学校に委ねられている。一部の学校では必須だが、他では任意である。また、一部の学校にはこの学年を設けておらず、飛び級で次学年となる。学生は体系化されたクラスに参加するが、中等教育後期やリービング・サーティフィケート(高校卒業国家統一試験)に関連する内容はない。したがって、次学年に飛び級をすることを選択した学生は、学問的に不利になることはない。TYの活動の範囲は学校によって大きく異なるが、多くの場合、職業体験、音楽、演劇、スポーツ、図工、家庭科、外国語、ボランティア活動などの活動が含まれる。創造的作文、帆走、映画制作、雄弁術などへの参加や、科学、ファッション、モータースポーツなど、通常の学年で行うには時間がかかりすぎるコンテストに参加したりできる。また、中等教育後期に向けての勉強法や将来について考えさせられる目的もある。 中等教育後期(Senior Cycle)は、5年生(日本でいう高校2年生)から始まる2年の教育課程で、リービング・サーティフィケート(高校卒業国家統一試験)に向けて準備する。この試験は6年生(日本でいう高校3年生)の終了直後に行われ、最初の試験は6月の祝日に続く水曜日(6月の最初の月曜日)に行われる。 したがって、典型的な中等学校は、1年生から3年生、任意のTY(一部の学校では必須)、5年生と6年生で構成される。 学生のほとんどは中等教育前期から後期に進み、前期で修了するのは18〜24歳人口の5%である(日本でいう中卒)。これは、欧州連合(EU)の11%を下回り、4番目に低い。また、20〜24歳人口の94%が中等教育後期を修了している。これは、欧州連合の中で2番目に多く、クロアチアに相次ぐ。 アイルランドの中等教育を受けている学生は学業成績に関して、経済協力開発機構とEUの両方では、読書リテラシー、数学リテラシー、科学リテラシーのいずれも平均よりも上回っている。アイルランドは、EUの青年者として3番目に優れた読み書き能力を持っている。
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