影狩り三人衆
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 03:38 UTC 版)
室戸十兵衛 3人のリーダー格で、影との戦いの際には十兵衛が上忍と相対し、その間に日光・月光の2人が下忍たちを蹴散らすのが定番である。また、油断した日光を救う役割も多い。 神道無念流の皆伝を受けている。 かつて越後一条の森家の幼君・輝若の側仕えをしていたが、“影”の暗躍と国家老・大渕左衛門の内通により幼君は切腹、主家は断絶した。浪人となった十兵衛は同じように“影”の暗躍によって危機に陥る藩を救い、それによって理不尽な外様藩取潰し政策を取る幕府に一矢報いんとする“影狩り”を行うようになった。 その後は大場瀬左衛門と名を変え“影”を操る大目付となった大渕左衛門との戦いを続けるが、ある時大場が大目付就任と引き替えに十兵衛の切腹を回避させていたことを知り、大場と直接の対話に及ぶ。その席で大場の真意を聞き、互いの道を歩むことを誓い合った。 主家を失った無念のため、男性機能が不能となってしまっている。それによって事件に巻き込まれたり、くのいちの襲撃に対して難を逃れてもいる。 将棋が趣味で、月光や一色残無斉と楽しんでいる場面があるが、日光は将棋のルールを知らないらしく、将棋が始まると女を求めて行ってしまう。 話の最後は、影狩りの任務を果たした三人衆が馬上から藩を眺め、十兵衛が「行くか……」と呟き、藩を後にするのが定番となっている。 日光 本名、乾武之進。三河の出身。 もと、鳴瀬藩でお膳番、鬼役(毒味役)を務めていたが、藩主・加納が“影”に暗殺され、藩は改易となった。 女好きで、旅先では必ず女郎屋を探すことから始めている。くのいちに近づかれることもしばしばあり、情を抱いてしまうことも数多い。しかし、常に相手が寝首をかこうとする気配を察して切り抜けており、大雑把な性格であるが意外にも隙がない。決して美形ではないが性技は卓越しているようで、床上手である。そのため肌を合わせた女から好意を持たれることも多い。 影狩りで得た金を各地に預けていたり、それを元手に商売を始めたりもする、影狩り三人衆では最も生活感のある人物。しかし、商売はことごとく失敗し、いかさま博打で無一文にされ、結局は影狩り業に戻ってくる。 かつて毒味役であった経験からか、食べ物の臭いを嗅ぎ分ける特技があり、諸藩に赴いた際に出される食事の毒味は彼が行っている。 一町四方(約100m平方)の音を聞き分ける、指先が敏感で、肌を撫でただけで梵字の痕の形を読み取る、敵を霧中に誘い込み、いかめしい騎馬武者姿で気を引いて逆方向から伏兵が斬り込む「陰形化身の術」を得意とするなど多くの特技を持つ。 月光 本名、日下弦之介。伯耆流抜刀術の達人。顔の右側に大きな火傷の跡がある。 (顔の火傷の跡は、殺された妻子を救おうと、火を放たれた自宅に飛び込んだ時のもの。) もと今津藩藩士で、家老の汚職を巡る内紛に巻き込まれて妻子を失い、藩を抜けることになる。 挙母藩に仕えていた友人・大杉のもとで食客となるが、大杉は病死する。その時期に日光、次いで十兵衛と出会い、影狩りに身を投じる。 陽気な性格の日光に対して月光と名乗るなど、寡黙で落ち着いた性格。この性格は十兵衛とも共通しており、十兵衛とは将棋の相手としても良い勝負である。
※この「影狩り三人衆」の解説は、「影狩り」の解説の一部です。
「影狩り三人衆」を含む「影狩り」の記事については、「影狩り」の概要を参照ください。
影狩り三人衆
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 03:38 UTC 版)
さいとう版とほぼ同様だが、乾武之進が他の2人に命を救われ、影狩り「日光」となるところから物語が始まっている。なお、日光の鼻が大きな団子鼻に変更されている。
※この「影狩り三人衆」の解説は、「影狩り」の解説の一部です。
「影狩り三人衆」を含む「影狩り」の記事については、「影狩り」の概要を参照ください。
- 影狩り三人衆のページへのリンク