幼君とは? わかりやすく解説

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よう‐くん〔エウ‐〕【幼君】

読み方:ようくん

おさない主君幼少主人


幼君

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/20 05:50 UTC 版)

幼君(ようくん)は、幼い君主のことである。

概要

範囲は成人の定義にもよるが、おおむね18歳未満の君主について言及されることが多い。

君主が一定の影響力を持つ制度においては、君主が幼いと自分の判断で影響力を及ぼすことが経験不足や知識不足から問題視される、あるいは不可能であることがある。その場合、摂政後見人外戚などで別の人物が代わりに実質的に影響力を及ぼす権力者となる仕組みになることがある。しかしその場合、君主が幼いのを良いことに、摂政や後見人によって王位が簒奪され殺害されるケースも少なくない(例えばカッサンドロスによるアレクサンドロス4世の殺害、ナビスによるペロプスの殺害など)。外戚による君主権力の行使が常態化して外戚一族に権力が移動した例として、日本中世の摂関政治北条執権政治がある。このような事態が起こる場合、判断力のある成人の君主が忌避されて、あえて幼君が選択されることもある。

君主の父母・祖父母などが健在であれば、それらの人物が後見人を務めることが多く、中国の垂簾聴政や中世日本の治天の君などが有名な例である。垂簾聴政ではないものの、中国最後の皇帝の溥儀も2歳で即位して実権は父親の醇親王にあった。

中国史上最年少で即位したのは後漢第5代皇帝の殤帝で、生後100日で即位し、翌年に崩御している。

日本において最も幼くして即位した天皇は、1165年永万)に生後9か月で即位した六条天皇である。1889年明治22年)に制定された日本の皇室典範では、18歳未満の天皇に摂政就任順位に基づいて皇族が摂政につく規定がある。天皇幼少による摂政の実例は1868年1月3日(慶応3年12月9日)が最後となっており、皇室典範の規定によって天皇幼少を理由に摂政となった事例はない。

西欧においては、誕生後ただちに即位した君主もあり、フランス王ジャン1世スペイン王アルフォンソ13世などの例がある。また、中東ではエジプト王国フアード2世が1歳にも満たないうちに即位したが、翌年にムハンマド・アリー朝は打倒された。

関連項目


幼君

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/25 06:52 UTC 版)

ヘンリー6世 (イングランド王)」の記事における「幼君」の解説

ヘンリー6世1421年12月6日ヘンリー5世キャサリン夫妻唯一の子としてウィンザー城誕生し1422年8月31日生後9ヶ月父の死によりイングランド王位を、2ヶ月後10月には母方の祖父であるシャルル6世死により、1420年トロワ条約に従ってフランス王位を継いだ当時20歳の母はシャルル6世の娘として疑惑目を向けられ、息子養育十分な役割を果たすことは許されなかった。 翌1423年9月28日貴族達はヘンリー6世忠誠誓った。彼らは国王の名の下に議会召集しヘンリー6世成年まで摂政会議(評議会)を置いた叔父1人ベッドフォード公ジョン王国摂政任命されフランスで戦争継続当たったベッドフォード公不在イングランド政府首班は、護国卿任じられたもう1人叔父ベッドフォード公の弟グロスター公ハンフリーであったヘンリー6世任務は平和の維持議会召集限定された。ウィンチェスター司教ヘンリー・ボーフォート1426年以降枢機卿)と弟のエクセター公トマス・ボーフォートヘンリー6世大叔父ヘンリー6世祖父であるヘンリー4世ボーフォート兄弟はともにジョン・オブ・ゴーントの子であったが、彼らは腹違い)であり、評議会重要人物であった1435年ベッドフォード公死後グロスター公摂政の座を要求したが、これは評議会他のメンバー反対にあった。 1428年からヘンリー6世傅役ウォリック伯リチャード・ド・ビーチャムで、彼のトマスリチャード2世統治反対した貴族勢力中心人物であったヘンリー6世異父エドマンドジャスパーは、未亡人となった母が秘書官事実婚相手でもあったオウエン・テューダーとの間に儲けた子であり、後にそれぞれリッチモンド伯ペンブルック伯叙された。エドマンドマーガレット・ボーフォートボーフォート兄弟大姪ヘンリー6世又従妹)と結婚2人の間に生まれた子が後にイングランド王位に就くヘンリー7世であり、ヘンリー6世にとって甥に当たる。 ヘンリー6世1429年11月6日8歳誕生日1ヶ月前にロンドン・ウェストミンスター大聖堂イングランド王戴冠受けた。そして母方叔父ヴァロワ朝シャルル7世が4ヶ月前の7月17日にランス・ノートルダム大聖堂フランス王戴冠式挙行したことを受け、1431年12月16日パリノートルダム大聖堂フランス王として戴冠した

※この「幼君」の解説は、「ヘンリー6世 (イングランド王)」の解説の一部です。
「幼君」を含む「ヘンリー6世 (イングランド王)」の記事については、「ヘンリー6世 (イングランド王)」の概要を参照ください。

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