平井和正参加後
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「スパイダーマン (池上遼一の漫画)」の記事における「平井和正参加後」の解説
第7話「おれの行く先はどこだ!?」(1970年9月号 - 10月号) 暴漢の汚名をそのままにしておいたユウは、荒木や一般の生徒から敬遠される。そんな中、不良グループがユウに接触する。グループのリーダー・犬丸は、麻薬の密売で金を稼いでいた。ユウと奇妙な友情に結ばれた犬丸だったが、暴力団との勢力抗争に巻き込まれる。ルミはゴーゴー喫茶のマネージャーに頼み、ユウに恋愛を諦めさせるべく芝居を行う。 第8話「冬の女」(1970年11月号) 斉木美夜は、山野という女たらしにすべてを奪われたことをきっかけに、死を撒く存在となった。彼女を追っていた高尾宏は、「斉木が死なない限り、彼女の回りでの事故死が無くならない」、とユウに告げる。しかし、ナイフを手にした高尾は、自らを傷つけ死亡する。ユウはスパイダーマンとなり、斉木を止めるべくナイフを手にするが…。平井の短編SF小説「死を蒔く女」が原型。 第9話「ストレンジャーズ」(1970年12月号) 警視庁副総監の誘拐に、ユウと少女が巻き込まれる。紅軍派を名乗る3人組だったが…。平井がSF作家としてデビューする前に書いたノンSFの短編小説「見知らぬ者に百合はない」が原型。 第10話「狂魔(くるま)」(1971年1月号) ルミが交通事故に巻き込まれ、死亡した。おばさんと共に病院に駆けつけたユウは、ルミの手帳を見つける。そこには、ユウのためを想い、身を引く決意が書き込まれていた。 犯行は通り魔(狂魔)の仕業だった。ハイウェイの殺人者として、次々に犯行を重ねる狂魔。ユウは「狂魔パトロール」に志願、トップ・レーサーの滝正吾にバイクの特訓を受ける。 荒木は通学電車の中で狂魔への憧れを口にしたが、ユウは復讐を誓う。スパイダーマンは狂魔を追い詰めたが、運転席にいたのは滝正吾だった。 第11話「金色の目の魔女」(1971年2月号 - 4月号) ユウのクラスの担任として、三輪真名児(みわ まなこ)という女性教師が赴任してきた。その日から、学校は徐々に狂気に包まれていった。三輪の金色の目を覗き込んだ者は、自らの本性を見てしまうのだ。生徒が暴徒と化す中、機動隊が校内に突入したが、機動隊までが狂気に支配され、同士討ちに陥った。ユウはスパイダーマンとなり三輪と対峙したが、彼にもどうする事も出来なかった。平井の短編SF小説「妖怪教室」が原型。同小説と本エピソードのストーリーを基に、平井は短編SF小説「魔女の標的」を執筆している。 「魔女の標的」はさらに、梁慶一が平井の小説『死霊狩り』を漫画化した際、エピソードの一つとして取り入れている。 第12話「スパイダーマンの影」(1971年5月号 - 7月号) 重傷を負った北野光夫に輸血したユウ。しかし輸血により、スパイダーマンの能力までが移っていた。スパイダーマンの能力を悪用し、姉・雪子まで破滅させた光夫。ユウは光夫に戦いを挑むが、光夫の能力はオリジナルに勝っていた。ユウを追い詰める光夫だが、能力を使い続けた結果、肉体に限界が訪れ急激に老人化する光夫。老人となった光夫はユウに助けを求めるが、ユウにはどうすることも出来なかった。本エピソードのストーリーは平井の小説、アダルト・ウルフガイ・シリーズの一作「人狼、暁に死す」に転用された。 「人狼、暁に死す」はさらに、かどたひろしが同シリーズを原作とする『Wolf Guy』で(再)漫画化している。 第13話「虎を飼う女」(1971年8月号 - 9月号) 新人歌手・尾関ミキは芸能プロダクションに潰された。「見えない虎」を無意識で発生させる能力を持った尾関は、次々と復讐していく。しかし、その能力を与えたのはユウ自身だった。スパイダーマンのコスチュームは登場しない。 本エピソードのストーリーはアダルト・ウルフガイ・シリーズの一作「虎よ!虎よ!」に転用された。 単行本によっては、第11話と第12話が逆に収録されているが、ここでは連載順(時系列順)に記載した。 サンワイドコミックス(朝日ソノラマ)、および後年に同書を再編集した同社の単行本が、上記の状態となっている。
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