定量分析とは? わかりやすく解説

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ていりょう‐ぶんせき〔テイリヤウ‐〕【定量分析】


定量分析 quantitative analysis


定量分析

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/26 05:43 UTC 版)

定量分析(ていりょうぶんせき、quantitative analysis)とは、試料中にある成分量を決定するために実施する化学分析である。試料中の成分が未知である場合は、定量分析に先立って定性分析を実施する。




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定量分析

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 01:17 UTC 版)

ホウ素」の記事における「定量分析」の解説

ホウ素の定量分析には、マンニトール法やクルクミン法、アゾメチンH法、メチレンブルー吸光光度法誘導結合プラズマ発光分析法 (ICP-AES) および質量分析法 (ICP-MS) などが主に用いられており、日本工業規格においてはホウ酸などの試薬純度分析にはマンニトール法が、工場排水試験方法などには吸光光度法ICP法公定法として規定されている。吸光光度法では反応時間妨害成分問題が、ICP法では高価な装置必要になるなどの問題があるため、高価な装置を必要とせず迅速に測定可能な方法として電気化学的な定量分析法開発行われている。 マンニトール法は、ホウ酸とD-(-)-マンニトールとの反応によって定量的発生する水素イオンの量を、水酸化ナトリウム溶液などのアルカリ溶液用いて中和滴定を行うことによって定量する分析法である。ホウ素含有量の高い試料適しており、ホウ酸四ホウ酸ナトリウムなどの純度分析するのに用いられるマンニトール法はリンなどの共存元素による妨害を受けやすく、また中和滴定であるため酸やアルカリ存在している場合先に一度中和しておく必要があるため、複雑な前処理が必要となることもある。たとえば鉄鋼中のホウ素分析マンニトール法を用い場合では、まず試料を酸溶解させたあとにメタノール反応させ、ホウ酸メチルとして蒸留行ってほかの成分からホウ素分離し得られ留出液を蒸発乾固させて生じ残留物硫酸溶解させ、硫酸酸性となっている試料溶液pH水酸化ナトリウム中和しpH調整するという前処理が行われる。 クルクミン法、アゾメチンH法、メチレンブルー吸光光度法はいずれも、ホウ素発色試薬錯体形成することによって生じ発色度合い吸光度として吸光光度計用いて測定しホウ素濃度既知溶液発色させた場合吸光度比較することでホウ素濃度定量する分析法である。クルクミン法はクルクミンホウ素反応して形成されるロソシアニンの赤色発色利用した分析法であり、分析感度は高いもののフッ素など妨害となる元素が多い。アゾメチンH法はアゾメチンHホウ素錯形成反応利用した分析法であり、クルクミン法と比べて分析感度は低いものの妨害となる元素少なく妨害となる元素EDTAによりマスキングすることができる。メチレンブルー吸光光度法は、フッ化水素酸存在下でホウ素メチレンブルー反応して形成されるメチレンブルー-テトラフルオロホウ酸錯体溶媒抽出によって分離して吸光度測定する分析法であり、クロム酸イオンなどが妨害要因となる。 ICP-AES法は低濃度試料においても高感度かつ簡便にホウ素濃度の定量分析を行うことができるが、装置価格は非常に高価である。通常は182.64 nmもしくは249.77 nm発光波長利用されるが、後者では高感度であるものの妨害を受け、前者妨害受けないものの低感度である。また、試料分解中にホウ素揮発することもあり誤差要因となる。 また、ホウ素中におよそ20 %ほど含まれている10Bの熱中性子吸収能が非常に大きいことを利用して熱中性子線を試料照射して熱中性子線密度変化測定することでもホウ素の定量分析が可能である。非破壊かつ迅速に連続分析を行うことができるため、排水中のホウ素濃度モニタリングなどに応用されている。

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定量分析

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/23 00:11 UTC 版)

クマシーブリリアントブルー」の記事における「定量分析」の解説

クマシーG250は、単独酸性溶液では465nmに可視光吸収極大持ち褐色呈するが、タンパク質結合する吸収極大が595nmに移動し青色見える。これを利用したタンパク質定量法がブラッドフォード法である。この方法ではウシ血清アルブミンなどを標準物質に使うが、タンパク質種類によって感度異な場合がある。

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定量分析

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 06:49 UTC 版)

」の記事における「定量分析」の解説

定量分析法のうち、古典的なものとして重量分析法比色分析法がある。重量分析法では、試料溶解させた溶液処理して酸化銅(II)や硫化銅(II)、チオシアン酸銅(II)などの溶解度極めて低い銅化合物生成させて分離し、その重量測定することで試料中の濃度定量するという方法利用される例え酸化銅(II)を生成させる方法では、試料酸性溶液溶解させた後に水酸化ナトリウムなどを加えて塩基性とした状態で加熱することで水酸化銅(II)の沈殿生成させ、これに臭素水等を加えてさらに過熱することで水酸化銅(II)を酸化させて酸化銅(II)とする。こうして得られ酸化銅(II)をるつぼに入れて強熱した後、その重量測定することで試料中の濃度定量することができる。酸化銅(II)を用い方法比較分析精度が高いものの高濃度試料分析には適さず、チオシアン酸銅(II)用い方法様々な夾雑元素分離できるため銅鉱石のような試料分析適している。また比較新しい方法としては、試料溶解させた溶液電気分解して金属析出させ、その重量測定する電解重量法も重量分析法として用いられる電解重量法は国際標準化機構によるISO 1553:1976, ISO 1554:1976および、日本産業規格による対応規格であるJIS H 1051:2005においておよび銅合金中の定量方法として規格されている。この方法では、電解させた後の溶液中に残存してしまうた電解残液中の別の方法測定する必要があり、その方法としてはオキザリルジヒドラジド吸光光度法原子吸光光度法誘導結合プラズマ発光分析法が規定されている。比色分析法では、定性分析として用いられるアンミン錯体呈する青色発色程度濃度比例することを利用して目視 もしくは分光光度計利用した分光光度法によって濃度定量することができる。発色させる試薬様々な種類のものが研究されており、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリンバソクプロイン)を用い方法では溶液中の濃度2 μg/Lという検出限界達成されている。 容量分析法もまた、定量分析法として用いられるこのような方法としては、アンミン錯体青色でありシアノ錯体無色であることを利用した滴定法や、酢酸酸性条件においてヨウ化カリウム反応することで遊離するヨウ素チオ硫酸ナトリウム滴定する酸化還元滴定法などがある。また、重量分析法利用されるチオシアン酸銅(II)水酸化ナトリウム溶液中で加熱する水酸化銅(II)とチオシアン酸ナトリウム生成されるため、このチオシアン酸ナトリウム濃度既知過マンガン酸カリウム溶液酸化還元滴定をすることによっても定量することができる。 溶液中に含まれる微量の定量分析には、原子吸光光度法 (AAS) や誘導結合プラズマ発光分析法 (ICP-AES)などの機器分析利用される試料中の濃度低く検出できない場合共存する元素によって分析結果誤差生じるような場合には、前処理としてジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム用いて錯体形成させ、酢酸ブチル有機層として溶媒抽出することで分離濃縮する操作が行われる。AASでは通常アセチレン-空気炎を用いて324.8 nm吸収波長測定され試料原子化黒炭炉を用いた黒炭原子吸光分析利用することで分析感度向上させることができる。ICP-AESでは324.754 nm発光波長測定され夾雑元素によるスペクトル干渉を受けやすい。また、蛍光X線元素分析法 (XRF)やイオン電極ストリッピングボルタンメトリーなどによる定量分析も利用される

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定量分析

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 10:13 UTC 版)

バリウム」の記事における「定量分析」の解説

溶液中のバリウム濃度定量分析法として、硫酸バリウムもしくはクロム酸バリウムの形でバリウム沈殿させてその重量測定する重量法が挙げられる硫酸バリウム用いた場合には、ストロンチウが不純物として含まれているとストロンチウムの分も分析値に上乗せされるため、原子吸光法などによってストロンチウム含有量別途測定して分析値から差し引く必要があるまた、このようにして得られクロム酸バリウム硫酸酸性溶液溶解させ、規定量の硫酸鉄(II)溶液加えたのちに過剰量の硫酸鉄(II)を過マンガン酸カリウム溶液で逆滴定する容量分析法によっても定量分析することもできる。これは、クロム酸作用硫酸鉄(II)が酸化される反応利用したものであり、クロム酸の逆滴定同一方法である。バリウム溶液中にアンモニア塩化アンモニウム緩衝溶液およびマグネシウム溶液加えエリオクロムブラックT指示薬としてEDTA溶液キレート滴定する方法用いられるが、この方法においても硫酸バリウム用いた重量法と同様にストロンチウム分析値を差し引く必要があるEDTAによるキレート滴定法は日本工業規格におけるバリウム定量分析法一つとして採用されている。 機器分析法としては、フレームレス原子吸光法 (AAS) やICP-AESICP-MS利用されAAS吸収波長は553.6 nmICP-AES発光波長は233.527 nmおよび455.403 nm用いられる

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定量分析

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 07:34 UTC 版)

ベリリウム」の記事における「定量分析」の解説

ベリリウムアンモニアによって水酸化物沈殿生じるため、これを利用して重量分析を行うことができる。この水酸化物沈殿はpH6.5から10までの範囲生じアンモニア添加量が過剰になりpH高くなりすぎると水酸化物沈殿が再溶解してしまう。得られ水酸化物濾過洗浄したあと、強熱することで水酸化ベリリウム酸化ベリリウムとし、その重量計量することでベリリウム濃度分析されるこの方法を用い場合分析試料溶液中に炭酸塩もしくは炭酸ガス含まれると、水酸化ベリリウムとして沈殿せずに炭酸ベリリウムとして溶液中に残ってしまうため、分析結果誤差生じ原因となる。また、沈殿洗浄が不十分で塩化物残留していると、強熱時に水酸化ベリリウム反応して塩化ベリリウムとなって揮発ししまうため、こちらも誤差の原因になる。鉱石中のベリリウム分析などの多成分中のベリリウム分析する際には、アルミニウムなどの成分ベリリウム同様の条件水酸化物沈殿生成するため、前処理行いこれらの元素分離する必要がある通常用いられる方法としては、いったん不純物含んだ水酸化物沈殿生成させ、その水酸化物炭酸水素ナトリウム処理しベリリウム水溶性炭酸塩として溶解させることでアルミニウムから分離する方法用いられるまた、ケイ素多く含む場合炭酸ナトリウム用いたアルカリ溶融法用いられるこのような古典的手法のほか、イオン交換膜法水銀電極用いた電気分解などの方法利用される溶液中の微量ベリリウム分析には電気炉加熱原子吸光光度法AASもしくは誘導結合プラズマ発光分析法(ICP-AES)、誘導結合プラズマ質量分析法ICP-MS)が用いられるAAS吸収波長は234.9 nm であり、ICP-AES発光波長は313.042 nm用いられるAASでは試料溶液塩酸もしくは硝酸酸性調整しICP-AESおよびICP-MSでは硝酸酸性調整して分析を行う。海水のようなほかの塩類多く含む試料測定する場合には、EDTAおよびアセチルアセトン用いて溶媒抽出法によりベリリウム分離する。もっとも感度の高いベリリウム分析手法としては、トリフルオロアセチルアセトン用いて揮発性ベリリウム錯体としてガスクロマトグラフィー用いて分析する方法挙げられ検出限界0.08 pg(= 1012 g)という分析精度1971年報告されている。

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