天海版木活字とは? わかりやすく解説

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天海版木活字

主名称: 天海版木活字
指定番号 121
枝番 0
指定年月日 2003.05.29(平成15.05.29)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 歴史資料
ト書
員数 264688箇
時代区分 江戸
年代
検索年代
解説文: 天海版木活字は、寛永寺開山天海てんかい】(?~一六四三)の発願による一切経いっさいきょう】(天海一切経)の刊行用いられ活字である。天海一切経刊行企て将軍徳川家光援助を受け刊行開始した底本川越喜多院所蔵南宋思渓版【なんそうしけいばん】で、現存する一切経刊記によれば刊行寛永十四年(一六三七)から順次行われ全巻完成天海没後慶安元年一六四八であった
 天海一切経刊行用いられ活字寛永寺収蔵されていることは、古くから知られていたが、本格的な調査近年のことであり、東京都台東区寛永寺による基礎的調査経て平成十年度から十三年度にわたる科学研究費補助金による研究で、その全貌明らかになった。
 木活字保存状況から、部首別分類して箪笥納められたものと、大型の箱に一括して納められたものに大別される。材は多くサクラであるが、一部カバノキ交える総数二六以上に及ぶが、うち二二余り経典本文用の活字である。その他音義【おんぎ】等の割書版心はんしん】の題【はしらだい】や紙数表示用いられる半角活字複数文字連ねた連続活字詰め物として用いられた未彫成の活字からなる連続活字中には天海版の刊記にある「(家【いえ】)光公吉祥如意【みつこうきっしょうにょい】」「征夷大将軍」といった活字含まれており、この活字天海版のものであることの証左となっている。天保四年(一八三三)には一切経一部再版しており、その際新造された彫法の異なとみられる活字少数を含む。
 近世初期盛行した活字印刷による出版古活字版こかつじばん】)に関連する文化財としては、伏見【ふしみ】版木活字駿河【するが】版活字、宗存【しゅうぞん】版木活字がすでに重要文化財指定されているが、天海一切経古活字版最後を飾る大事業であり、わが国において初め刊行され一切経としても意義が深い。寛永寺伝来した活字は、その印刷実態技術水準を示す遺品として歴史的学術的価値が高い。
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