大悪獣ギロン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 13:56 UTC 版)
「ガメラ対大悪獣ギロン」の記事における「大悪獣ギロン」の解説
惑星テラの環境が電子頭脳の狂いによって変化したために発生した怪獣の1匹で、出刃包丁に似た巨大な頭部を持つ四足歩行生物。発生した怪獣達の中で唯一コントロールできたため、フローベラとバーベラが防衛用に使役している。あくまでコントロールされているだけであり、コントロールが効かない状況ではフローベラとバーベラにも襲い掛かり、バーベラに致命傷を負わせた。刃物状の部分は絶大な硬度(ダイヤモンドの100倍)と鋭い切れ味を誇り、ガメラの甲羅に斬りつけ出血させ、宇宙ギャオスの超音波メスを跳ね返す。有事の際には、人工の川の水が逆流して干上がり、川床に有るハッチが開いて解き放たれ外敵を迎撃する。目はカメレオンの様に360度の視界を持ち、歯はピラニヤの60倍の強さを誇る。 頭部両脇に穴が開いて、自分の意思でコントロール可能な十字手裏剣を射出する。この十字手裏剣の武器は湯浅のアイディアで生まれたもの。ただしこの発射口はその部分だけ皮膚が弱く、弱点でもある。跳躍力にも秀でており、背面跳びで後方のガメラを返り討ちにしている。前足の手のひらには強力なマグネチック吸盤があり、物を吸い寄せることが出来る。当時の雑誌の図解などでは、体内に毒袋を持つとされる場合もある。 初戦では宇宙ギャオスを倒し、頭部の刃物で四肢を解体した後、捕食しようとするがその肉が臭かったらしく、手を出さずに死体を放置している。その後フローベラとバーベラに殺されそうになった子供達を助けに来たガメラと戦闘。手裏剣攻撃でガメラの頭部を傷つけ昏倒させる。しかし、復活したガメラと再戦するも、ひっくり返されて頭が地面に刺さって動けなくなったところに事前に放たれていたミサイルをガメラが拾い上げて投げ付け、手裏剣の発射口に突き刺さった所を火炎放射で爆発させられ滅ぶ。 四つ足怪獣としては珍しく尻尾を持たず、公開当時の雑誌掲載イラストなどには誤って尻尾が描かれたものがあった。劇中では刃物状の頭部を強調する演出が多用され、下半身は意図的に画面に映さないよう工夫されている。また、デザイン画では二足直立の怪獣として描かれており、映画の製作発表会での写真でも二足直立して、宇宙ギャオスを踏んでポーズをとっている。2019年から複数ヶ所で開催された、撮影造形物等の展示会「特撮のDNA」では、公開された企画段階の絵コンテに、ギロンが直立したり、背びれを発射している場面があった。
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