塩蔵食品とは? わかりやすく解説

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塩蔵食品 [Salted food]

 野菜類肉類魚介類海藻類などに多量食塩加えて、その脱水作用あるいは高浸透圧作用によって腐敗あるいは変敗防いで長期間貯蔵ができるようにした、いわゆる塩漬品」が多い。塩蔵には原料食品直接食塩振りかけ容器内に堆積(詰める)する方法(振塩漬法)と、原料食品高濃度食塩水浸漬して貯蔵する方法(立塩漬法)がある。食塩量は原料40%程度がよく用いられるが、最近は15-20%の食塩量にした塩蔵品もある。各種野菜肉類のほか、魚類ではおもにサケ・マス類タラニシンサバイワシ魚卵などが塩蔵されるが、"塩辛"は魚介類内臓、卵、白子筋肉などに20-30%の食塩加えて浸漬して、原料好塩細菌中の酵素(おもにタンパク質分解酵素)による分解生じたアミノ酸などで独特のうま味風味をつけたもので、「あん醤品」ともいわれる食品一つである。塩辛にはイカ筋肉内臓(いかの塩辛)、カツオ内臓(酒盗)、アユ(うるか)、サケ・マス類腎臓(めふん)、ウニ生殖腺(うにの塩辛)、ナマコの腸(このわた)などがある。また、"いずし"など"なれずし"とよばれる独特の地方食品がある。これは塩漬した魚介類米飯とともに長期間漬けこんで、米飯(デンプン)の発酵生じる乳酸などによって風味をつけ、保存性よくした食品であるから、"なれずし"は発酵食品一つでもある。そのほかに伊豆諸島つくられる"くさや"も塩蔵食品の一つであるが、これはムロアジトビウオ血抜きしたあと、何代にもわたって使用される"くさや汁"(食塩濃度3-5%程度)に一夜浸漬して乾燥させてつくられるので、独特の臭いと風味がある特殊な塩干品」である。
 塩蔵一般細菌による食品の腐敗・変敗を防ぐ良い方法で、食品工業家庭広く用いられているが、好塩細菌増殖による品質低下(強好塩細菌塩蔵 タラの赤変現象原因として発見された)や、ときには腸炎ビブリオなどの好塩性病原菌による食中毒原因となる(この食中毒魚介類による例が最も多い)ので製造保存注意する必要がある




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