四条流庖丁道
四条流庖丁書
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 03:49 UTC 版)
室町時代後期、四条流の大意をまとめた料理書として『四条流庖丁書』が書かれている。奥書に「長享三年(1489年)二月下旬多治見備後守貞賢在判」とあり、この時期に成立したと思われる。四条流庖丁式の次第が記述され、俎の名所・寸法などから記載が始まり、続いて具体的な料理法や、箸・膳の飾り方なども記載されており、当時の日本料理の素材や調理法を知る上で貴重な史料となっている。 雁の皮煎・潮煎、カマボコ、鳥(雉)の焼き物・刺身、エビの舟盛り、このわた、鯛の潮煮、クラゲの和え物など、多彩な料理が紹介されている。また、四条流では刺身に添えるわさびと塩は接して並べる、酢も添えるべき……など興味深い記述も多い。花鰹の使用も記されており、当時から利用されていることが分かる。 分流の大草流の相伝書としても『大草家料理書』『大草殿より相伝の聞書』などがあり、成立年代は不明だが、上記書籍より若干下る時代と思われる。いずれも『群書類従』飲食部に所収されている。
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